似た意味を持つ「水の泡になる」(読み方:みずのあわになる)と「水泡に帰す」(読み方:すいほうにきす)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「水の泡になる」と「水泡に帰す」という言葉は、どちらも努力や苦労が無駄になることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「水の泡になる」と「水泡に帰す」の違い
「水の泡になる」と「水泡に帰す」の意味の違い
「水の泡になる」と「水泡に帰す」の違いを分かりやすく言うと、「水の泡になる」の方が「水泡に帰す」よりもやや一般的に使われているという違いです。
「水の泡になる」と「水泡に帰す」の使い方の違い
一つ目の「水の泡になる」を使った分かりやすい例としては、「苦労のかいもなく水の泡となる」「ほんの些細なことがきっかけで全ての努力が水の泡になる」「大型台風が直撃して農作物がダメになってしまい、一年間の頑張りが水の泡になる」などがあります。
二つ目の「水泡に帰す」を使った分かりやすい例としては、「試験当日に高熱を出してしまい今までの努力が水泡に帰す」「一つ間違うとこれまでの苦労が水泡に帰す可能性がる」「私の正体を知られてしまっては全ての計画が水泡に帰す」「彼女の努力は全て水泡に帰した」などがあります。
「水の泡になる」と「水泡に帰す」の使い分け方
「水の泡になる」と「水泡に帰す」はどちらも努力や苦労が無駄になることを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「水の泡になる」の方が「水泡に帰す」よりもやや一般的に使われているという点です。
ただし、どちらも正しい日本語であり、お互いに置き換えても問題ない言葉なので、基本的には好きな方を使って問題ないと覚えておきましょう。
「水の泡になる」と「水泡に帰す」の英語表記の違い
「水の泡になる」も「水泡に帰す」も英語にすると「down the drain」となり、例えば上記の「彼女の努力は全て水泡に帰した」を英語にすると「All her efforts went down the drain」となります。
「水の泡になる」の意味
「水の泡になる」とは
「水の泡になる」とは、努力や苦労の全てが無駄になることを意味しています。
表現方法は「努力が水の泡になる」「苦労が水の泡になる」「頑張りが水の泡になる」
「努力が水の泡になる」「苦労が水の泡になる」「頑張りが水の泡になる」などが、「水の泡」を使った一般的な言い回しになります。
「水の泡になる」の使い方
「水の泡になる」を使った分かりやすい例としては、「東北地方で起きた震災により、全ての計画が水の泡になる」「今諦めてしまったら、これまで頑張ったことが水の泡になるだろう」「早まった行動を取るとこれまでの捜査が水の泡になりかねません」などがあります。
「水の泡になる」は努力や苦労の全てが無駄になることを意味する言葉です。例えば「大型台風の影響でこれでまでの計画が全て水の泡になる」のように、は努力や苦労が全て無駄になり、悔しさや残念な気持ちを表現したい時に使います。
「水の泡になる」の語源
「水の泡になる」の語源は「水泡」です。「水泡」とは水の泡のことを意味しており、大きく膨らみますが、ちょっとした刺激ですぐ消えていまいます。これが転じて儚いという意味で使われるようになりました。
また、この儚いことがさらに転じて、努力や苦労の全てが無駄になることを、「水の泡になる」と言うようになりました。
「水の泡になる」の類語
「水の泡になる」の類語・類義語としては、苦労しても疲れるだけで少しも成果が上がらないことを意味する「骨折り損のくたびれ儲け」、それまで積み重ねてきたものを無にしてしまうことを意味する「棒に振る」などがあります。
「水泡に帰す」の意味
「水泡に帰す」とは
「水泡に帰す」とは、努力や苦労の全てが無駄になることを意味しています。
「水泡に帰す」の読み方
「水泡に帰す」の読み方は「すいほうにきす」です。誤って「すいほうにかえす」などと読まないようにしましょう。
「水泡に帰す」は「水泡に帰する」とも表記可能
「水泡に帰す」は「水泡に帰する」と表記することも可能です。
「水泡に帰す」の使い方
「水泡に帰す」を使った分かりやすい例としては、「これまでの苦労が水泡に帰すこととなる」「今日の試合の結果により、全てが水泡に帰すこととなりました」「努力を水泡に帰さないためにも皆様のご協力が必要です」などがあります。
「水泡に帰す」は努力や苦労の全てが無駄になることを意味する慣用句です。例えば「関東大震災の影響でこれでまでの計画が全て水泡に帰すこととなってしまいました」のように、は努力や苦労が全て無駄になり、悔しさや残念な気持ちを表現したい時に使います。
また、上記の「努力を水泡に帰さないためにも皆様のご協力が必要です」のように、努力を台無しにしないために頑張ろうという注意喚起として使うことも可能です。
「水泡に帰す」の語源
「水泡に帰す」の語源は「水泡」です。「水泡」とは水の泡のことを意味しており、大きく膨らみますが、ちょっとした刺激ですぐ消えていまいます。これが転じて儚いという意味で使われるようになりました。
また、「帰す」は最後にはそうなることを意味しており、「水泡」と「帰す」が合わさり、努力や苦労の全てが無駄になることを「水泡に帰す」と言うようになりました。
「水泡に帰す」の類語
「水泡に帰す」の類語・類義語としては、一旦よくなったものが再びもとの状態に戻ることを意味する「元の木阿弥」(読み方:もとのもくあみ)、跡形もなくすっかり焼けてしまうことを意味する「灰燼に帰す」(読み方:かいじんにきす)などがあります。
「水の泡になる」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、努力や苦労の全てが無駄になることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「水の泡になる」は努力や苦労が全て無駄になり、悔しさや残念な気持ちを表現したい時に使う言葉です。
「水泡に帰す」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、努力や苦労の全てが無駄になることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「水泡に帰す」は努力や苦労が全て無駄になり、悔しさや残念な気持ちを表現したい時に使う言葉です。
「水の泡になる」と「水泡に帰す」はどちらも努力や苦労が無駄になることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「水の泡になる」の方が「水泡に帰す」よりもやや一般的に使われていると覚えておきましょう。