【ご本人様】と【ご本人】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ご本人様」(読み方:ごほんにんさま)と「ご本人」(読み方:ごほんにん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ご本人様」と「ご本人」という言葉は、どちらもそのことに直接関係する人のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「ご本人様」と「ご本人」の違い

「ご本人様」と「ご本人」の意味の違い

「ご本人様」と「ご本人」の違いを分かりやすく言うと、「ご本人様」は二重敬語、「ご本人」は正しい日本語という違いです。

「ご本人様」と「ご本人」の使い方の違い

一つ目の「ご本人様」を使った分かりやすい例としては、「こちらご本人様の携帯電話でよろしかったでしょうか」「申請時にはご本人様の確認書類が必要となっております」「こちらの通帳はご本人様のみの利用となります」などがあります。

二つ目の「ご本人」を使った分かりやすい例としては、「ご本人だと証明できるものを持参ください」「てっきりご本人だと思っていました」「お手続きはご本人のみとなっております」「ご本人だと分からないこともあるはずです」などがあります。

「ご本人様」と「ご本人」の使い分け方

「ご本人様」と「ご本人」はどちらもそのことに直接関係する人のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「ご本人様」は厳密に言うと二重敬語なので、間違った敬語表現になります。しかし、ビジネスシーンなどにおいて広く一般的に使われているため、許容されている敬語表現となっています。したがって、実際に使用しても問題ありません。

一方、「ご本人」はそのことに直接関係する人のことを意味する正しい日本語なので、問題なく使用できるというのが違いです。

「ご本人様」と「ご本人」の英語表記の違い

「ご本人様」も「ご本人」は日本語特有の表現なので直訳した英語はありませんが、近い表現として「for them」「themselves」などがあります。

「ご本人様」の意味

「ご本人様」とは

「ご本人様」とは、そのことに直接関係する人のことを意味しています。

「ご本人様」の漢字表記

「ご本人様」を漢字にすると、「御本人様」と表記することができます。

「ご本人様」の使い方

「ご本人様」を使った分かりやすい例としては、「こちらお申込みされるのはご本人様ですか」「こちらはご本人様の署名が必要となっております」「郵便局で荷物を受け取る際にはご本人様確認が必要です」などがあります。

「ご本人様」はそのことに直接関係する人のことを意味する「本人」に、接頭語の「ご」と、尊敬の意を表す言葉を意味する「様」が合わさった言葉です。

「ご本人様」は二重敬語

「ご本人様」は厳密に言うと二重敬語になるため間違った日本語です。ただし、広く一般的に使われているため、許容されている敬語表現と覚えておきましょう。

したがって、実際に使用しても問題ありませんし、現在進行形でビジネスシーンなどでも頻繁に使われています。

二重敬語とはより丁寧に表現しようとして、「尊敬語+尊敬語」「謙譲語+謙譲語」「丁寧語+丁寧語」のように同じ種類の敬語を重複させることです。

ではなぜ「ご本人様」が二重敬語かというと、「本人」に接頭語の「ご」がついて「ご本人」とするだけで敬語表現になります。これに尊敬を意味する「様」が合わさると過剰な表現となり、二重敬語となってしまうのです。

「ご本人様」の対義語

「ご本人様」の対義語・反対語としては、他人の代理をする人のことを意味する「代理人様」があります。

「ご本人様」の類語

「ご本人様」の類語・類義語としては、その人自身のことを意味する「自分」があります。

「ご本人」の意味

「ご本人」とは

「ご本人」とは、そのことに直接関係する人のことを意味しています。

「ご本人」の漢字表記

「ご本人」を漢字にすると、「御本人」と表記することができます。

「ご本人」の使い方

「ご本人」を使った分かりやすい例としては、「こちらをレンタルするにはご本人の証明が必要です」「ご本人確認させていただいてもよろしいでしょうか」「回答は原則としてご本人のみとなっております」「できる限りご本人の気持ちを尊重するのが弊社のモットーです」などがあります。

「ご本人」はそのことに直接関係する人のことを意味する「本人」に、接頭語の「ご」が合わさった尊敬語表現です。尊敬語とは話し手が聞き手や話題の主のその動作や状態などを高めて待遇することを意味しています。

「ご本人」は目上の人に使える

「ご本人」はとても丁寧な表現なので、ビジネスシーンにおいて上司や取引先などの目上の人に対して使うこともできます。

また、「ご本人」は尊敬語なので、基本的に他人に対して使う言葉です。そのため、自分自身に対しては使わないと覚えておきましょう。

「ご本人」の対義語

「ご本人」の対義語・反対語としては、他人の代理をする人のことを意味する「代理人」があります。

「ご本人」の類語

「ご本人」の類語・類義語としては、その人自身のことを強めた言い方のことを意味する「自分自身」、己のことを意味する「自己」などがあります。

「ご本人様」の例文

1.こちらのサービスはご購入者ご本人様と、そのご家族様がご利用可能となっております。
2.ご本人様を証明するものがないのであれば、お支払いすることはできません。
3.ご本人様確認のため、SMSに記載のワンタイムパスワードをご入力ください。
4.ご本人様以外が手続きをされる場合は、委任状の提出が義務となっております。
5.本サービスはセキリティの観点から、お電話によるご本人様確認を行なっております。

この言葉がよく使われる場面としては、そのことに直接関係する人のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「ご本人様」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「ご本人」の例文

1.こちらのチケットは、ご本人を証明できるものがなければ有効とはなりません。
2.基本的に契約者様ご本人とそのご家族のみが対象となっております。
3.我々は個人の考えを常に尊重しているので、選択についてはご本人次第です。
4.申請したご本人の情報に誤りがあった場合は、速やかに訂正をお願いいたします。
5.クレジットカードは、契約者ご本人以外の使用が禁じられています。例え家族であっても貸し借りして使うことはできません。

この言葉がよく使われる場面としては、そのことに直接関係する人のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「ご本人」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「ご本人様」と「ご本人」はどちらもそのことに直接関係する人のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、二重敬語なのが「ご本人様」、正しい日本語なのが「ご本人」と覚えておきましょう。

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