【便利性】と【利便性】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語である「便利性」(読み方:べんりせい)と「利便性」(読み方:りべんせい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「便利性」と「利便性」は似ている言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




便利性と利便性の違い

便利性は利便性の間違い

便利性と利便性の違いを分かりやすく言うと、便利性は利便性の間違った使い方、利便性は便利であることです。

便利性は誤字

一般的には便利性という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、利便性のことを間違えて便利性として使っている人がほとんどです。

利便性は正しい日本語

正しい言葉である利便性を使った分かりやすい例としては、「ユーザーの利便性を損なう恐れがあります」「交通の利便性を活かした街づくりを行う」「お客様の利便性向上に向けて取り組んでいます」「今住んでいる場所は交通の利便性が低いため早く引っ越したい」などがあります。

利便性という言葉はあっても、便利性という言葉は存在しないことを覚えておきましょう。同時に利便性という単語の意味について「便利であること」と覚えておきましょう。

便利性と利便性の英語表記の違い

利便性を英語にすると「convenience」「accessibility」となり、例えば上記の「交通の利便性を活かした街づくり」を英語にすると「Town planning that makes use of the convenience of transportation」となります。

便利性の意味

便利性とは

便利性とは、利便性の間違った使われ方です。

便利性という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、利便性と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けてください。

便利の意味

便利性という言葉はないのですが、似た言葉の便利は辞書に載っています。便利とは、目的を果たすのに都合が良いことを意味しています。

便利の対義語

似た言葉の便利の対義語・反対語としては、便利でないことや都合の悪いことを意味する「不便」があります。

便利性の便の字を使った別の言葉としては、巧みに機会を捉えて利用することを意味する「便乗」、ある目的や必要なものにとって好都合なことを意味する「便宜」、都合が悪いことを意味する「便無し」、便利な道のことを意味する「便路」などがあります。

利便性の意味

利便性とは

利便性とは、便利であることを意味しています。

利便性の使い方

利便性を使った分かりやすい例としては、「ダイヤ改正に合わせて乗り継ぎの利便性を図ることにした」「駅前の大規模工事を行ったことにより利便性が向上した」「都心に近く交通の利便性が高い地域に住んでみたい」などがあります。

その他にも、「交通機関の利便性に乏しい地域は過疎化が進んでいく」「セキュリティを重視するあまり利便性が低下してしまった」「キャッシュレス決済を行うことによって利便性を高めたい」などがあります。

利便性の語源

利便性は、都合が良いことや便利という意味を持つ「利便」に「性」がついた言葉です。「性」は物事の性質や傾向という意味を表しているため、利便性は便利である傾向や性質があるという意味になっています。

利便性は、便利であることという、とても使いやすい意味を持っているため、ビジネスシーンでも日常生活でもよく使われる言葉です。

表現方法は「利便性が高い」「利便性が低い」「利便性を図る」

「利便性が高い」「利便性が低い」「利便性を図る」「利便性の向上」「利便性を損なう」「利便性に優れる」「利便性に欠ける」「利便性が良い」「利便性が悪い」などは、利便性を使った一般的な表現方法になります。

利便性の類語

利便性の類語・類義語としては、簡単で便利なことを意味する「簡便」、扱いが手軽で便利なことを意味する「軽便」、都合が良く利益があることを意味する「便益」、条件などに適っていて都合が良いことを意味する「好都合」などがあります。

利便性の利の字を使った別の言葉としては、役に立つように上手く使うことを意味する「利用」、才能があって頭の回転が速いことを意味する「利発」、有利な点を意味する「利点」、有利に導くことを意味する「利導」などがあります。

便利性の例文

1.便利性という言葉は存在しないので、おそらく利便性の言い間違いだろう。
2.利便性という言葉は便利であること、便利性という言葉はない。
3.便利性という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.便利性を損なうという言葉を使う人はいるが、正しくは利便性を損なうです。
5.利便性を図るという言葉はあるが、便利性を図るという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、利便性という言葉を間違えて便利性と表現している時などが挙げられます。

便利性という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、利便性を間違えて使っている可能性が高い言葉です。

便利性という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、便利性ではなく、利便性と表現するのが正しい使い方です。

利便性の例文

1.アクセス制限することで、利用者の利便性を損なう恐れがあるため、対策をきちんと練らなければならない。
2.明日、利便性を追及したワイヤレスイヤホンが発売されるので、仕事帰りに電気屋へ寄ろう。
3.最寄り駅では、別路線への乗り換えの利便性を図るために、大規模工事が行われている。
4.弊社ではバリアフリーや新設備を導入するなど、お客様の利便性向上に取り組んでいます。
5.交通の利便性が高い都市は、とても住みやすく人気があります。

この言葉がよく使われる場面としては、便利であることを表現したい時などが挙げられます。

例文3や例文5のように、交通機関に対して利便性という言葉はよく使われています。また、例文1や例文4のように、利用者の利便性やお客様の利便性という表現は、ビジネスシーンでよく使われています。

便利性と利便性どちらを使うか迷った場合は、便利性は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の利便性を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター