【前向き】と【ポジティブ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「前向き」(読み方:まえむき)と「ポジティブ」(読み方:ぽじてぃぶ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「前向き」と「ポジティブ」という言葉は、どちらも積極的であることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「前向き」と「ポジティブ」の違い

「前向き」と「ポジティブ」の意味の違い

「前向き」と「ポジティブ」の違いを分かりやすく言うと、「前向き」はプラスとマイナスどちらの状況でも使える、「ポジティブ」はプラスの状況でしか使えないという違いです。

「前向き」と「ポジティブ」の使い方の違い

一つ目の「前向き」を使った分かりやすい例としては、「この件は前向きに検討します」「前向きな姿勢は好感を持たれやすいです」「壇上に向かって前向きに腰掛ける」「彼はいつも前向きに物事を考えている」「彼女はいつも前向きです」などがあります。

二つ目の「ポジティブ」を使った分かりやすい例としては、「ネガティブにならずにポジティブに考えることが大切です」「彼はポジティブで意志がとても強いです」「ポジティブな生き方をしようと思います」「ポジティブな性格の人に憧れます」などがあります。

「前向き」と「ポジティブ」の使い分け方

「前向き」と「ポジティブ」はどちらも積極的であることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「前向き」は物事に対する姿勢が積極的や建設的で前を向いて進んで行く場合に使う言葉ですが、必ずしも現在の状況がプラスではない場合にも使うことができます。

例えば、「この震災に対して前向きにいこう」とすると、今現在がどんな状況であるにせよ前を向いて今できることをしようというニュアンスになります。そのため、現在の状況に関してはマイナスです。

また、「この震災に対してポジティブにいこう」という言い回しは基本的には使いません。なぜなら、震災に対してポジティブな考えは浮かばないからです。

つまり、プラスとマイナスどちらの状況でも使えるのが「前向き」、プラスの状況でしか使えないのが「ポジティブ」と覚えておきましょう。

「前向き」と「ポジティブ」の英語表記の違い

「前向き」を英語にすると「positive」「proactive」「optimistic」となり、例えば上記の「彼女はいつも前向きです」を英語にすると「she is always positive」となります。

一方、「ポジティブ」を英語にすると「positive」となり、例えば上記の「ポジティブな性格の人に憧れます」を英語にすると「I long for people with positive personalities」となります。

「前向き」の意味

「前向き」とは

「前向き」とは、物事に対する姿勢が積極的や建設的であることを意味しています。その他にも、正面を向くことの意味も持っています。

表現方法は「前向きな人」「前向きに考える」「前向きな気持ち」

「前向きな人」「前向きに考える」「前向きな気持ち」などが、「前向き」を使った一般的な言い回しになります。

「前向き」の使い方

「台風で大きな被害を受けたが前向きに考えよう」「彼女はいつも前向きな姿勢なので好感が持てる」などの文中で使われている「前向き」は、「物事に対する姿勢が積極的や建設的であること」の意味で使われています。

一方、「みんな前向きに座っています」「壇上の上で前向きに腰掛ける」などの文中で使われている「前向き」は、「正面を向くこと」の意味で使われています。

「前向き」は物事に対する姿勢が積極的や建設的であることと、正面を向くことの二つの意味を持つ名詞です。

物事に対する姿勢が積極的や建設的であることの意味は「前向きに生きる」「前向きに考える」など、抽象的なことに対して使います。

一方、正面を向くことの意味は「前向きに座る」「前向きに腰掛ける」など、物理的なことに対して使うのが一般的です。

「前向き」の特徴

「前向き」は必ずしも現在の状況がプラスではない場合にも使えるというのが特徴です。例えば、「事業に失敗して借金を背負ったが前向きにいきていこう」のように、今現在がどんな状況であるにせよ前を向いて今できることをしようというニュアンスで使うことができます。

「前向き」の対義語

「前向き」の対義語・反対語としては、考え方などが消極的なことを意味する「後ろ向き」があります。

「前向き」の類語

「前向き」の類語・類義語として、積極的に認めることを意味する「肯定的」、現状をよりよくしていこうと積極的な態度で臨むことを意味する「建設的」などがあります。

「ポジティブ」の意味

「ポジティブ」とは

「ポジティブ」とは、積極的であることを意味しています。

表現方法は「ポジティブ思考」「ポジティブな人」「ポジティブな言葉」

「ポジティブ思考」「ポジティブな人」「ポジティブな言葉」などが、「ポジティブ」を使った一般的な言い回しになります。

「ポジティブ」の使い方

「ポジティブ」を使った分かりやすい例としては、「彼はとてもポジティブな性格です」「彼女のはポジティブな考え方をしています」「彼は誠実でポジティブな印象でした」「私はいつもポジティブでありたいと思いっています」などがあります。

「ポジティブ」は和製英語

「ポィティブ」は積極的であることを意味する和製英語です。和製英語とは日本で英語の単語をつなぎ合わせたり変形させたりして英語らしく作った言葉のことを意味しています。

「ポジティブ」は基本的にプラスのイメージである場合に使う言葉です。したがって、マイナスのイメージで使うことはないと覚えておきましょう。

「ポジティブ」の対義語

「ポジティブ」の対義語・反対語としては、否定的なことを意味する「ネガティブ」があります。

「ポジティブ」の類語

「ポジティブ」の類語・類義語としては、何事においても何とかなるものだなどと良い方向に考えが向くことを意味する「プラス思考」などがあります。

「前向き」の例文

1.前向きに生きていくことが、次のステップに繋がると信じて生きています。
2.震災に被害に遭ったが、立ち止まらずに前向きに生きていこうと思います。
3.今回の協議した件に関して、前向きな返事がもらえることを心よりお待ちしております。
4.彼女の歌声を聞くと前向きな気持ちになれるので、落ち込んだ時には必ず聞くようにしています。
5.彼は前向きに腰掛けてたので、私もそれに続いて前向きに腰掛けました。

この言葉がよく使われる場面としては、物事に対する姿勢が積極的や建設的であることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、正面を向くことを表現したい時にも使います。

例文1から例文4は物事に対する姿勢が積極的や建設的であること、例文5は正面を向くことの意味で使っています。

「ポジティブ」の例文

1.何事もポジティブに考えることによって、人生が上手くいくだろう。
2.あんまりネガティブにならないでポジティブに考えなさいと、両親から言われました。
3.面接でポジティブなことをアピールしたので、きっといい線いっているだろう。
4.彼はポジティブで意志が強いので、一緒にいてとても頼もしいです。
5.どうしてもポジティブに考えられない時は、どうしたらいいのか悩んでいます。

この言葉がよく使われる場面としては、積極的であることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「ポジティブ」はプラスのイメージで使う言葉です。

「前向き」と「ポジティブ」はどちらも積極的であることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、プラスとマイナスどちらの状況でも使えるのが「前向き」、プラスの状況でしか使えないのが「ポジティブ」と覚えておきましょう。

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