同じ「われにかえる」という読み方の「我に帰る」と「我に返る」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「我に帰る」と「我に返る」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
「我に帰る」と「我に返る」の違い
「我に帰る」と「我に返る」の違いを分かりやすく言うと、「我に帰る」は「我に返る」の間違った使い方、「我に返る」とは他の事に気を取られていたのが本心にかえることです。
一般的には「我に帰る」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「我に返る」のことを間違えて「我に帰る」を使っている人がほとんどです。
正しい言葉である「我に返る」を使った分かりやすい例としては、「感情的になっていましたが、相手の言葉で我に返りました」「夢中で作業をしていましたが、電話の音で我に返りました」「試合の熱気に飲まれていましたが、タイムアウトで我に返りました」などがあります。
「我に返る」という言葉はあっても、「我に帰る」という言葉は存在しません。同時に「我に返る」という単語の意味について「他の事に気を取られていたのが本心にかえること」と覚えておきましょう。
「我に返る」は日本語特有の慣用表現であるため、直訳できる英語表現はありませんが、近い表現としては「come to one’s senses」「regain composure」「snap back to reality」などがあります。
「我に帰る」の意味
「我に帰る」とは、「我に返る」の間違った使われ方です。
「我に帰る」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「我に返る」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。
「我に帰る」と「我に返る」を間違ってしまう理由としては、「帰る」と「返る」が同じ読みであり、どちらも「元の状態に戻る」という意味を持つことから、耳で覚えた表現を誤って記憶してしまう点が挙げられます。正しい日本語は「我に返る」なので、間違えないように気を付けましょう。
ではなぜ「我に帰る」が間違った言葉かというと、「帰る」と「返る」の意味の違いにあります。
「帰る」と「返る」は、どちらも漢字表記が可能で意味も似ていますが、語としての成り立ちや使われる場面は異なっています。
「帰る」は、元いた場所や所属する場所へ戻ることを意味する言葉で、「家に帰る」「故郷に帰る」などのように使われます。そのため、「我に帰る」という形で、意識や理性を取り戻す意味を表すのは適切ではありません。
一方、「返る」は、元の状態に戻ることや、変化したものが以前の状態に戻ることを意味します。「正気に返る」「現実に返る」などの表現と同様に、「我に返る」は、興奮や混乱、没頭した状態から抜け出し、冷静な意識を取り戻す様子を表す言葉です。
したがって、感情や思考が乱れた状態から冷静さを取り戻す場面を表したい場合には、「我に帰る」ではなく、「我に返る」を使用するのが正しい日本語であると覚えておきましょう。
「我に返る」の意味
「我に返る」とは、他の事に気を取られていたのが本心にかえることを意味しています。
「我に返る」を使った分かりやすい例としては「感情的になりかけましたが、冷静に我に返ることができました」「セールの通知に興奮してカートを埋めましたが、請求額を見て一瞬で我に返りました。」「一瞬パニックになりましたが、状況を整理して我に返りました」などがあります。
「我に返る」は、感情や意識が高ぶったり、何かに没頭した状態から抜け出し、冷静さや本来の自分を取り戻すことと、現実に意識が戻ることの二つの意味を持つ慣用句です。
「我に返る」は、怒りや興奮、不安などの感情が高まった後に冷静になる場合、夢中になっていた作業や思考から現実に戻る場合、周囲の出来事や他人の言葉をきっかけに意識が切り替わる場合のどれでも使うことができます。
また、「我に返る」は単なる理解や認識を表す言葉ではなく、感情や精神状態の変化を強く伴う表現である点が特徴です。そのため、心の切り替えや正気に戻る場面で使われることが多いと覚えておきましょう。
「我に返る」の類語・類義語としては、冷静さを取り戻すことを意味する「正気に戻る」、興奮状態が収まることを意味する「冷静になる」、夢中の状態から抜け出すことを意味する「現実に戻る」、意識がはっきりすることを意味する「覚醒する」などがあります。
「我に帰る」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、「我に返る」という言葉を間違えて「我に帰る」と表現している時などが挙げられます。
「我に帰る」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「我に返る」を間違えて使っている可能性が高いです。
「我に帰る」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「我に帰る」ではなく、「我に返る」と表現するのが正しい使い方になります。
「我に返る」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、他の事に気を取られていたのが本心にかえることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「我に返る」は感情や精神状態の変化を強く伴う言葉です。
「我に帰る」と「我に返る」どちらを使うか迷った場合は、「我に帰る」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「我に返る」を使うようにしましょう。