【鬱陶しい】と【煩わしい】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「鬱陶しい」(読み方:うっとうしい)と「煩わしい」(読み方:わずらわしい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「鬱陶しい」と「煩わしい」という言葉は、どちらも気分を害したり面倒に感じたりすることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「鬱陶しい」と「煩わしい」の違い

「鬱陶しい」と「煩わしい」の意味の違い

「鬱陶しい」と「煩わしい」の違いを分かりやすく言うと、「鬱陶しい」は気分が重く感じられるような不快さに対して使う、「煩わしい」は物事が面倒で手間に感じるような状況に使うという違いです。

「鬱陶しい」と「煩わしい」の使い方の違い

一つ目の「鬱陶しい」を使った分かりやすい例としては、「頭の中が考えごとでいっぱいで鬱陶しいです」「鬱陶しい広告が出てくるたびにイライラする」「彼の過干渉が鬱陶しくて距離を置きたくなります」「彼のネガティブな発言ばかりで本当に鬱陶しい」などがあります。

二つ目の「煩わしい」を使った分かりやすい例としては、「毎朝の満員電車が煩わしくてたまらない」「司との付き合いが煩わしいと感じる瞬間があります」「煩わしいルールが多くてやる気がなくなった」「手続きが多すぎて煩わしい」などがあります。

「鬱陶しい」と「煩わしい」の使い分け方

「鬱陶しい」と「煩わしい」はどちらもを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「鬱陶しい」は「今日はずっと雨で気分まで鬱陶しい気がする」のように、天気や雰囲気、人の態度などによって気分が重くなるような場合に使う言葉になります。

一方、「煩わしい」は「住所変更の手続きがいろいろあって本当に煩わしい」のように、手間がかかって面倒だったり、思考や行動の妨げになるような状況で使う言葉です。

つまり、気分が重く感じられるような不快さに対して使うのが「鬱陶しい」、物事が面倒で手間に感じるような状況に使うのが「煩わしい」と覚えておきましょう。

「鬱陶しい」と「煩わしい」の英語表記の違い

「鬱陶しい」を英語にすると「gloomy」「annoying」「depressing」となり、例えば上記の「彼のネガティブな発言ばかりで本当に鬱陶しい」を英語にすると「His constant negativity is really depressing」となります。

一方、「煩わしい」を英語にすると「bothersome」「troublesome」「annoying」となり、例えば上記の「手続きが多すぎて煩わしい」を英語にすると「All the paperwork is so troublesome」となります。

「鬱陶しい」の意味

「鬱陶しい」とは

「鬱陶しい」とは、心がふさいで晴れ晴れしないことを意味しています。

「鬱陶しい」の使い方

「鬱陶しい」を使った分かりやすい例としては、「隣の席の人の独り言が鬱陶しくて集中できない」「毎日続く小言が鬱陶しくて家にいるのが嫌になる」「湿度が高くて空気が鬱陶しい感じがします」「髪が目にかかってきて鬱陶しいから切りたい」などがあります。

「鬱陶しい」は、日常の中でよく使われる言葉の一つで、「気分が晴れない」「不快に感じる」といった感情を表す言葉です。簡単に言うならば、心や体にまとわりつくような不快感や重苦しさを感じる状態を指しています。

「鬱陶しい」の特徴

「鬱陶しい」は気分などの心理的な場面ではなく、気候や音などの物理的なものに対しても使えるのが特徴です。例えば、ジメジメと湿気が続く梅雨の天気や、隣人の騒音などに対して心がふさいで晴れ晴れしないにも使うことができます。

そのため、「鬱陶しい」は基本的にマイナスのイメージを伴っていると覚えておきましょう。

「鬱陶しい」の類語

「鬱陶しい」の類語・類義語としては、心の中に不安や心配があって思い沈むことを意味する「鬱鬱」などがあります。

「煩わしい」の意味

「煩わしい」とは

「煩わしい」とは、心を悩ましてうるさいことを意味しています。

「煩わしい」の使い方

「煩わしい」を使った分かりやすい例としては、「役所の手続きはいつも煩わしくて嫌になる」「煩わしい話を持ちかけられて気分が重くなった」「人付き合いが煩わしくて距離を置いています」「機械の設定が煩わしくて途中で投げ出したくなる」などがあります。

「煩わしい」は日常の中でしばしば使われる言葉で、手間がかかって面倒であったり、精神的に負担に感じたりする状態を表します。簡単に言うならば、何かに時間や労力、神経を取られ、気持ちがすっきりしない場合や落ち着かないと感じる場面で使われる言葉です。

「煩わしい」は面倒な手続きや作業や気を使わなければならない人間関係など、精神的や感情的な圧迫を感じるときに使われます。

「煩わしい」の特徴

「煩わしい」は些細だけど積み重なるストレスに対して使うのが一般的です。そのため、基本的にマイナスのイメージを伴っていると覚えておきましょう。

「煩わしい」の類語

「煩わしい」の類語・類義語としては、たいそう面倒であることを意味する「めんどくさい」、注文や主張や批評などが多すぎてわずらわしく感じられることを意味する「うるさい」などがあります。

「鬱陶しい」の例文

1.雨の日が何日も続いていて、気分まで鬱陶しくなってきました。
2.上司の機嫌を常に伺わなければならず、とても鬱陶しく感じています。
3.電車の中でずっと文句を言っている人がいて、本当に鬱陶しかったです。
4.湿気が多いせいか、髪がまとまらず鬱陶しい気分になっています。
5.何度も同じことを注意されるのは、正直言って鬱陶しいと感じます。

この言葉がよく使われる場面としては、心がふさいで晴れ晴れしないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「鬱陶しい」は気分が重く感じられるような不快さに対して使う言葉です。

「煩わしい」の例文

1.書類をそろえるだけでも手間がかかって煩わしく感じてしまいます。
2.連絡を取らなければならない人が多くて、少し煩わしいと思っています。
3.毎日の報告義務があるので、正直かなり煩わしいと感じます。
4.SNSでのやり取りが多すぎて、最近は煩わしくなってきました。
5.ルールが細かすぎて、すべてを守るのが煩わしく感じます。

この言葉がよく使われる場面としては、心を悩ましてうるさいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「煩わしい」は物事が面倒で手間に感じるような状況に使う言葉です。

「鬱陶しい」と「煩わしい」はどちらも気分を害したり面倒に感じたりすることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、気分が重く感じられるような不快さに対して使うのが「鬱陶しい」、物事が面倒で手間に感じるような状況に使うのが「煩わしい」と覚えておきましょう。

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