【別格】と【格別】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「別格」(読み方:べっかく)と「格別」(読み方:かくべつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「別格」と「格別」という言葉は、どちらも特別なさまを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




別格と格別の違い

別格と格別の意味の違い

別格と格別の違いを分かりやすく言うと、別格とは地位や扱いが特別なことを表し、格別とは程度や事柄が特別なことを表すという違いです。

別格と格別の使い方の違い

一つ目の別格を使った分かりやすい例としては、「業績アップに貢献した彼は別格の昇進をした」「東大のなかでも理三は別格と言われている」「別格な味わいの日本酒を手に入れた」「あの人は別格だ」などがあります。

二つ目の格別を使った分かりやすい例としては、「仕事で格別に重要な案件を任された」「ふるさとの郷土料理は格別の味だ」「山頂からの眺めは格別だ」「格別のお引き立てを賜り、誠に有難うございます」などがあります。

別格と格別という言葉は、漢字の前後が入れ替わった言葉であり同じような使い方をする言葉なのですが、意味は微妙に異なります。別格は、定められている格式に拘束されないことや、特別な扱いを受けることを意味します。格別は、普通の場合とは程度や事柄が違っていることを意味します。

「あの人は別格だ」と「あの人は格別だ」の違い

上記の例の「あの人は別格だ」とは、地位や身分などの格が上であったり、特別な扱いや待遇を受けていることを意味します。これが「あの人は格別だ」となると、普通の人と比べて優れていたり、特別な性質であることを意味します。

つまり、別格は格や地位または扱いや待遇が特別なことを表し、格別は程度や事柄が普通ではなく特別なことを表します。どちらも特別なさまを表し、悪い意味で使われることはほとんどなく、良い意味で使われる言葉です。

別格と格別の英語表記の違い

別格を英語にすると「special」「exceptional」となり、例えば上記の「別格の昇進」を英語にすると「special promotion」となります。一方、格別を英語にすると「particular」「especially」となり、例えば上記の「格別に重要」を英語にすると「particular importance」となります。

別格の意味

別格とは

別格とは、定められている格式に拘束されないこと、特別の取り扱いをすることを意味しています。

表現方法は「別格な人」「別格な存在」「別格に美味しい」

「別格な人」「別格な存在」「別格に美味しい」などが、別格を使った一般的な表現方法になります。

別格の使い方

別格を使った分かりやすい例としては、「祖父は別格の存在だった」「社長の御曹司は会社で別格の扱いだ」「ボルドーの中でも格付けに選ばれたシャトーは別格だ」「ウインブルドンは他の大会とは別格だ」などがあります。

その他にも、「この神社は別格官幣社だった」「別格本山である總持院を目指す」「四国別格二十霊場を巡る」「別格12番札所の延命寺にたどり着いた」「宝塚の別格路線から女優になる」などがあります。

「別格の存在」の意味

別格という言葉は、きまった格式に縛られないことや、特別な扱いをすることを意味する言葉です。人の身分や地位が高かったり、物事の格やランクが上だったりする時に使われます。上記の例の「別格の存在」とは、他とは格が違う、特別扱いされる存在であることを意味します。

「別格本山」の意味

別格を用いた日本語には「別格本山」があり、大本山に準じた待遇を受ける、特別な格式をもつ寺院を意味します。大本山や別格本山はお寺の格式を表し、宗派によりますが一般的には、総本山>大本山>別格本山>本山>末寺と格付けされています。

別格の類語

別格の類語・類義語としては、価値や規模などが他と比較にならないことを意味する「桁違い」、価値や規模などが他からかけ離れていることを意味する「桁外れ」などがあります。

別格の別の字を使った別の言葉としては、特に異なることを意味する「別段」、他との間にはっきりした区別があることを意味する「特別」などがあります。

格別の意味

格別とは

格別とは、普通の場合とは程度や事柄が違っていること、格段の違いがあるさまを意味しています。

その他にも、程度のはなはだしいさまの意味も持っています。

表現方法は「格別に美味しい」「格別です」「格別な思い」

「格別に美味しい」「格別です」「格別な思い」「格別に楽しい」「格別に可愛い」などが、格別を使った一般的な表現方法になります。

格別の使い方

「格別のご高配を賜り誠にありがとうございます」「格別のご配慮に感謝いたします」「開幕戦を格別な思いで観る」「雪の降る中で入る露天風呂は格別だ」「優勝の祝杯は格別だね」などの文中で使われている格別は、「普通とは程度が違っていること」の意味で使われています。

一方、「この店のコーヒーは格別おいしい」「そう言われると格別にうれしいです」「孫は格別にかわいい」「格別良い眺めだ」「格別難しいことではない」などの文中で使われている格別は、「程度のはなはだしいさま」の意味で使われています。

