似た意味を持つ「嬉しい限りです」(読み方:うれしいかぎりです)と「嬉しいです」(読み方:うれしいです)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「嬉しい限りです」と「嬉しいです」という言葉は、どちらも嬉しいことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「嬉しい限りです」と「嬉しいです」の違い
「嬉しい限りです」と「嬉しいです」の意味の違い
「嬉しい限りです」と「嬉しいです」の違いを分かりやすく言うと、「嬉しい限りです」の方が「嬉しいです」よりも丁寧な印象を与えるという違いです。
「嬉しい限りです」と「嬉しいです」の使い方の違い
一つ目の「嬉しい限りです」を使った分かりやすい例としては、「そのようなお言葉をいただけで嬉しい限りです」「多くのお客様にご来場いただき嬉しい限りです」「弊社のサービスがお役に立ったと聞いて嬉しい限りです」などがあります。
二つ目の「嬉しいです」を使った分かりやすい例としては、「あなたにお会いすることができて嬉しいです」「良い結果を聞くことができて嬉しいです」「それがお世辞だったとしても嬉しいです」「昨年度に比べて商品の売り上げが30%も上がったので本当に嬉しいです」などがあります。
「嬉しい限りです」と「嬉しいです」の使い分け方
「嬉しい限りです」と「嬉しいです」はどちらも嬉しいという同じ意味を持つ言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「嬉しい限りです」は嬉しいに、この上なくのことを意味する「限り」が合わさりこの上なく嬉しいことを表現する敬語表現になります。そのため、ビジネスシーンなどで目上の人に対して使っても問題ありません。
一方、「嬉しいです」も敬語表現になりますが丁寧さに欠けた表現になっています。そのため、ビジネスシーンなどで目上の人に対して使うのはあまり適していません。
ただし、目上の人といっても場面や場所を選ぶ必要があります。
例えば、取引先や社長に対しては硬い表現である「嬉しい限りです」を使うのが適しています。反対に、目上の人でもいつも顔を合わせている上司に対して「嬉しい限りです」を使うのは違和感があるので、「嬉しい」ですの方を使うといいでしょう。
「嬉しい限りです」と「嬉しいです」の英語表記の違い
「嬉しい限りです」も「嬉しいです」も英語にすると「glad」「happy」となり、例えば上記の「昨年度に比べて商品の売り上げが30%も上がったので本当に嬉しいです」を英語にすると「I’m glad we saw a 30% increase in sales compared to last year’s」となります。
「嬉しい限りです」の意味
「嬉しい限りです」とは
「嬉しい限りです」とは、この上なく嬉しいことを意味しています。
表現方法は「大変嬉しい限りです」「お役に立てて嬉しい限りです」
「大変嬉しい限りです」「お役に立てて嬉しい限りです」などが、「嬉しい限りです」を使った一般的な言い回しになります。
「嬉しい限りです」の使い方
「嬉しい限りです」を使った分かりやすい例としては、「今回はお役に立てましたようで嬉しい限りです」「この度は身に余るご評価をいただき嬉しい限りです」「部長の下で働けるのは嬉しい限りです」「先輩からアドバイスをいただけて嬉しい限りです」などがあります。
「嬉しい限りです」は物事が自分の望み通りになって満足であることや相手から受けた行為に感謝していることを意味する「嬉しい」に、この上ないことを意味する「限り」が合わさった言葉です。
「嬉しい」は敬語表現ではないですが、「限りです」が合わさることにより敬語表現となり、ビジネスシーンなどで上司や取引先などの目上の人に対して使うことができます。
「嬉しい限りです」をさらに丁寧した表現として「嬉しい限りでございます」や「嬉しく存じます」などがあります。相手により良い印象を与えたい場合はこれらの言葉を使うといいでしょう。
また、「嬉しい限りです」は基本的に話し言葉として使います。書き言葉としてはあまり使わないので注意しましょう。
「嬉しい限りです」の類語
「嬉しい限りです」の類語・類義語としては、強く心に感じて気持ちがたかぶること「感激です」、業績や行動を褒められたり重要な役目を任されたりして名誉に思うことを意味する「大変光栄です」などがあります。
「嬉しいです」の意味
「嬉しいです」とは
「嬉しいです」とは、相手から受けた行為に感謝していることを意味しています。
表現方法は「お気遣い嬉しいです」「見ていただけて嬉しいです」
「お気遣い嬉しいです」「見ていただけて嬉しいです」「ご満足いただけて嬉しいです」「大変嬉しいです」などが、「嬉しいです」を使った一般的な言い回しになります。
「嬉しいです」の使い方
「嬉しいです」を使った分かりやすい例としては、「あなたの心遣いが嬉しいです」「早めにご返信いただけると嬉しいです」「ご一緒することができて嬉しいです」「その言葉を聞くことができて嬉しいです」などがあります。
「嬉しいです」は物事が自分の望み通りになって満足であることや相手から受けた行為に感謝していることを意味する「嬉しい」に丁寧語の「です」が合わさった敬語表現です。
しかし、敬語表現ではあるものの、丁寧さに欠けているので上司や取引先などの目上の人に対して使うのは適していません。
もし、目上の人に対して使いたいのであれば、「嬉しく思います」「嬉しい限りです」「嬉しい限りでございます」「喜ばしい限りでございます」などに置き換えるようにしましょう。
「嬉しいです」の類語
「嬉しいです」の類語・類義語としては、喜ぶべき状態であることを意味する「喜ばしいです」、満ち足りていて愉快な気持ちであることを意味する「楽しいです」、幸福であることを意味する「幸せです」などがあります。
「嬉しい限りです」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、この上なく嬉しいことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「嬉しい限りです」はビジネスシーンにおいてよく使われている表現です。
「嬉しいです」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、相手から受けた行為に感謝していることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「嬉しいです」はビジネスシーンにおいて目上の人に対して使うのはあまり適していません。
「嬉しい限りです」と「嬉しいです」はどちらも嬉しいことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「嬉しい限りです」の方が「嬉しいです」よりも丁寧な表現と覚えておきましょう。