似た意味を持つ「クリーンヒット」と「クリティカルヒット」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「クリーンヒット」と「クリティカルヒット」という言葉は、「有効となる一撃」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
クリーンヒットとクリティカルヒットの違い
クリーンヒットとクリティカルヒットの意味の違い
クリーンヒットとクリティカルヒットの違いを分かりやすく言うと、クリティカルヒットはクリーンヒットよりも決定的である場合に使うという違いです。
クリーンヒットとクリティカルヒットの使い方の違い
一つ目のクリーンヒットを使った分かりやすい例としては、「見事クリーンヒットを放った選手がインタビューの対象となった」「彼女の発言がクリーンヒットしてしまいしばらく傷となった」「クリーンヒットした案件は予想以上に進みが良い」などがあります。
二つ目のクリティカルヒットを使った分かりやすい例としては、「クリティカルヒットとなるだろうネタは世間が放っておかなかった」「クリティカルヒットを出す確率は低い」「企業的クリティカルヒットはもう仕方がないとしか言いようがない」などがあります。
クリーンヒットとクリティカルヒットの使い分け方
クリーンヒットとクリティカルヒットはどちらも、スポーツやゲームにて使われている言葉で、相手に打撃を加えた際の結果を表しますが、若干ニュアンスが異なります。
クリーンヒットは、有効打を表し、野球やボクシングなどのスポーツ業界だけでなく、ビジネスシーン、日常生活において様々な場面で「物事が上手く運ぶこと」を意味する言葉として使われています。
一方のクリティカルヒットは、会心の一撃や、目標達成以上の成果を上げることを表し、ゲーム用語として使われることが多い言葉です。
つまり、クリーンヒットは見事な有効打点を意味し、クリティカルヒットは相手にとって決定的や致命的となる一撃を意味するという違いがあり、前者を成功とするならば後者は大成功となります。
ただし、クリティカルヒットという言葉は、ビジネスシーンなど場面によっては自分たちを対象にして使う場合、大打撃を受けたことや危機的状況にあることを表すため、文脈で使い分ける必要があります。
クリーンヒットとクリティカルヒットの英語表記の違い
クリーンヒットを英語にすると「clean hit」となり、例えば上記の「クリーンヒットを放った」を英語にすると「got a clean hit」となります。
一方、クリティカルヒットを英語にすると「critical hit」となり、例えば上記の「クリティカルヒットとなるだろう」を英語にすると「will be a critical hit」となります。
クリーンヒットの意味
クリーンヒットとは
クリーンヒットとは、鮮やかなヒットや有効打を意味しています。
その他にも、物事が上手く進み成功を収めたことを意味する言葉としても使われています。
クリーンヒットの使い方
「クリーンヒットを打った選手が今日のMVPで決まりだ」「あの選手のパンチがクリーンヒットした」「彼女の蹴りが脛にクリーンヒットしてしまった」などの文中で使われているクリーンヒットは、「有効打」の意味で使われています。
一方、「徹夜で考えたプロジェクトがクリーンヒットするとは思っていなかった」「今日はギャンブルでクリーンヒットしたようだった」「新商品はクリーンヒットしたため売れ行き好調だ」などの文中で使われているクリーンヒットは、「当たること」の意味で使われています。
クリーンヒットは英語で「clean hit」と表記され、「快打」という意味を持つ言葉です。野球だけでなく、パンチやキックを相手に当てるようなボクシングなどのスポーツにおいても使われています。
自分に有利な攻撃を表すことから転じて、スポーツ以外でも「当たること」「物事が成功すること」を意味するようになり、上記例文のようにビジネスシーンから日常生活まで幅広く使われています。
クリーンヒットの対義語
クリーンヒットの対義語・反対語としては、物事がうまくいかなかったことを意味する「失敗」があります。
クリーンヒットの類語
クリーンヒットの類語・類義語としては、見事な技や見事な行動を意味する「ファインプレー」、偉業や奇跡を意味する「ミラクル」、この上もなく優れていることを意味する「至妙」などがあります。
クリティカルヒットの意味
クリティカルヒットとは
クリティカルヒットとは、決め手となるような一撃を意味しています。
クリティカルヒットの使い方
クリティカルヒットを使った分かりやすい例としては、「クリティカルヒットを狙いにいくのは難しいため当たればラッキー程度に思うようにしている」「自分のミスが弊社のクリティカルヒットとなってしまうことなど考えたくもない」などがあります。
その他にも、「若い世代にクリティカルヒットしたネタは全国的に話題となった」「クリティカルヒットの確率を高めるための装備にした」「もしクリティカルヒットとなればたった数回の手番で敵の撃破ができるだろう」などがあります。
クリティカルヒットは英語「critical hit」と表記され、「痛恨の一撃」「会心の一撃」といった意味を持つ言葉です。日本語でも英語でもゲーム用語として使われることがほとんどです。
サイコロ、紙と鉛筆などの道具を用いて遊ぶテーブルトークRPGのルールブックとして1974年にアメリカで発売された『ダンジョンズ&ドラゴンズ』以降使われているルールで、コンピューターRPGで使われたのをきっかけに普及するようになった言葉です。
ゲーム内では、敵に与えるダメージが大幅に増加したり一撃必殺となる攻撃を指す言葉として使われますが、作品によってその効果は異なります。しかしどの分野でも、目標以上の成功を表す言葉として多く使われ、「クリティカル」と省略されることもあります。
ゲーム用語以外でビジネスやスポーツに関して使われることもありますが、その場合は「致命的なミス」などマイナスの意味で使われることがほとんどです。
クリティカルヒットの対義語
クリティカルヒットの対義語・反対語としては、テーブルトークRPGにおける行動判定の致命的失敗「ファンブル」があります。
クリティカルヒットの類語
クリティカルヒットの類語・類義語としては、物事の行く先がほとんど決まり動かしがたくなった最後の一瞬を意味する「決定的瞬間」、神にしかできないような高度な技や行為を意味する「神業」などがあります。
クリーンヒットの例文
この言葉がよく使われる場面としては、鮮やかなヒットや有効打を意味する時などが挙げられます。
例文1や例文2のようにスポーツ用語として使われることもありますが、例文3から例文5のように物事の有効打を意味する言葉としても使われています。
クリティカルヒットの例文
この言葉がよく使われる場面としては、決め手となるような一撃を意味する時などが挙げられます。
例文4や例文5のようにビジネスシーンで使われる場合には、自分たちの組織や企業が負った致命的なミスを指す言葉として使われています。
クリーンヒットとクリティカルヒットは、どちらも「有効となる一撃」を表します。どちらを使うか迷った場合は、「クリティカルヒット」は「クリーンヒット」よりも決定的である場合に使うと覚えておけば間違いありません。