格別という言葉は、上記の例にあるように二つの意味があります。「普通とは程度が違っていること」の意味では名詞や形容動詞として使われ、「程度がはなはだしいさま」の意味では副詞として使われています。

「格別のご高配を賜わり」の意味

上記の例の「格別のご高配を賜わり」とは、特段の心配りをいただいていることを意味し、相手を敬った表現です。ここでの格別は「普通ではない特別なこと」を意味し、自分が感じている感謝の大きさを表しています。このような「格別の~」という表現は、ビジネスメールや挨拶文で多用さています。

「格別にうれしい」の意味

副詞として使われる場合は、下に続く語について、普通の度合いをはるかに超えているさまを表します。上記の例の「格別にうれしい」は「とてもうれしい」「特にうれしい」「非常にうれしい」などと言い換えることができます。

格別の類語

格別の類語・類義語としては、特に際立ってるさまを意味する「殊更」、他と比べて特に目立っているさまを意味する「一際」、物事の程度がはなはだしく超えていることを意味する「格段」などがあります。

格別の格の字を使った別の言葉としては、物事の基準となる社会一般の標準を意味する「規格」、家柄によって定まっている礼儀や作法を意味する「格式」などがあります。

別格の例文

1.四国の別格20霊場のお寺で配布している念珠玉を全て集めると、幸せになれるそうだ。
2.寺院には、総本山、大本山、別格本山、本山、末寺などの序列がある。
3.南北朝時代の忠臣、楠木正成公を祀る神戸の湊川神社は、明治5年から74年間に別格官幣社と定められていた。
4.我が家では、高齢になっても元気でいつも機嫌が良い祖母が別格な存在だ。
5.パン好きな友人が、「ここのパンは別格だ」と太鼓判を押すパン屋さんを教えてくれた。
6.仕事に慣れて皆の作業速度が上がってきたとは思っていたが、やはり彼の仕事ぶりは別格だ。
7.わたしは研究者として世界のあちこちで研究に従事してきたが、アメリカのMITは別格の存在だった。
8.あの高校は地元では有名なスポーツ強豪校でその中でも野球部員は甲子園の常連で別格の扱いだった。
9.遊園地へ行ったら私が10万人目の入場者だったので別格な扱いをしてもらいとてもうれしかった。
10.贔屓にしているレストランから別格に美味しい牡蠣が手に入ったとの電話があり美食家のわたしはすぐに向かった。

この言葉がよく使われる場面としては、定められている格式に拘束されないこと、特別の取り扱いをすることを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「別格20霊場」とは四国別格二十霊場のことであり、お遍路さんで有名な四国八十八箇所霊場以外に、弘法大師が足跡を残したとされる20の霊場を意味します。例文3にある「別格官幣社」とは、神社の社格の一つであり、国家のために亡くなった武将などを祀る神社を別格官幣社としました。

格別の例文

1.日頃より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
2.平素より格別のご配慮を賜りまして、誠にありがとうございます。
3.ケガによる休養から復帰してやっとの初勝利、この勝利は格別な思いがある。
4.大きな仕事のあとの一杯は格別に美味しい。
5.草野球の練習後にみんなで直行するファミレスは格別楽しい。
6.地元の米と湧水を使い、丁寧な仕込みを経て造られた吟醸酒は、格別の味がする。
7.小さい頃からよく不思議な体験をして来たので、亡くなった祖母が枕元に出た時も格別怖いとも思わなかった。
8.バックパック旅行である少数民族の土地を訪ねたところ、大変歓迎してくれて格別のもてなしを受けた。
9.「平素より格別のご愛顧を賜り・・・」などと書かれたビジネスメールを読む気がしないのはあまりに形式ばっているからだ。
10.長年この日の為にコンディションを調整し、練習を重ねてきた今日の試合での勝利は格別なものです。

この言葉がよく使われる場面としては、程度や事柄が普通とは違っていること、程度のはなはだしいさまを表現したい時などが挙げられます。

例文1や例文2は、挨拶文として使われる表現です。「ご高配」と「ご配慮」はどちらも相手の心配りを敬っていう言葉であり、「格別の」が加わることで、普通ではない、並外れた、という程度の大きさを表すことができます。

例文3で使われている格別は、名詞的用法であり、程度や事柄が普通とは違っていることを意味します。「格別な思い」とは特別な思い入れや感情を表す言葉です。例文4や例文5で使われている格別は、副詞的用法であり、下に続く「美味しい」や「楽しい」の程度がはなはだしいことを意味します。

別格と格別という言葉は、漢字の前後が入れ替わった言葉であり、どちらも特別なさまを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、地位や扱いが特別なことを表現したい時は「別格」を、程度や事柄が特別なことを表現したい時は「格別」を使うようにしましょう。

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