似た意味を持つ「純粋」(読み方:じゅんすい)と「無垢」(読み方:むく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「純粋」と「無垢」という言葉は、どちらも混じりけのないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
純粋と無垢の違い
純粋と無垢の意味の違い
純粋と無垢の違いを分かりやすく言うと、純粋になることは可能、無垢になることは不可能という違いです。
純粋と無垢の使い方の違い
一つ目の純粋を使った分かりやすい例としては、「純粋な心は大切にしたい」「純粋な人と結婚したい」「純粋はちみつはとても美味しい」「純粋な気持ちを取り戻したい」「純粋すぎる人は生きづらい社会だ」などがあります。
二つ目の無垢を使った分かりやすい例としては、「無垢な心は砕け散っていった」「純真無垢な人は恋愛において勝ち組だ」「子供は純真無垢なのでとても可愛い」「彼は純粋無垢な人です」などがあります。
四字熟語「純粋無垢」の意味
この二つの言葉は「混じりけがない」という共通するニュアンスを持っています。「純粋無垢」(読み方:じゅんすいむく)という四字熟語があることからも、二つの言葉が近い意味を持っていることが伺えます。
純粋は邪念や私欲が混ざっていないことを意味してるのに対して、無垢はそもそも邪念や私欲がないことを意味しています。
例えば、「赤ちゃん」は邪念や私欲を持っていないため、無垢を使って表現します。純粋になることは可能、無垢になることは不可能という非常に分かりやすい例になります。
純粋と無垢の英語表記の違い
純粋を英語にすると「pure」となり、例えば上記の「純粋な人と結婚したい」を英語にすると「Want to marry a pure person」となります。一方、無垢を英語にすると「Innocence」となり、例えば上記の「無垢な心」を英語にすると「Innocent heart」となります。
純粋の意味
純粋とは
純粋とは、混じりけがないことを意味しています。
表現方法は「純粋な人」「純粋じゃない人」「純粋と言われる」
「純粋な人」「純粋じゃない人」「純粋と言われる」などが、純粋を使った一般的な言い回しです。
純粋の使い方
純粋を使った分かりやすい例としては「子供のような純粋な気持ちはなくなった」「純粋な生き方をしていきたい」「純粋なままの自分を大切にしよう」「純粋そうな女性は人気がある」「いつまでも純粋な心を忘れたくない」などがあります。
その他にも、「これは水が含まれていないタイプの純粋なエタノールだ」「純粋思考は自然科学の中で育成された」「純粋な人に年齢は関係ない」「純粋リスクとは損失のみを発生させる危険のことだ」「純粋な心を持った人は嫌いだ」などがあります。
純粋という言葉は、人と物両方に使えるのですが、日常生活においては人に対して使うことが多いです。特に恋愛について話す際に頻繁に登場する言葉です。純粋は子供だけはなく大人に対してもよく使います。
恋愛において、「純粋な人と結婚したい」や「純粋な人とお付き合いしたい」はよく目にするフレーズですが、この場合の純粋は邪念や私欲がなく穢れていない心の意味を持っています。
純粋の対義語
純粋の対義語・反対語としては、純真や純粋でないことを意味する「不純」などがあります。
純粋の類語
純粋の類語・類義語としては、品行などが清く汚れがないことを意味する「清白」(読み方:せいはく)、穢れがなく心が綺麗なことを意味する「純潔」、穢れがないことを意味する「ピュア」、純真で邪悪な心がないことを意味する「純情」などがあります。
純粋の純の字を使った別の言葉としては、純粋な愛情を意味する「純愛」、混ざっているものがない金のことを意味する「純金」、不純物が極めて少ない水を意味する「純水」、混ざっているものがなく本来のものであることを意味する「純正」などがあります。
無垢の意味
無垢とは
無垢とは、穢れていなく純真なことを意味しています。
表現方法は「無垢な心」「無垢な子供」「無垢な笑顔」
「無垢な心」「無垢な子供」「無垢な笑顔」などが、無垢を使った一般的な言い回しです。
無垢の使い方
無垢を使った分かりやすい例としては、「純真無垢な人はとても魅力がある」「純粋で無垢な人は一緒にいて癒される」「無垢なテーブルはとても人気がある」「純真無垢なかわいい子供を紹介してもらった」などがあります。
その他にも「子供の頃ような無垢な心で夢を追いかける」「姪っ子は純粋無垢な子です」「グリーンのアンスリウムの花言葉は無垢な心だ」などがあります。
四字熟語「純真無垢」の意味
無垢を使った四字熟語としては、「純真無垢」(読み方:じゅんしんむく)があります。純真無垢は、心に穢れがなく清らかなことを意味しています。「純真無垢な人」や「純真無垢な心」という言葉はよく見かけたことがあるはずです。
無垢という言葉は、どちらかというと大人より、子供に対して使われることが多いです。基本的にはプラスナイメージを持った言葉になります。
「白無垢」の意味
また、「白無垢」という言葉があり、白無垢は和装での結婚式で使われる花嫁衣装のことです。室町時代では武家の娘の婚礼衣装として使われていて、最も格式の高い婚礼衣装でした。
無垢の類語
無垢の類語・類義語としては、一途で嘘偽りのないことを意味する「純一無雑」(読み方:じゅんいつむざつ)、混じりけのない白色のことを意味する「純白」、心に穢れがないことを意味する「純真」、清らかで素直なことを意味する清純などがあります。
無垢の無の字を使った別の言葉としては、知らないことや知識がないことを意味する「無知」、愛想がないことを意味する「無愛想」、体力や勢力がないことを意味する「無力」、足りないところがないことを意味する「無欠」などがあります。
純粋の例文
この言葉がよく使われる場面としては、混じりけのないことを表現したい時などが挙げられます。
例文2のように、純粋は人に対して使われることが多く、基本的にプラスなイメージを持っています。ただし、例文3や例文5にように、大人になっても純粋すぎると、嫌われることに繋がるマイナスなイメージもあるため注意しましょう。
無垢の例文
この言葉がよく使われる場面としては、穢れがなく純真なことを表現したい時などが挙げられます。
例文3のように、生まれたての穢れがない赤ちゃんに対して使うのはとても一般的です。また例文2のように大人に対して使う場合は、子供のようなといった比喩的表現されることが多いです。
無垢という言葉は、日常会話で使う場合は「無垢な人」や「無垢な心」などで表現されることが多いです。