似た意味を持つ「決め手」(読み方:きめて)と「秘訣」(読み方:ひけつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「決め手」と「秘訣」という言葉は、どちらも効果的な方法や手段のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「決め手」と「秘訣」の違い
「決め手」と「秘訣」の意味の違い
「決め手」と「秘訣」の違いを分かりやすく言うと、「決め手」は勝ち負けに関係している場合に使える、「秘訣」は勝ち負けに関係していなくても使えるという違いです。
「決め手」と「秘訣」の使い方の違い
一つ目の「決め手」を使った分かりやすい例としては、「あの挑戦者は決め手を欠けています」「問題解決の決め手が掴めません」「彼を採用した決め手はコミュニケーション能力です」「弁護士は無罪の決め手となる証拠を提出しました」などがあります。
二つ目の「秘訣」を使った分かりやすい例としては、「成功の秘訣は諦めないことです」「長寿の秘訣は定期的な運動と規則正しい生活だと思います」「発明の秘訣は一心に考えることです」「人生成功の秘訣は忍耐力です」などがあります。
「決め手」と「秘訣」の使い分け方
「決め手」と「秘訣」はどちらも効果的な方法や手段のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「決め手」は物事の真偽や勝負事での勝ち負けを決定する手段や方法のことを意味しており、勝ち負けに関係している場合にのみ使える言葉になります。
一方、「秘訣」は人には知られていない最も効果的な方法のことを意味しており、勝ち負けに関係していなくても使えるというのが違いです。
例えば、「物的証拠が犯人逮捕の決め手となりました」のように、逮捕という勝利の場合には「決め手」を使いますが、「物的証拠が犯人逮捕の秘訣となりました」のような言い回しを使いません。
また、「料理の秘訣はこのだしを使うことです」のように勝ち負けに関係ない物事の場合は「秘訣」を使いますが、「料理の決め手はこのだしを使うことです」のような言い回しを使うことはできないと覚えておきましょう。
「決め手」と「秘訣」の英語表記の違い
「決め手」を英語にすると「finishing stroke」「decisive blow」「decisive factor」となり、例えば上記の「弁護士は無罪の決め手となる証拠を提出しました」を英語にすると「His lawyer presented decisive factor proof of his innocence」となります。
一方、「秘訣」を英語にすると「secret」「key」となり、例えば上記の「人生成功の秘訣は忍耐力です」を英語にすると「The key to success in life is perseverance」となります。
「決め手」の意味
「決め手」とは
「決め手」とは、物事の真偽や勝負事での勝ち負けを決定する手段や方法のことを意味しています。
表現方法は「決め手となる」「決め手の一つ」
「決め手となる」「決め手の一つ」などが、「決め手」を使った一般的な言い回しになります。
「決め手」の使い方
「決め手」を使った分かりやすい例としては、「物的証拠が犯人逮捕の決め手となりました」「彼の防御率が今シーズンMVPの決め手となりました」「入団の決め手となったのは年棒です」「被告を有罪にする決め手に欠けていました」などがあります。
「決め手」は物事の真偽や勝負事での勝ち負けを決定する手段や方法のこと意味する名詞です。そのため、「決め手」はそれが理由となり、勝敗だったり物事が決定する場合に使うのが一般的になります。
「決め手」の特徴
「決め手」は日常生活だけではなく、ビジネスシーンやスポーツシーンにおいても使えるというのが特徴です。つまり、様々な場面において使用できる言葉であると覚えておきましょう。
「決め手」の類語
「決め手」の類語・類義語としては、物事をする場合のきっかけのことを意味する「足掛かり」、物事の決着をつける言行ことを意味する「決定打」、いざという時のために大切にしまっておくことを意味する「とっておき」などがあります。
「秘訣」の意味
「秘訣」とは
「秘訣」とは、人には知られていない最も効果的な方法のことを意味しています。
表現方法は「秘訣を教えて」「秘訣を伝授」
「秘訣を教えて」「秘訣を伝授」などが、「秘訣」を使った一般的な言い回しになります。
「秘訣」の使い方
「秘訣」を使った分かりやすい例としては、「健康の秘訣は毎日ウォーキングをすることです」「若さの秘訣を教えていだけませんか」「成功の秘訣は何事もチャレンジすることだと思います」「あなたのお洒落の秘訣を知りたいです」などがあります。
「秘訣」は人には知られていない最も効果的な方法のことを意味する名詞です。
「秘訣」はある行為を行う上の最も効果的な方法で、他人や世間に広く知られていないものを指す場合に使います。そのため、世間に広く知られている場合には「秘訣」を使うことはできないと覚えておきましょう。
「秘訣」の特徴
「秘訣」はその行為の枝葉的部分ではなく、本質的な部分を指す場合に使うというのが特徴です。
「秘訣」の類語
「秘訣」の類語・類義語としては、物事をうまく処理する要領のことを意味する「コツ」、容易に人に知らせないとっておきの策のことを意味する「奥の手」、物事をするのに便利な方法のことを意味する「便法」などがあります。
「決め手」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、物事の真偽や勝負事での勝ち負けを決定する手段や方法のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「決め手」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「秘訣」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、人には知られていない最も効果的な方法のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「秘訣」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「決め手」と「秘訣」はどちらも効果的な方法や手段のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、勝ち負けに関係している場合に使えるのが「決め手」、勝ち負けに関係していなくても使えるのが「秘訣」と覚えておきましょう。