似た意味を持つ「レセプション」と「プレオープン」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「レセプション」と「プレオープン」という言葉は、「開店や開業前に客を招く催し」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
レセプションとプレオープンの違い
レセプションとプレオープンの意味の違い
レセプションとプレオープンの違いを分かりやすく言うと、レセプションは一部ゲストを招く場合に使い、プレオープンは不特定多数を迎え入れる時に使うという違いです。
レセプションとプレオープンの使い方の違い
一つ目のレセプションを使った分かりやすい例としては、「レセプションに招かれた兄は前日になって一週間前から準備をしていた」「レセプションルームを掃除するよう言われた」「レセプション業務に応募してみた」などがあります。
二つ目のプレオープンを使った分かりやすい例としては、「気になっている店のプレオープン期間中に一度は足を運んでみたい」「プレオープンを終えてグランドオープンを迎えた」「最近話題の店はまだプレオープンだったらしい」などがあります。
レセプションとプレオープンの使い分け方
レセプションとプレオープンは、どちらも店などの開店前や開業する前の施設などに人を招くことを表す言葉として使われますが、意味は大きく異なります。
レセプションは、交流を目的として主催が客を招待する催しを指す言葉です。新しい商品やサービスの発表、創立を記念して行われるなどタイミングも様々です。
一方のプレオープンは、開店後の動線などほとんどそのまま同じように運営している状態で客を迎えて公開する催しを指す言葉で、その店にとっての開店リハーサルを表します。
つまり、レセプションは一部の参加者を迎える場合に使われ、プレオープンは通常公開よりは限定されてはいるものの不特定多数の参加者を迎える場合に使われるという違いがあります。
また、催しが行われる場所も、レセプションはホテルのパーティー会場など場所が固定されないのに対して、プレオープンは実際に運営され始める店にて行われます。
レセプションとプレオープンの英語表記の違い
レセプションを英語にすると「reception」となり、例えば上記の「レセプションに招かれた」を英語にすると「been invited to the reception」となります。
一方、プレオープンを英語にすると「pre-open」「pre-opening」となり、例えば上記の「プレオープン期間」を英語にすると「the pre-open period」となります。
レセプションの意味
レセプションとは
レセプションとは、歓迎会を意味しています。
その他にも、応対や受付を意味する言葉としても使われています。
表現方法は「レセプション業務」「レセプション会場」「レセプションルーム」
「レセプション業務」「レセプション会場」「レセプションルーム」などが、レセプションを使った一般的な言い回しです。
レセプションの使い方
「レセプションパーティに招いて頂いた」「レセプション会場への道を事前に調べておく」「レセプションのためにお祝いを包んでおかなければならない」などの文中で使われているレセプションは、「歓迎会」の意味で使われています。
一方、「レセプションの仕事を募集していたので応募した」「今日ではレセプションも機械に任せることができる」「レセプションルームを整えて来客に備えておく」などの文中で使われているレセプションは、「応対や受付」の意味で使われています。
レセプションは英語で「reception」と表記され、歓迎や応対、受付といった意味で使われています。これがそのままカタカナ語として使われ「リセプション」と表現されることもあります。
上記例文の「レセプションパーティ」「レセプションのためにお祝い」のようにめでたい催しを表す文脈であれば、歓迎会という意味で捉えることができますが、「レセプションの仕事」などのように祝い事に関係が無い場合は受付やフロントなどの意味で使われます。
「レセプションルーム」の意味
また、上記例文の「レセプションルーム」とは、応接室を意味する言葉として使われています。これらのように、文脈によって意味が異なるため注意が必要です。
レセプションの類語
レセプションの類語・類義語としては、客をもてなすことを意味する「接待」、人のもてなし方を意味する「人あしらい」、打ち解けて楽しむための会合を意味する「交歓会」などがあります。
プレオープンの意味
プレオープンとは
プレオープンとは、正式な開業前に一部の人々に公開することを意味しています。
プレオープンの使い方
プレオープンを使った分かりやすい例としては、「プレオープンに合わせてアルバイトを雇うことになった」「近所のレストランでプレオープンイベントが行われ大盛況で終えたらしい」「プレオープンからずっとグランドオープンが楽しみだった」などがあります。
その他にも、「プレオープン期間が短くて足を運ぶことができなかった」「プレオープンの時点で多くの人が話題にしていた」「実際にプレオープンに行った人の話を聞く限り行ってみたいと思えない」などがあります。
プレオープンは英語で「pre-open」「pre-opening」と表記されますが、英語では予備的を意味する「preliminary」や、部分的を意味する「partially」といった言葉と共に「open」「opening」を使うことでプレオープンを表すこともあります。
「pre」という言葉は、以前のものや順番的に前のものに対して使われる接頭語で、本番前の準備や試験的なものに対しても使われています。これが「試験的な開店」を表すプレオープンの語源です。
この言葉は英語としても使われていますが、もうすぐ父親になる人を意味する「プレパパ」といった言葉は和製英語で、「プレ」がつくもの全てが純粋な英語ではないため注意が必要です。
プレオープンの対義語
プレオープンの対義語・反対語としては、正式的な開店を意味する「グランドオープン」があります。
プレオープンの類語
プレオープンの類語・類義語としては、予行練習を意味する「リハーサル」、すべて本番と同じように行う通し稽古を意味する「ランスルー」、一部分のみ営業を行うことを意味する「ソフトオープン」などがあります。
レセプションの例文
この言葉がよく使われる場面としては、歓迎会などが挙げられます。
例文2の「レセプション業務」とは、来店した客の受付対応、電話対応、会計や見送りなどを行う業務です。
例文1と例文2は歓迎会の意味で使われていますが、例文3と例文4は受付業務の意味で使われています。また、例文5のように応接や応対の意味で使われることもあります。
プレオープンの例文
この言葉がよく使われる場面としては、正式な開業前に一部の人々に公開することなどが挙げられます。
どの例文のプレオープンも、本番と同じように客を迎え入れることを表すため、「レセプション」に置き換えて使うことはできません。
レセプションとプレオープンは、どちらも「開店や開業前に客を招く催し」を表します。どちらを使うか迷った場合は、一部ゲストを招く場合は「レセプション」を、不特定多数を迎え入れる場合は「プレオープン」を使うと覚えておけば間違いありません。