似た意味を持つ「お足元の悪い中」(読み方:おあしものとわるいなか)と「あいにくの天気の中」(読み方:あいにくのてんきのなか)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「お足元の悪い中」と「あいにくの天気の中」という言葉は、どちらも天気が悪い中わざわざ来てくれたことに感謝する言葉のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「お足元の悪い中」と「あいにくの天気の中」の違い
「お足元の悪い中」と「あいにくの天気の中」の意味の違い
「お足元の悪い中」と「あいにくの天気の中」の違いを分かりやすく言うと、「お足元の悪い中」とはテレビでは使えない、「あいにくの天気の中」とはテレビでも使えるという違いです。
「お足元の悪い中」と「あいにくの天気の中」の使い方の違い
一つ目の「お足元の悪い中」を使った分かりやすい例としては、「本日はお足元の悪い中お越しいただき大変恐縮です」「お足元の悪い中ご足労をおかけして申し訳ございません」「先日はお足元の悪い中ご出席いただき感謝申し上げます」などがあります。
二つ目の「あいにくの天気の中」を使った分かりやすい例としては、「本日はあいにくの天気の中お越しくださりありがとうございます」「あいにくの天気の中お越しいただき感謝申し上げます」「あいにくの天気の中お呼びたてして申し訳ございません」などがあります。
「お足元の悪い中」と「あいにくの天気の中」の使い分け方
「お足元の悪い中」と「あいにくの天気の中」はどちらも天気が悪い中わざわざ来てくれたことに感謝する言葉のことを意味しており、大きな違いはありません。
あえて違いを挙げるならば、「お足元の悪い中」はテレビでは使えないのに対して、「あいにくの天気の中」はテレビでも使えるという点です。
ではなぜ、「お足元の悪い中」がテレビで使えないかというと、「足が悪い」という差別用語を連想させるからだと言われています。しかし、「足元の悪い中」は地面を指している言葉なので差別用語ではありません。
また、配慮や注意が一方にだけ片寄り判断などの不公平なことを意味する「片手落ち」も、片手が無い人のことを卑下する言葉と勘違いすることが多いため、放送禁止用語となっています。
「お足元の悪い中」と「あいにくの天気の中」の英語表記の違い
「お足元の悪い中」も「あいにくの天気の中」も英語にすると「unfortunate weather」「spit of the bad weather」となり、例えば上記の「あいにくの天気の中お越しくださりありがとうございます」を英語にすると「Thank you for coming in spite of the bad weather」となります。
「お足元の悪い中」の意味
「お足元の悪い中」とは
「お足元の悪い中」とは、天気が悪い中わざわざ来てくれたことに感謝する言葉のことを意味しています。
表現方法は「お足元の悪い中お越しいただき」「お足元の悪い中ご足労」
「お足元の悪い中お越しいただき」「お足元の悪い中ご足労」「お足元の悪い中ご来店」などが、「お足元の悪い中」を使った一般的な言い回しになります。
「お足元の悪い中」の使い方
「お足元の悪い中」を使った分かりやすい例としては、「本日はお足元の悪い中お集りいただき誠にありがとうございます」「先日はお足元の悪い中ありがとうございました」「お足元の悪い中ご来店いただきありがとうございます」などがあります。
「お足元の悪い中」の「お足元の悪い」とは、雨や雪などで地面の状況が悪いことを意味しています。したがって、「お足元の悪い中」は天気が悪い中わざわざ来てくれたことに感謝する言葉のことです。
「お足元の悪い中」は「お足元の悪い中お越しいただき」のように、結婚式や葬式、ビジネスシーンでの挨拶として頻繁に使われています。
しかし、現代では足の悪い人のことを意味する差別用語と勘違いする人がいるため、使わない方がいいという風潮があります。そのため、差別用語ではないものの公の場では同じ意味を持つ、「あいにくの天気の中」「悪天候の中」などに置き換えたほうがいいでしょう。
「お足元の悪い中」の類語
「お足元の悪い中」の類語・類義語としては、相手を敬ってその人がわざわざ出向くことを意味する「ご足労」、風雨などがひどく荒れた天候などにも関わらず来てくれたことに感謝することを意味する「悪天候にも関わらず」などがあります。
「あいにくの天気の中」の意味
「あいにくの天気の中」とは、天気が悪い中わざわざ来てくれたことに感謝する言葉のことを意味しています。
「あいにくの天気の中」を漢字にすると、「生憎の天気の中」とすることができますがあまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、ひらがなの「あいにくの天気の中」を使うようにしましょう。
「あいにくの天気の中」を使った分かりやすい例としては、「先日はあいにくの天気の中ありがとうございました」「遠方よりあいにくの天気の中お越しいただきありがとうございます」「あいにくの天気の中ご足労をお掛けしてすみません」などがあります。
「あいにくの天気の中」とは、都合の悪いことを意味する「あいにく」に、気象状態のことを意味する「天気」が合わさり、天気が悪い中わざわざ来てくれたことに感謝する言葉のことです。
また、日本では晴れの日が良い天気、雨や雪の日は悪い天気となっているため、「あいにくの天気の中」とすると雨や雪の日のことを指しています。
「あいにくの天気の中」は「あいにくの天気の中お越しいただき」のように、結婚式や葬式、ビジネスシーンでの挨拶として頻繁に使われています。
「あいにくの天気の中」の類語・類義語としては、雨や風が強い中わざわざ来てくれたことに感謝する言葉のことを意味する「雨風が強い中」、気温が低いのにわざわざ来てくれたことに感謝する言葉のことを意味する「寒さの厳しい中」などがあります。
「お足元の悪い中」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、天気が悪い中わざわざ来てくれたことに感謝する言葉のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「お足元の悪い中」はビジネスシーンにおいても使うことができます。
「あいにくの天気の中」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、天気が悪い中わざわざ来てくれたことに感謝する言葉のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「あいにくの天気の中」はビジネスシーンにおいても使うことができます。
「お足元の悪い中」と「あいにくの天気の中」はどちらも天気が悪い中わざわざ来てくれたことに感謝する言葉のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、テレビでは使えないのが「お足元の悪い中」、テレビでも使えるのが「あいにくの天気の中」と覚えておきましょう。