似た意味を持つ「ユーザー」と「エンドユーザー」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ユーザー」と「エンドユーザー」という言葉は、「消費者」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ユーザーとエンドユーザーの違い
ユーザーとエンドユーザーの意味の違い
ユーザーとエンドユーザーの違いを分かりやすく言うと、ユーザーは利用者全般を表現する時に使い、エンドユーザーは最終的な利用者を表現する時に使うという違いです。
ユーザーとエンドユーザーの使い方の違い
一つ目のユーザーを使った分かりやすい例としては、「ユーザー名は他の人のものと同じものは使えない」「ユーザー登録をしなければ報酬が得られない」「Androidユーザーとして絵文字が可愛くて誇れる点だと思う」などがあります。
二つ目のエンドユーザーを使った分かりやすい例としては、「エンドユーザーライセンスをきちんと読んでおく」「エンドユーザーに対する説明書が作られるべきだ」「今後の売り上げはエンドユーザーの満足度に関わってくる」などがあります。
ユーザーとエンドユーザーの使い分け方
ユーザーとエンドユーザーはどちらも消費者を意味する言葉ですが、表す範囲が異なります。
ユーザーは、商品やサービスを利用する人や対価を支払って購入する人を指します。しかしながら、ユーザー全員が必ずしもが商品などを獲得して実際に利用するわけではありません。
一方のエンドユーザーも消費者を指す言葉ですが、最終消費者とも呼ばれており、最終的に商品やサービスを利用する人を指すため、購入者とは別の可能性も含まれていますが、必ず商品などを実際に利用した人が該当します。
つまり、ユーザーは利用者全般を表す場合に使い、エンドユーザーは購入者と実際利用した人を分けた際に後者を表す場合に使うという違いがあるため、ユーザーの方がエンドユーザーよりも汎用性が高い言葉と言えます。
ユーザーとエンドユーザーの英語表記の違い
ユーザーを英語にすると「user」となり、例えば上記の「ユーザー名」を英語にすると「user name」となります。
一方、エンドユーザーを英語にすると「end user」「end-user」となり、例えば上記の「エンドユーザーライセンス」を英語にすると「end-user license agreement」となります。
ユーザーの意味
ユーザーとは
ユーザーとは、商品やサービスの使用者を意味しています。
その他にも、コンピューターやネットワーク上のサービスの利用者を意味する言葉として使われています。
表現方法は「スマホユーザー」「一般ユーザー」「ユーザーを追加」
「スマホユーザー」「一般ユーザー」「ユーザーを追加」などが、ユーザーを使った一般的な言い回しです。
ユーザーの使い方
「ヘビーユーザーである息子に使い方を聞いた」「スマホユーザーの年齢層は広がり小学生が端末を持っているのも不思議ではない」「古くからのユーザーは機能性に満足している」などの文中で使われているユーザーは、「商品の利用者」の意味で使われています。
一方、「ユーザーアカウントを新しく作成する必要がある」「ユーザー設定からメールアドレスを変更する」「実家のパソコンはマルチユーザー機能を使っている」などの文中で使われているユーザーは、「ネットワークサービスの利用者」の意味で使われています。
ユーザーは英語で「user」と表記され、「使用者」「利用者」を意味する言葉です。日本語でも同じように使われており、「ユーザ」という表記がされることもあります。
「ヘビーユーザー」の意味
上記例文の「ヘビーユーザー」とは、特定の商品を大量に消費する人や、パソコンやゲーム機などの利用時間が長く、様々な機能を活用する人を指す言葉です。最低限の利用で済ませる人を表す「ライトユーザー」が対義語に当たります。
ユーザーの対義語
ユーザーの対義語・反対語としては、製造者や製造元を意味する「メーカー」、開発者を意味する「デベロッパー」、製品を提供する会社を意味する「ベンダー」があります。
ユーザーの類語
ユーザーの類語・類義語としては、一般の消費者を意味する「コンシューマー」、製品の企画開発に携わる消費者を意味する「プロシューマー」、贔屓にしてくれる客を意味する「顧客」などがあります。
エンドユーザーの意味
エンドユーザーとは
エンドユーザーとは、商品やサービスを最終的に使う人を意味しています。
エンドユーザーの使い方
エンドユーザーを使った分かりやすい例としては、「エンドユーザーライセンス契約に同意しなければこのゲームでは遊べない」「エンドユーザーの特徴を想定して物を作らなければ売れない」「エンドユーザーが新規顧客であることを想定している」などがあります。
その他にも、「エンドユーザーのコンピューターを管理してセキュリティを確保する」「企業が購入したものを社員が使う場合は社員らがエンドユーザーに該当する」「エンドユーザーシステムは運用や管理をエンドユーザーが行っている」などがあります。
エンドユーザーは英語で「end user」「end-user」と表記され、「末端使用者」「最終顧客」を表す言葉で、日本でも同じように使われています。
コンピューターのアプリやその他ゲームなどの開発におけるテストを行う人を「テストユーザー」と呼びますが、こういった人はエンドユーザーに該当しません。また、商品の購入はしても再販売を行う業者もエンドユーザーには当たりません。
「エンドユーザーライセンス契約」の意味
上記例文の「エンドユーザーライセンス契約」とは、ソフトウェア開発者と購入者の間で交わされる契約を指す言葉で、ソフトの複製や譲渡などに関する取り決めや免責事項などが定められているもので、法的拘束力を持ちます。「EULA」とも表記されています。
エンドユーザーの対義語
エンドユーザーの対義語・反対語としては、自分の所有物を人に託したり貸す人を意味する「オーナー」、コンピューターネットワークの運営や管理を行う人を意味する「システムオペレーター」があります。
エンドユーザーの類語
エンドユーザーの類語・類義語としては、生産されたものを利用したりサービスを利用する人を意味する「消費者」、ネットワークにおいて機能やデータを利用する側のコンピューターを意味する「クライアント」などがあります。
ユーザーの例文
この言葉がよく使われる場面としては、商品やサービスの使用者を意味する時などが挙げられます。
例文1の「ユーザーコミュニティ」とは、提供される製品やサービスの利用者が集まり、意見や情報を交換したり問題解決をし合う場を指す言葉です。
エンドユーザーの例文
この言葉がよく使われる場面としては、商品やサービスを最終的に使う人を意味する時などが挙げられます。
例文1の「エンドユーザー向けドキュメント」とは、商品マニュアルやガイドブックなど、特定の商品やサービスを理解した上で使用するのに役に立つ書面を指す言葉です。
ユーザーとエンドユーザーは、どちらも「消費者」を表します。どちらを使うか迷った場合は、利用者全般を表す場合は「ユーザー」を、最終的な利用者を表す場合は「エンドユーザー」を使うと覚えておけば間違いありません。