【期待に応える】と【期待に添う】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「期待に応える」(読み方:きたいにこたえる)と「期待に添う」(読み方:きたいにそう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「期待に応える」と「期待に添う」という言葉は、どちらも相手の期待通りの結果を出すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「期待に応える」と「期待に添う」の違い

「期待に応える」と「期待に添う」の意味の違い

「期待に応える」と「期待に添う」の違いを分かりやすく言うと、「期待に応える」とは能動的、「期待に添う」とは受動的という違いです。

「期待に応える」と「期待に添う」の使い方の違い

一つ目の「期待に応える」を使った分かりやすい例としては、「親の期待に応えるために勉強を頑張る」「あなたの期待に応えたいので頑張ります」「あなたの期待に応えることができませんでした」などがあります。

二つ目の「期待に添う」を使った分かりやすい例としては、「ご期待に添うことができず申し訳ございません」「ご期待に添えるよう努力する所存です」「お客様のご期待に添えるよう努力いたします」などがあります。

「期待に応える」と「期待に添う」の使い分け方

「期待に応える」と「期待に添う」は似た意味を持つ言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「期待に応える」は役に立つや貢献するというニュアンスで、相手の期待に対して積極的に動くや働きかけるという能動的な場合に使います。一方、「期待に添う」は相手の期待に従うことや受け入れるというニュアンスが強く、受動的な場合に使います。

したがって、「期待に応えるよう頑張ります」とすると力強いイメージを持っているのに対して、「期待に添えるよう頑張ります」とすると少し消極的なイメージになるというのが違いです。

「期待に応える」と「期待に添う」の英語表記の違い

「期待に応える」も「期待に添う」も英語にすると「to meet expectations」「to live up to expectations」となり、例えば上記の「あなたの期待に応えたいので頑張ります」を英語にすると「I want to work hard to meet your expectations」となります。

「期待に応える」の意味

「期待に応える」とは

「期待に応える」とは、相手の期待通りの結果を出すことを意味しています。

表現方法は「期待に応えるべく」「期待に応える人」「お客様の期待に応える」

「期待に応えるべく」「期待に応える人」「お客様の期待に応える」「期待に応えられるよう頑張ります」などが、「期待に応える」を使った一般的な言い回しになります。

「期待に応える」の使い方

「期待に応える」を使った分かりやすい例としては、「今後も期待に応えられるよう頑張ります」「彼の期待に応えるために努力している」「両親の期待に応えるために水泳を頑張る「ご期待に応えることができずお詫び申し上げます」などがあります。

「期待に応える」はあることが実現するだろうと望みをかけて待ち受けることを意味する「期待」に、働きかけに対してそれに添うような反応を示すことを意味する「応える」が合わさり、相手の期待通りの結果を出すことの意味で使う言葉です。

「期待に答える」はあまり適していない

「期待に応える」を使う上で注意しなければならいのは、「応える」を「答える」としてしまうことです。「答える」は相手からかけられた言葉に対して返事をすることを意味しているので、「期待に答える」とするのはあまり適していません。

目上の人には「ご期待に応えられるよう」

「期待に応える」はビジネスシーンや日常生活など、様々な場面で使うことが可能です。また、「期待」に尊敬の接頭語である「ご」をつけて、「ご期待に応えられるよう」のような言い回しを使うと、目上の人に対しても使用することもできます。

謝罪の場面では「ご期待に応えられず申し訳ございません」

「期待に応える」は意気込みを表現する場合だけはなく、「ご期待に応えられず申し訳ございません」のように、謝罪の場面でも使うことが可能です。

「期待に応える」の類語

「期待に応える」の類語・類義語としては、相手の希望に応えることや期待通りの結果を出すことを意味する「要望に応える」、よい結果を収めることや成功してよい戦績を残すことを意味する「成果を挙げる」などがあります。

「期待に添う」の意味

「期待に添う」とは

「期待に添う」とは、相手の期待通りの結果を出すことを意味しています。

表現方法は「ご期待に添えるよう尽力いたします」「ご期待に添えるよう精進いたします」

「ご期待に添えるよう尽力いたします」「ご期待に添えるよう精進いたします」「ご期待に添えず」「ご期待に添えるか分かりません」などが、「期待に添う」を使った一般的な言い回しになります。

「期待に添う」の使い方

「期待に添う」を使った分かりやすい例としては、「ご期待に添えるよう精一杯努力いたします」「ご期待に添いかねる結果となりましたのでご報告いたします」「皆様のご期待に添う活躍をしたいと思います」などがあります。

「期待に添う」はあることが実現するだろうと望みをかけて待ち受けることを意味する「期待」に、方針や基準となるものに従いそれから離れないようにして何かを行うことを意味する「添う」が合わさり、相手の期待通りの結果を出すことの意味で使う言葉です。

目上の人には「ご期待に添えるよう」

「期待に添う」はビジネスシーンや日常生活など、様々な場面で使うことが可能です。また、「期待」に尊敬の接頭語である「ご」をつけて、「ご期待に添えるよう」のような言い回しを使うと、目上の人に対しても使用することもできます。

謝罪の場面では「ご期待に添えず申し訳ございません」

「期待に添う」は意気込みを表現する場合だけはなく、「ご期待に添えず申し訳ございません」のように、謝罪の場面でも使うことが可能です。

「期待に添う」と「期待に沿う」の違い

「期待に添う」を別漢字にすると、「期待に沿う」とすることができます。結論から言ってしまうと、「期待に添う」と「期待に沿う」は大きな違いがないので、好きな方を使って問題ありません。

「期待に添う」の類語

「期待に添う」の類語・類義語としては、人のために骨を折ることを意味する「力になる」、相手が求めてきたことに従うことを意味する「要求に従う」、希望通りに行うことを意味する「希望に沿う」などがあります。

「期待に応える」の例文

1.今まで育ててくれた両親の期待に応えるために、受験勉強を頑張る。
2.1日でも早くご期待に応えられるよう、精進してまいる所存です。
3.私は御社の期待に応えるべく、全力を尽くす所存です。
4.この度は皆さんの期待に応えることが申し訳ございません。次の大会でリベンジしたいと思います。
5.この件に関しましては、ご期待に応えることができず大変申し訳ございません。

この言葉がよく使われる場面としては、相手の期待通りの結果を出すことを表現したい時などが挙げられます。

例文4と例文5の「期待に応える」は謝罪やお詫びとして使っています。

「期待に添う」の例文

1.これからも皆様のご期待に添えるよう、努力して参ります。
2.今後もご期待に添えますよう努力いたしますので、ご贔屓のほどよろしくお願いいたします。
3.今後も皆様のご期待に添えられるよう、精進してまいります。
4.親の期待に添う生活に疲れてしまったので、家出を決意した。
5.厳正なる選考の結果、誠に申し訳ありませんが、ご期待に添うことができませんでした。

この言葉がよく使われる場面としては、相手の期待通りの結果を出すことを表現したい時などが挙げられます。

例文4と例文5の「期待に添う」は謝罪やお詫びとして使っています。

「期待に応える」と「期待に添う」はどちらも相手の期待通りの結果を出すことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、能動的なのが「期待に応える」、受動的なのが「期待に添う」と覚えておきましょう。

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