似た意味を持つ「お伝えします」(読み方:おつたえします)と「お伝え申し上げます」(読み方:おつたえもうしあげます)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「お伝えします」と「お伝え申し上げます」という言葉は、どちらも言葉や文章などで知らせることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「お伝えします」と「お伝え申し上げます」の違い
「お伝えします」と「お伝え申し上げます」の意味の違い
「お伝えします」と「お伝え申し上げます」の違いを分かりやすく言うと、「お伝えします」よりも「お伝え申し上げます」の方が丁寧な表現という違いです。
「お伝えします」と「お伝え申し上げます」の使い方の違い
一つ目の「お伝えします」を使った分かりやすい例としては、「それでは本日のスケジュールについてお伝えします」「本日の会議での決定事項を私からお伝えします」「これからニュースをお伝えします」「あとで電話するように彼女にお伝えしておきます」などがあります。
二つ目の「お伝え申し上げます」を使った分かりやすい例としては、「先程伝言を承りましたのでお伝え申し上げます」「娘さんの近況をお伝え申し上げます」「結果が分かり次第お伝え申し上げます」などがあります。
「お伝えします」と「お伝え申し上げます」の使い分け方
「お伝えします」と「お伝え申し上げます」はどちらも言葉や文章などで知らせることを意味する言葉ですが、「お伝え申し上げます」の方が丁寧な表現というのが違いです。
なぜ、「お伝え申し上げます」の方が丁寧な表現かというと、「申し上げる」は「言う」の謙譲語表現だからです。一般的には「お○○申し上げる」の形で一つの謙譲語表現として定着しています。
ただし、「お伝え」の「お」と「申し上げる」がどちらも謙譲語表現なので、二重敬語で間違った日本語だと主張している人々もいます。
二重敬語とは「尊敬語+尊敬語」「謙譲語+謙譲語」「丁寧語+丁寧語」のように同じ種類の敬語を重複させることで、より丁寧に表現しようとしてしまう間違った敬語の使い方です。
「お伝えします」と「お伝え申し上げます」の英語表記の違い
「お伝えします」も「お伝え申し上げます」も英語にすると「inform you」「tell」「let you know」となり、例えば上記の「あとで電話するように彼女にお伝えしておきます」を英語にすると「I will tell her to phone you later」となります。
「お伝えします」の意味
「お伝えします」とは
「お伝えします」とは、言葉や文章などで知らせることを意味しています。
表現方法は「連絡先をお伝えします」「お伝えしております」
「連絡先をお伝えします」「お伝えしております」「お伝えします先生」などが、「お伝えします」を使った一般的な言い回しになります。
「お伝えします」の使い方
「お伝えします」を使った分かりやすい例としては、「イベントの詳しい日程が決まりましたのでお伝えします」「結果が分かり次第お伝えします」「日程が決まりましたら改めてこちらからお伝えします」「来月のスケジュールはメールにてお伝えします」などがあります。
「お伝えします」は言葉や文章などで知らせることを意味する「伝える」に、謙譲語の接頭語である「お」と丁寧語の「ます」が合わさった正しい敬語表現です。「お伝えします」は謙譲語と丁寧語で成り立っているので、二重敬語には当てはまりません。
「お伝えします」は主にビジネスシーンにおいてよく使われています。ただし、社外の人に対して社内の人間に「お伝えします」と使うのは間違った使い方なので気をつけましょう。
分かりやすい例を挙げると、取引先の人に対して、「今回の内容を部長にお伝えします」とするのは間違いです。例え自分の上司であっても、取引先の人に対して身内の人に敬意を示すのは間違った使い方になります。
この場合は伝える人よりも発言している人に敬意を示す必要があるため、「申し伝える」を使って、「今回の内容を部長に申し伝えます」とするのがいいでしょう。
「お伝えします」の類語
「お伝えします」の類語・類義語としては、何かを発表する時のことを意味する「お知らせします」、情報などを知らせることを意味する「連絡します」などがあります。
「お伝え申し上げます」の意味
「お伝え申し上げます」とは
「お伝え申し上げます」とは、言葉や文章などで知らせることを意味しています。
「お伝え申し上げます」の使い方
「お伝え申し上げます」を使った分かりやすい例としては、「本日の会議での決定事項を私からお伝え申しあげます」「社長、来週の予定についてお伝え申し上げます」「新しい情報をお伝え申し上げます」などがあります。
「お伝え申し上げます」は丁寧な表現なので、ビジネスシーンにおいてよく使われています。
「お伝え申し上げます」は言葉や文章などで知らせることを意味する「伝える」に、謙譲語の表現である「お〇〇申し上げる」が合わさった正しい敬語です。「申し上げる」は「言う」の謙譲語になります。
ただし、「お〇〇申しあげる」の形ではなく、「お伝え」の「お」と「申し上げる」の二つの言葉に分け、どちらも謙譲語なので二重敬語で間違った日本語だと主張している人もいます。そのため、使う際には注意が必要です。
「お伝え申し上げます」の類語
「お伝え申し上げます」の類語・類義語としては、何かを発表する時のことを意味する「お知らせ申しあげます」、情報などを知らせることを意味する「ご連絡申し上げます」などがあります。
「お伝えします」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、言葉や文章などで知らせることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように「お伝えします」はビジネスシーンにおいてよく使われている言葉です。
「お伝え申し上げます」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、言葉や文章などで知らせることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように「お伝え申し上げます」はビジネスシーンにおいてよく使われている言葉です。
「お伝えします」と「お伝え申し上げます」はどちらも表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、より丁寧に表現したい時に「お伝え申し上げます」を使うと覚えておきましょう。