【譲る】と【あげる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「譲る」(読み方:ゆずる)と「あげる」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「譲る」と「あげる」という言葉は、どちらも自分のものをほかの人に与えることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「譲る」と「あげる」の違い

「譲る」と「あげる」の意味の違い

「譲る」と「あげる」の違いを分かりやすく言うと、「譲る」は誰に対しても使える、「あげる」は自分に近い人に対してのみ使うという違いです。

「譲る」と「あげる」の使い方の違い

一つ目の「譲る」を使った分かりやすい例としては、「体調が悪そうなお年寄りに席を譲る」「救急車に道を譲ることは大切です」「もう使う予定がないのでギターを安値で譲ることにしました」「財産を孫に譲ることにしました」などがあります。

二つ目の「あげる」を使った分かりやすい例としては、「彼氏に誕生日プレゼントあげる」「犬にエサをあげる」「妹にセーターをあげることにしました」「友達に漫画をあげる」「欲しいと言ってたゲームをあげる」「この時計を君にあげる」などがあります。

「譲る」と「あげる」の使い分け方

「譲る」と「あげる」はどちらも自分のものをほかの人に与えることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「譲る」は自分の物、地位、権利などを他人に与えることを意味しており、誰に対しても使うことができます。そのため、「この車を30万円で譲る」のように有償であったり、「後進に席を譲る」のように物以外に対しても使うことが可能です。

一方、「あげる」は与えることを意味しており、「弟にゲームソフトをあげる」のように、自分に近い人に対してのみ使う言葉になります。そのため、基本的には無償であるのが一般的です。

「譲る」と「あげる」の英語表記の違い

「譲る」を英語にすると「hand over」「transfer」「sell」「concede」「save」となり、例えば上記の「財産を孫に譲ることにしました」を英語にすると「He transferred his property to his grandson」となります。

一方、「あげる」を英語にすると「give」「raise」「improve」となり、例えば上記の「この時計を君にあげる」を英語にすると「I will give you this watch」となります。

「譲る」の意味

「譲る」とは

「譲る」とは、自分の物、地位、権利などを他人に与えることを意味しています。

その他にも、欲しい人に売ること、自分を後にし他人を先にすること、自分の主張を抑えて他人の主張を通させること、他の機会にすることの意味も持っています。

表現方法は「席を譲る」「物を譲る」

「席を譲る」「物を譲る」などが、「譲る」を使った一般的な言い回しになります。

「譲る」の使い方

「息子に社長の座を譲ることにしました」「安値でゲームソフトを譲る」などの文中で使われている「譲る」は、「自分の物、地位、権利などを他人に与えることや欲しい人に売ること」の意味で使われています。

一方、「妊婦に席を譲るのは当然だと思います」「彼らのしつこい要求に負けてとうとう譲ってしまった」などの文中で使われている「譲る」は、「自分を後にし他人を先にすることや自分の主張を抑えて他人の主張を通させること」の意味で使われています。

「譲る」は複数の意味を持つ動詞です。

「譲る」の特徴

「譲る」は自分の所有する財産や物、権利、地位などを他人に与える場合に使うのが一般的で、例えば100万円もする価値のあるものだけではなく、100円で買える価値の低いものに対しても使うことができます。

また、「譲る」は無償の場合だけではなく「エレキギターを5万円で譲る」のように、有償で他人に譲る場合もあると覚えておきましょう。

「譲る」は「結論は明日に譲る」のように物以外に対しても使うことができるというのが特徴です。

「譲る」の類語

「譲る」の類語・類義語としては、財産や権利などを対価なしで他人に与えることを意味する「譲与する」、自分のものを他人にやることを意味する「譲り渡す」、権利、財産、法律上の地位などを他人にゆずりわたすことを意味する「譲渡する」などがあります。

「あげる」の意味

「あげる」とは

「あげる」とは、自分の所有物を他の人に渡してその人の物とすることを意味しています。

「あげる」の漢字表記

「あげる」は「上げる」「挙げる」「揚げる」などの漢字表記することができますが、自分の所有物を他の人に渡してその人の物とすることの意味の場合はひらがなの「あげる」を使うのが適切と覚えておきましょう。

表現方法は「ものをあげる」「人にあげる」

「ものをあげる」「人にあげる」などが、「あげる」を使った一般的な言い回しです。

「あげる」の使い方

「あげる」を使った分かりやすい例としては、「彼にもう一度チャンスをあげることにしました」「この漫画は全部読み終わったのであなたにあげるよ」「クッキーかマカロンのどちらかをあげるよ」「彼女の誕生日にプレゼントをあげる」などがあります。

「あげる」は自分の所有物を他の人に渡してその人の物とすることを意味する言葉で、主に親しい間柄において相手のためを思って使います。ただし、あまり親しくない方や、目上の人に対しては失礼な言い方なので、使わないように気をつけましょう。

また、「あげる」は元々、敬うべき対象に物をあげるというニュアンスで使うのが一般的で、「ペットにエサをあげる」のような使い方はしませんでした。しかし、時代が経つれて変化していき、親しい間柄や目下の人に対して使うのが一般的な言葉になっています。

「あげる」の類語

「あげる」の類語・類義語としては、自分の所有物を他の人に渡してその人の物とすることを意味する「与える」、目上の者が目下の者に特別に与えることを意味する「授ける」、気の毒に思って金品を与えることを意味する「恵む」などがあります。

「譲る」の例文

1.そろそろいい年ではあるので、会社の権利を子供たちに譲ることにしました。
2.新しいパソコンを買ったので、今まで使っていたものを安値で譲ることにしました。
3.バスでご老人が立っていたので、座っていた席を譲ることにしました。
4.彼は自説に固執しているので、決して譲ることはないだろう。
5.緊急性があるわけではないので、この件に関して後日に譲ることにしました。

この言葉がよく使われる場面としては、自分の物、地位、権利などを他人に与えることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、欲しい人に売ること、自分を後にし他人を先にすること、自分の主張を抑えて他人の主張を通させること、他の機会にすることを表現したい時にも使います。

例文1は自分の物、地位、権利などを他人に与えること、例文2は欲しい人に売ること、例文3は自分を後にし他人を先にすること、例文4は自分の主張を抑えて他人の主張を通させること、例文5は他の機会にすることの意味で使っています。

「あげる」の例文

1.明日はバレンタンデーなので、片想いをしている男子にチョコレートをあげるつもりです。
2.来月引っ越しで処分するつもりだったので、その漫画はあなたにあげるよ。
3.私は予備のシャーペンがあるので、そのシャーペンはあなたにあげる。
4.正月は親戚の家に遊びに行くので、甥っ子たちにお年玉をあげる予定です。
5.昨日はお父さんの誕生日だったので、ケーキと大好きなウイスキーをあげました。

この言葉がよく使われる場面としては、自分の所有物を他の人に渡してその人の物とすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「あげる」は上から親しい間柄において使う表現です。

「譲る」と「あげる」はどちらも自分のものをほかの人に与えることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、誰に対しても使えるのが「譲る」、自分に近い人に対してのみ使うのが「あげる」と覚えておきましょう。

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