【お知らせ】と【ご案内】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「お知らせ」(読み方:おしらせ)と「ご案内」(読み方:ごあんない)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「お知らせ」と「ご案内」という言葉は、どちらも何かを伝えることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「お知らせ」と「ご案内」の違い

「お知らせ」と「ご案内」の意味の違い

「お知らせ」と「ご案内」の違いを分かりやすく言うと、「お知らせ」は不特定多数の人に対して連絡すること、「ご案内」は特定の相手にさらに詳細な情報を伝えることという違いです。

「お知らせ」と「ご案内」の使い方の違い

一つ目の「お知らせ」を使った分かりやすい例としては、「先方から悪いお知らせが届きました」「夏季休業のお知らせをいたします」「商品値上げをお知らせいたします」「営業時間の変更をお知らせいたします」「社長から皆さんに重要なお知らせがあります」などがあります。

二つ目の「ご案内」を使った分かりやすい例としては、「これより館内をご案内いたします」「会議の目的を下記の通りご案内申し上げます」「本日はご案内の通りに進めさせていただきます」「特別セールにご案内いたします」などがあります。

「お知らせ」と「ご案内」の使い分け方

「お知らせ」と「ご案内」はどちらも何かを伝えることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「お知らせ」は営業時間変更や臨時休業、自治体からの災害情報のお知らせなど、不特定多数の人に対して連絡したい場合に使う言葉になります。

一方、「ご案内」はイベント会場を訪れた取引先に正確な情報を伝えたり、特定の人物を招いたりなど、特定の相手にさらに詳細な情報を伝える場合に使うというのが違いです。

「お知らせ」と「ご案内」の英語表記の違い

「お知らせ」を英語にすると「news」「word」「notice」となり、例えば上記の「社長から皆さんに重要なお知らせがあります」を英語にすると「I have an important notice from the company president to everyone」となります。

一方、「ご案内」を英語にすると「guidance」「lead」「show」となり、例えば上記の「特別セールにご案内いたします」を英語にすると「You are cordially invited to a special sale」となります。

「お知らせ」の意味

「お知らせ」とは

「お知らせ」とは、他の人が知るようにすることを意味しています。

「お知らせ」の漢字表記

「お知らせ」を漢字にすると「御知らせ」と表記することができます。

「お知らせ」の使い方

「お知らせ」を使った分かりやすい例としては、「営業時間短縮のお知らせの紙を店頭に貼る」「抽選結果はメールにてお知らせいたします」「仕入れ価格の高騰により商品価格改定のお知らせをいたします」「欠席される場合は前日までにお知らせください」などがあります。

「お知らせ」は他の人が知るようにすることを意味する「知らせ」に、接頭語の「お」が合わさった丁寧な表現です。

「お知らせ」は丁寧な表現なので、公的な機関や組織から出されることでも使うことができます。ただし、特定の人ではなく、ウェブサイトやポスター、店頭の張り紙などの不特定多数の人に対して連絡する場合に使うと覚えておきましょう。

そのため、取引先や上司といった、特定の目上の人相手にさらに詳細な情報を伝える場合には使うことはできません。

「お知らせ」の類語

「お知らせ」の類語・類義語としては、告げ知らせることを意味する「通知」、相手方に決定事項や意向などを告げ知らせることを意味する「通告」、告げ知らせることを意味する「通達」などがあります。

「ご案内」の意味

「ご案内」とは

「ご案内」とは、道や場所を知らない人をそこに導くことを意味しています。その他にも、事情やようすなどを知らせること、事情をよく知っていること、客を招くことの意味も持っています。

「ご案内」の漢字表記

「ご案内」を漢字にすると、「御案内」と表記することができます。

表現方法は「ご案内する」「ご案内いたします」

「ご案内する」「ご案内いたします」などが、「ご案内」を使った一般的な言い回しになります。

「ご案内」の使い方

「校内をご案内いたしますね」「入学のご案内が送られてきました」などの文中で使われている「ご案内」は、「道や場所を知らない人をそこに導くことや事情やようすなどを知らせること」の意味で使われています。

一方、「町の近くにある写真屋は節子もよくご案内でした」「誕生日パーティーにご案内いたします」などの文中で使われている「ご案内」は、「事情をよく知っていることや客を招くこと」の意味で使われています。

「ご案内」は様々な意味を持つ「案内」に、接頭語の「ご」が合わさった敬語表現です。したがって、ビジネスシーンにおいて上司や取引先などの目上の人に対しても使うことができます。

「ご案内」は特定の相手にさらに詳細な情報を伝えたり案内したい場合にによく使われている言葉です。分かりやすく言うならば、弊社を訪れた取引先の方正確な情報を伝えたり、弊社を案内したりなどが挙げられます。

「ご案内」の類語

「ご案内」の類語・類義語としては、誘うことを意味する「お誘い」、客を招いてもてなすことを意味する「ご招待」、行動を促すことを意味する「呼び掛け」などがあります。

「お知らせ」の例文

1.こちらのサイトでは各種サービスのキャンペーン情報や、メンテナンス情報についてお知らせいたします。
2.設備工事のため明日から2週間、臨時休館することをお知らせいたします。
3.抽選結果に関しましては、できるだけ早くお知らせいたします。
4.講座のお申し込みについては随時、区のホームページでお知らせいたします。
5.もし、引越しなどで部屋を明け渡す場合には、1ヶ月前までにお知らせ願います。

この言葉がよく使われる場面としては、他の人が知るようにすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「お知らせ」は不特定多数の人に対して連絡する場合に使う言葉です。

「ご案内」の例文

1.テーブルまでご案内しますので、どうぞこちらへお越しください。
2.お部屋まで私どもがご案内いたしますので、お手荷物はこちらにお願いします。
3.よく利用している動画サイトから新サービスのご案内が届いたので、契約してみることにしました。
4.先刻ご案内のこととは存じますが、念のためにご連絡差し上げた所存です。
5.友人から結婚式にご案内しますと、招待状が届いたので参加する旨を伝えました。

この言葉がよく使われる場面としては、道や場所を知らない人をそこに導くことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、事情やようすなどを知らせること、事情をよく知っていること、客を招くことを表現したい時にも使います。

例文1と例文2は道や場所を知らない人をそこに導くこと、例文3は事情やようすなどを知らせること、例文4は事情をよく知っていること、例文5は客を招くことの意味で使っています。

「お知らせ」と「ご案内」はどちらも何かを伝えることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、不特定多数の人に対して連絡することを表現したい時は「お知らせ」を、特定の相手にさらに詳細な情報を伝えることを表現したい時は「ご案内」を使うと覚えておきましょう。

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