【所用時間】と【所要時間】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「しょようじかん」という読み方の「所用時間」と「所要時間」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「所用時間」と「所要時間」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「所用時間」と「所要時間」の違い

「所用時間」は「所要時間」の間違い

「所用時間」と「所要時間」の違いを分かりやすく言うと、「所用時間」とは「所要時間」の間違った使い方、「所要時間」とは用事や用件を処理する際に必要となる時間のことです。

「所用時間」は誤字

一般的には「所用時間」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が同じなことから、「所要時間」のことを間違えて「所用時間」を使っている人がほとんどです。

「所要時間」は正しい日本語

正しい言葉である「所要時間」を使った分かりやすい例としては、「プロジェクト完了には約1ヶ月の所要時間が見込まれます」「この料理の所要時間は45分です」「アンケートを回答するのにかかる所要時間は約5分です」などがあります。

「所要時間」という言葉はあっても、「所用時間」という言葉は存在しません。同時に「所要時間」という単語の意味について「用事や用件を処理する際に必要となる時間のこと」と覚えておきましょう。

「所要時間」の英語表記

「所要時間」を英語にすると「the time it takes」「the duration」「the time required」となり、例えば上記の「アンケートを回答するのにかかる所要時間は約5分です」を英語にすると「The time it takes to complete the survey is approximately 5 minutes」となります。

「所用時間」の意味

「所用時間」とは

「所用時間」とは、「所要時間」の間違った使われ方です。

「所用時間」が間違っている理由

「所用時間」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が同じなため、「所要時間」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「所用時間」と「所要時間」を間違ってしまう理由としては、「所用」と「所要」の読み方が同じなのが原因です。ただし、「所用時間」は間違った表現なので使わないように注意しましょう。

ではなぜ「所用時間」が間違った言葉かというと、「所用」と「所要」の意味の違いです。「所用」とは用いることや用事ことを意味しており、「所用がありますのでこの辺で帰ります」のように、具体的な用事や用件を指す場合に使います。

一方、「所要」はあることをするのに必要なことを意味しており、ある事をするには当然これだけのものがなくてはならないということを指す場合に使います。

したがって、用事や用件を処理する際に必要となる時間のことを意味する「しょよう時間」は、あることをするのに必要なことを意味する「所要」を使った「所要時間」が正しい日本語であると覚えておきましょう。

「所用」の使い方

間違った言葉である「所用時間」の「所用」を使った分かりやすい例としては、「所用のために外出することになりました」「所用のため欠席いたします」「所用のため明日は午後から出社いたします」「ただいま所用ため外出しております」などがあります。

「所要時間」の意味

「所要時間」とは

「所要時間」とは、用事や用件を処理する際に必要となる時間のことを意味しています。

表現方法は「所要時間がかかる」「会議の所要時間」

「所要時間がかかる」「会議の所要時間」などが、「所要時間」を使った一般的な言い回しになります。

「所要時間」の使い方

「所要時間」を使った分かりやすい例としては、「所要時間内に作業を完了されることが求められている」「新製品の開発には所要時間として2年間見積もります」「目的地への所要時間は車で約1時間です」「この映画の所要時間は2時間30分です」などがあります。

「所要時間」とは、あることをするのに必要なことを意味する「所要」に、時の長さを数える単位のことを意味する「時間」が合わさり、用事や用件を処理する際に必要となる時間のことの意味で使われている言葉です。

「所要時間」は日常生活とビジネスシーンどちらでも使うことができます。例えば、日常生活では、「目的の駅までの所要時間は1時間です」「買い物所要時間は2時間と見積もっています」などのように、目的地までの時間や日々の生活においてのかかる時間などを表す場合に使います。

また、ビジネスシーンでは「プロジェクトが完了するまでに1ヶ月の所要時間が見込まれます」「この報告書の分析の所要時間は未定ですが早急に取り組む予定です」などのような使い方をすることが多いです。

「所要時間」の特徴

「所要時間」は会話などの話し言葉だけではなく、ビジネスメールなどの書き言葉としても使うことができると覚えておきましょう。

「所要時間」の類語

「所要時間」の類語・類義語としては、その人に割り当てられた一定の時間のことを意味する「持ち時間」、事前に計画やスケジュールされている時間のことを意味する「予定時間」などがあります。

「所用時間」の例文

1.「所用時間」という言葉は存在しないので、おそらく「所要時間」の言い間違いだろう。
2.「所要時間」という言葉は用事や用件を処理する際に必要となる時間のことで、「所用時間」という言葉はない。
3.「所用時間」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.報告作成の所用時間は30分ですという言葉を使う人はいるが、正しくは報告作成の所要時間は30分です。
5.最寄り駅までの所要時間は徒歩20分ですという言葉はあるが、最寄り駅までの所用時間は徒歩20分ですという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「所要時間」という言葉を間違えて「所用時間」と表現している時などが挙げられます。

「所用時間」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「所要時間」を間違えて使っている可能性が高いです。

「所用時間」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「所用時間」ではなく、「所要時間」と表現するのが正しい使い方になります。

「所要時間」の例文

1.電車の所要時間は、起点の駅から着点の駅までにかかる時間のことを表しています。
2.新製品を開発する上で重要なのは、予算と所要時間だと思います。
3.このプロジェクトを完了させるには、最低でも2ヶ月の所要時間が見込まれます。
4.観光地への所要時間は3時間程なので、朝5時に起きれば問題ないだろう。
5.この特急列車の所要時間は、去年よりも30分も短縮されています。

この言葉がよく使われる場面としては、用事や用件を処理する際に必要となる時間のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「所要時間」は様々な場面で使うことができる言葉です。

「所用時間」と「所要時間」どちらを使うか迷った場合は、「所用時間」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「所要時間」を使うようにしましょう。

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