似た意味を持つ「カスタム」と「カスタマイズ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「カスタム」と「カスタマイズ」という言葉は、「好みの状態に作り変えること」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
カスタムとカスタマイズの違い
カスタムとカスタマイズの意味の違い
カスタムとカスタマイズの違いを分かりやすく言うと、カスタムは目的に合わせて変更された状態を表現する時に使い、カスタマイズは目的に合わせて変更する行為を表現する時に使うという違いです。
カスタムとカスタマイズの使い方の違い
一つ目のカスタムを使った分かりやすい例としては、「カスタムパーツにも色々あり、値段もまちまちだ」「カスタムカーは奥が深いと感じている」「カスタムブローカーからメールで資料が届いていた」などがあります。
二つ目のカスタマイズを使った分かりやすい例としては、「カスタマイズボタンを設定して、起動されるアプリを指定できる」「次回は自分の力でカスタマイズしてドリンクを飲んでみたい」「進度に合わせて問題集をカスタマイズできる」などがあります。
カスタムとカスタマイズの使い分け方
カスタムとカスタマイズはどちらも、注文や希望をした人にとって好みの状態に作り変えることを表す言葉ですが、使い方が若干異なります。
カスタムは、購入者や希望者のために特別にあつらえたものを意味する言葉です。上記例文の「カスタムパーツ」「カスタムカー」などのように他の語を伴い、変更を加えるために使われる部品や、変更された状態の製品に対して多く用いられています。
一方のカスタマイズは、既存のものに手を加えて自身の好みの状態に作り変えることを意味する言葉です。上記例文の「カスタマイズする」「カスタマイズできる」などのように、動詞として使われることが多くあります。
つまり、カスタムは希望者の目的に合わせて変更されたものを表し、カスタマイズは希望者の目的に合わせて変更することを表す言葉として区別されています。
今日では、「カスタムする」「カスタマイズボタン」などのように、カスタムとカスタマイズはそれぞれ状態と行為のどちらもを表す言葉として使われることもあります。
カスタムとカスタマイズの英語表記の違い
カスタムを英語にすると「custom」となり、例えば上記の「カスタムパーツ」を英語にすると「custom parts」となります。
一方、カスタマイズを英語にすると「customize」となり、例えば上記の「カスタマイズボタン」を英語にすると「the customize button」となります。
カスタムの意味
カスタムとは
カスタムとは、特別注文を意味しています。
その他にも、税関や関税を意味する言葉として使われています。
カスタムの使い方
「スーツを今度カスタムメードさせてもらう」「カスタムカーを作り上げる上でパーツの変更を行い続けるときっと破産する」「美容師にはいつもカスタムカットでお願いしている」などの文中で使われているカスタムは、「特別注文」の意味で使われています。
一方、「カスタムスアンサーにはあまり縁がなかった」「カスタムブローカーを通して貨物の輸出入をスムーズに行うことができた」などの文中で使われているカスタムは、「税関や関税」の意味で使われています。
カスタムは英語で「custom」と表記され、「慣習」「風習」「注文の」といった意味を持ちます。日本語でも同じように使われますが、「習慣」の意味で使われることはなく、「特別にあつらえたもの」を指します。
表現方法は「カスタムメード」「カスタムカー」「カスタムカット」
注文者の希望や目的に適うように商品の一部分を変更することを意味する「カスタムメード」を省略してカスタムと表記している場合や、上記例文の「カスタムカー」「カスタムカット」「カスタムセットアップ」など別の語を伴って使います。
また、「税関」「関税」という意味も持ち、税関手続きに関する情報が掲載されている「カスタムスアンサー」や、通関事務を代行する業者を指す「カスタムブローカー」などのように使われています。
カスタムの対義語
カスタムの対義語・反対語としては、標準的である様子を意味する「ノーマル」、原型や原本を意味する「オリジナル」があります。
カスタムの類語
カスタムの類語・類義語としては、別の用途に適うように作り変えることを意味する「改造」、機械などを調整することを意味する「チューニング」、開発工程においてコンテンツなどを利用可能な状態にすることを意味する「ビルド」などがあります。
カスタマイズの意味
カスタマイズとは
カスタマイズとは、既存のものに手を加えて自身の好みの状態に作り変えることを意味しています。
その他にも、コンピュータの設定を変更することを意味する言葉として使われています。
カスタマイズの使い方
「用意されているデザインのカスタマイズをして発注ができる」「テンプレートのカスタマイズを行う必要がある」「カスタマイズ品はオーダーメイド品とも呼ばれる」などの文中で使われているカスタマイズは、「製品を変更すること」の意味で使われています。
一方、「ツールバーのカスタマイズを行い、よく使うもののショートカットを設置した」「事前のカスタマイズによって希望通りの状態で使えるようになった」などの文中で使われているカスタマイズは、「設定を変更すること」の意味で使われています。
カスタマイズは英語で「customize」と表記され、「注文通りに作る」「好みに作り変える」といった意味を持ちます。日本語でも同じように使われ、「カストマイズ」と表記されることもあります。
今日では、コーヒーやアイスクリームなど、ベースとなるものやトッピングしたいものを自分で選び、オリジナルの商品を作り上げて購入することも「カスタマイズ」と呼ばれており、日常生活からビジネスシーンまで様々な場面で使われています。
カスタマイズの対義語
カスタマイズの対義語・反対語としては、在庫品を意味する「ストック」、あらかじめ設定されている条件や設定を意味する「デフォルト」があります。
カスタマイズの類語
カスタマイズの類語・類義語としては、個人に応じて変更を加えたり作り変えることを意味する「パーソナライズ」、利用者の好みに応じた商品やサービスをおすすめする方法を意味する「レコメンド」などがあります。
カスタムの例文
この言葉がよく使われる場面としては、特別注文を意味する時などが挙げられます。
例文5のカスタムのように「税関」「関税」といった意味で使われることもあります。
カスタマイズの例文
この言葉がよく使われる場面としては、既存のものに手を加えて自身の好みの状態に作り変えることを意味する時などが挙げられます。
例文1の「フルカスタマイズ」とは、全てのパーツを既存のものから変更することを意味する言葉で、「フルカスタム」と表現することもあります。
カスタムとカスタマイズは、どちらも「好みの状態に作り変えること」を表します。
どちらを使うか迷った場合は、目的に合わせて変更された状態を表す場合は「カスタム」を、目的に合わせて変更する行為を表す場合は「カスタマイズ」を使うと覚えておけば間違いありません。