似た意味を持つ「肩の荷が下りる」(読み方:かたのにがおりる)と「ほっとする」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「肩の荷が下りる」と「ほっとする」という言葉は、どちらも緊張や不安から解放されることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「肩の荷が下りる」と「ほっとする」の違い
「肩の荷が下りる」と「ほっとする」の意味の違い
「肩の荷が下りる」と「ほっとする」の違いを分かりやすく言うと、「肩の荷が下りる」は長い間の責任や重圧から解放される時に使う、「ほっとする」はその場の不安や緊張が和らぐ時に使うという違いです。
「肩の荷が下りる」と「ほっとする」の使い方の違い
一つ目の「肩の荷が下りる」を使った分かりやすい例としては、「長年抱えていた仕事が終わり、ようやく肩の荷が下りました」「責任ある役目を終えて肩の荷が下りた気がします」「ずっと気にしていた問題が解決して肩の荷が下りた」などがあります。
二つ目の「ほっとする」を使った分かりやすい例としては、「試験が無事に終わってようやくほっとしました」「遅れていた友人が無事に到着したと聞いてほっとした」「検査結果が問題ないと分かって心からほっとした」などがあります。
「肩の荷が下りる」と「ほっとする」の使い分け方
「肩の荷が下りる」と「ほっとする」はどちらも緊張や不安から解放されることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「肩の荷が下りる」は「長年の責任から解放されて肩の荷が下りました」のように、負担・責任・義務から解放された時に使う言葉になります。
一方、「ほっとする」は「連絡が来なくて心配していたが、無事だと分かってほっとした」のように、不安・心配が一時的にやわらいだ時に使う言葉です。
つまり、長い間の責任や重圧から解放されるのが「肩の荷が下りる」、その場の不安や緊張が和らぐのが「ほっとする」と覚えておきましょう。
「肩の荷が下りる」と「ほっとする」の英語表記の違い
「肩の荷が下りる」を英語にすると「feel relieved of a burden」 「a weight is lifted off one’s shoulders」となり、例えば「長年の役目を終えて肩の荷が下りました」を英語にすると「A long-standing responsibility has finally been lifted off my shoulders」となります。
一方、「ほっとする」を英語にすると「feel relieved」 「feel at ease」 「feel reassured」となり、例えば「無事だとわかってほっとした」を英語にすると「I felt relieved to know they were safe」となります。
「肩の荷が下りる」の意味
「肩の荷が下りる」とは
「肩の荷が下りる」とは、責任や負担から解放されて楽になることを意味しています。
表現方法は「大きな仕事が終わって肩の荷が下りた」
「大きな仕事が終わって肩の荷が下りた」「やっと結果が出て肩の荷が下りた気がする」などが、「肩の荷が下りる」を使った一般的な言い回しになります。
「肩の荷が下りる」の使い方
「肩の荷が下りる」を使った分かりやすい例としては、「長く担当していたプロジェクトが成功して肩の荷が下りた」「心配していた問題が解決し、ようやく肩の荷が下りました」「親としての役目を果たせたと感じ、少し肩の荷が下りた気持ちになった」などがあります。
「肩の荷が下りる」は、責任や負担、不安などが解消されて気持ちが軽くなることを意味する慣用句です。慣用句とは、二語以上の単語が結びついて、全体として特定の意味を持つ言い回しを指します。
「肩の荷が下りる」の特徴
「肩の荷が下りる」は、心理的な重荷や緊張が解けた状態を表す表現で、達成感や安堵感に結びついて使われることが多いのが特徴です。特に「責任を果たした」「問題が解決した」など、状況が好転した場面で用いられます。
また、「肩の荷が下りる」は日常会話でも頻繁に使われる言い回しであり、ビジネスシーンでも「納期に間に合って肩の荷が下りました」「後任が決まり、ようやく肩の荷が下りました」などのように、幅広く使われます。
「肩」を使った慣用句
「肩の荷が下りる」の他にも、「肩」を使った慣用句は多数存在しており、「肩を並べる」「肩をすくめる」「肩を落とす」などがあります。
「肩の荷が下りる」の類語
「肩の荷が下りる」の類語・類義語としては、心の負担が軽くなることを表す「胸をなでおろす」などがあります。
「ほっとする」の意味
「ほっとする」とは
「ほっとする」とは、安心して緊張の解けることを意味しています。
表現方法は「無事だと分かってほっとした」
「無事だと分かってほっとした」「面接が終わってほっとして涙が出た」などが、「ほっとする」を使った一般的な言い回しになります。
「ほっとする」の使い方
「ほっとする」を使った分かりやすい例としては、「子どもが元気だと分かって本当にほっとした」「ずっと気になっていた問題が解決してほっとしました」「電車に間に合って思わずほっと息をついた」などがあります。
「ほっとする」は、緊張や不安、心配などが和らいで、安心した気持ちになることを意味する副詞です。副詞とは品詞の一つであり、他の言葉を修飾して説明を加えるという役割を担っています。
「ほっとする」の特徴
「ほっとする」は、心理的な圧迫感が軽くなり、心が落ち着く状態を表す表現で、日常的に非常に幅広く使われます。特に「予想より良い結果だった」「危険が去った」「不安が解消された」といった状況で使われることが多いのが特徴です。
また、「ほっとする」はごく自然で口語的な表現であり、ビジネスシーンでも「トラブルが大きくならずほっとしました」「契約が無事に進んでほっとしています」などのように、丁寧な場面でも問題なく使えます。
「ほっとする」の類語
「ほっとする」の類語・類義語としては、安心して気持ちが緩むことを意味する「胸をなでおろす」、緊張が解けることを表す「安堵する」などがあります。
「肩の荷が下りる」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、責任や負担から解放されて楽になることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「肩の荷が下りる」は長い間の責任や重圧から解放される時に使う言葉です。
「ほっとする」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、安心して緊張の解けることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「ほっとする」はその場の不安や緊張が和らぐ時に使う言葉です。
「肩の荷が下りる」と「ほっとする」はどちらも緊張や不安から解放されることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、長い間の責任や重圧から解放されるのが「肩の荷が下りる」、その場の不安や緊張が和らぐのが「ほっとする」と覚えておきましょう。