【やさぐれる】と【ふてくされる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「やさぐれる」と「ふてくされる」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「やさぐれる」と「ふてくされる」という言葉は、どちらも不満や不機嫌さを表すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「やさぐれる」と「ふてくされる」の違い

「やさぐれる」と「ふてくされる」の意味の違い

「やさぐれる」と「ふてくされる」の違いを分かりやすく言うと、「やさぐれる」の方が「ふてくされる」よりも深刻な場合に使うという違いです。

「やさぐれる」と「ふてくされる」の使い方の違い

一つ目の「やさぐれる」を使った分かりやすい例としては、「彼は振られて完全にやさぐれてしまった」「試験に落ちたときは一週間ぐらい完全にやさぐれていました」「彼は仕事を失ってからやさぐれて酒浸りになりました」などがあります。

二つ目の「ふてくされる」を使った分かりやすい例としては、「彼女はふてくされて返事もしません」「約束を破られた彼は何を話しかけてもふてくされています」「子供はおもちゃを買ってもらえずにふてくされていました」などがあります。

「やさぐれる」と「ふてくされる」の使い分け方

「やさぐれる」と「ふてくされる」はどちらも不満や不機嫌さを表すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「やさぐれる」は無気力で投げやりになることを意味する言葉で、「失恋してから彼女は完全にやさぐれてる」「仕事がうまくいかなくてやさぐれて酒ばかり飲んでる」などのように、すさんだ気持ちになったり荒れた態度をとること表現する場合に使います。

一方、「ふてくされる」は不平や不満の気持ちがあってなげやりな態度や反抗的な態度をすることを意味する言葉で、「お菓子を買ってもらえずに子どもがふてくされている」のように、一時的な不満というニュアンスで使うことが一般的です。

つまり、「やさぐれる」の方が「ふてくされる」よりも深刻な状態にある場合に使うと覚えておきましょう。

「やさぐれる」と「ふてくされる」の英語表記の違い

「やさぐれる」を英語にすると「become jaded」「go off the rails」「act rebellious」となり、例えば上記の「彼は仕事を失ってからやさぐれて酒浸りになりました」を英語にすると「After losing his job, he became bitter and started drinking heavily」となります。

一方、「ふてくされる」を英語にすると「sulk」「pout」「be grumpy」となり、例えば上記の「子供はおもちゃを買ってもらえずにふてくされていました」を英語にすると「The child sulked because he didn’t get his toy」となります。

「やさぐれる」の意味

「やさぐれる」とは

「やさぐれる」とは、無気力で投げやりになることを意味しています。

表現方法は「心がやさぐれる」「やさぐれる人」

「心がやさぐれる」「やさぐれる人」などが、「やさぐれる」を使った一般的な言い回しになります。

「やさぐれる」の使い方

「やさぐれる」を使った分かりやすい例としては、「好きな人にフラれてやさぐれて酒ばかり飲んでいます」「上司に怒られてやさぐれた結果会社をサボってしまいました」「せっかく頑張ったのに認められなくてつい心がやさぐれてしまう」などがあります。

「やさぐれる」は無気力で投げやりになることを意味する動詞です。

「やさぐれる」は本来の生活のリズムや秩序から外れて、すさんだ気持ちになったり、荒れた態度をとる場合によく使われています。そのため、不良っぽくなったり、反社会的な態度をとるようになることも「やさぐれる」に含まれると覚えておきましょう。

「やさぐれる」の特徴

「やさぐれる」は精神的に荒れている状態や行動や態度が反抗的で投げやりになる場合に使うので、基本的にマイナスのイメージを伴っています。

「やさぐれる」の類語

「やさぐれる」の類語・類義語としては、すなおに人に従わないで不平がましい態度をとることを意味する「拗ねる」、頰をふくらませて不機嫌な顔つきになることを意味する「ふくれる」などがあります。

「ふてくされる」の意味

「ふてくされる」とは

「ふてくされる」とは、不平や不満の気持ちがあってなげやりな態度や反抗的な態度をすることを意味しています。

「ふてくされる」の漢字表記

「ふてくされる」を漢字にすると、「不貞腐れる」と表記することができます。

「ふてくされる」の使い方

「ふてくされる」を使った分かりやすい例としては、「お菓子を買ってもらえなくて弟がずっとふてくされていた」「彼は仕事で意見を否定されてふてくされて黙り込んでしまいました」「試合に負けた子どもたちはベンチでふてくされている」などがあります。

「ふてくされる」は不平や不満の気持ちがあってなげやりな態度や反抗的な態度をすることを意味する動詞です。

「ふてくされる」の特徴

「ふてくされる」はすねたり不機嫌になる場合によく使われているので、長期的ではなく一時的な不満というニュアンスが強いと覚えておきましょう。

また、「ふてくされる」は基本的にマイナスのイメージを伴っている言葉です。

「ふてくされる」の類語

「ふてくされる」の類語・類義語としては、物事が自分の思いどおりに運ばなくてどうにでもなれという気持ちになり思慮のない乱暴な振る舞いをすることを意味する「やけ」、不満や失望などが原因でやけになって自分の身を粗末に扱うことを意味する「自暴自棄」などがあります。

「やさぐれる」の例文

1.推しのグループが解散して、もう何もかもどうでもよくなってやさぐれています。
2.あの時は本当にやさぐれていて、誰の言葉も聞く耳を持ちませんでした。
3.恋愛もうまくいかないし仕事もうまくいかないので、もうやさぐれるしかありません。
4.雨の日に傘を忘れてずぶ濡れになっただけで、一気にやさぐれた気分になりました。
5.自分がやさぐれてるときって、人の優しさすら重たく感じると思っています。

この言葉がよく使われる場面としては、無気力で投げやりになることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「やさぐれる」はマイナスのイメージで使う言葉です。

「ふてくされる」の例文

1.順番を飛ばされたことに納得できず、その子はふてくされて帰ってしまいました。
2.デートのプランを変更したら彼女がちょっとふてくされ気味だったので、フォローすることにしました。
3.彼女がふてくされていたけど、プレゼントを渡したらすぐに機嫌を直してくれました。
4.負けたチームのキャプテンがふてくされて、握手もせずに帰ってしまいました。
5.少し注意しただけで、ふてくされてやる気をなくすのはやめてほしいです。

この言葉がよく使われる場面としては、不平や不満の気持ちがあってなげやりな態度や反抗的な態度をすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「ふてくされる」はマイナスのイメージで使う言葉です。

「やさぐれる」と「ふてくされる」はどちらも不満や不機嫌さを表すことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「やさぐれる」の方が「ふてくされる」よりも深刻な場合に使うと覚えておきましょう。

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