【預金】と【貯金】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「預金」(読み方:よきん)と「貯金」(読み方:ちょきん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「預金」と「貯金」という言葉は、どちらもお金を管理する言葉であるという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




預金と貯金の違い

預金は貯金の一種

預金と貯金の違いを分かりやすく言うと、金融機関に預けている金銭が預金であり、金銭を貯めるという行為そのもののことを貯金と表現するという違いです。つまり、預金というのは、貯金の一種であると言うことが出来ます。

預金と貯金の使い分け方

元々は、貯蓄を目的としている金銭を貯金、売買などの取り引きに使う目的の金銭を預金と呼んでいましたが、現在ではそのような使い分け方は、ほとんどされていません。

預金というのは、目的に合わせて金融機関に金銭を預けることを言います。自分の手元で管理するのではなく、どこかの金融機関に預けることから「預ける金」と書いて「預金」と呼びます。

預金を取り扱う機関は、銀行の他にも信用金庫や信用組合、農業協同組合などがあります。日本銀行も預金の受け入れを行っている機関のひとつです。

しかし、一部預金取り扱い機関、例えば農業協同組合やゆうちょ銀行などは、預かっている金銭について、法律上は「預金」であるものの、取引上は「貯金」という名称を使って呼んでいたりします。

金融機関に預けている金銭については、あくまでも「預金」です。名称と混同しないように注意する必要があります。

それでは、貯金というのは、どのようなものを指すのでしょうか。これは、自分自身で貯めている金銭のことを意味する名称です。金銭を貯めるという行為そのものを「貯金」と呼びます。貯金の一環として、預金をするということも考えられます。

貯金というのは、お金を貯めることを指す言葉なので、例えば貯金箱に貯めている場合でも、タンス貯金であっても、金融機関に預けている場合でも貯金と呼ぶことが出来ます。金銭を蓄えることを貯金と呼ぶのだと覚えておくようにしましょう。

貯金は野球用語でも使われる

また、貯金という言葉は、野球の試合などでも使われることがあります。これは勝利数が敗戦数を上回った際にその数値を表したものです。勝利数-敗戦数=勝利の貯金数ということになります。「貯金3」などのように表現されます。

反対に、敗戦数の方が勝利数よりも多い場合には「借金」という言葉で表現されることもあります。例えば「僕の応援しているチームは、先月まで借金8あったけれど、今月には貯金10になった」などのように使用されます。

貯金という言葉は、金銭だけではなく、このようにスポーツの世界などでも使われる言葉であると覚えておくようにしましょう。

預金の意味

預金とは

預金とは、銀行などの金融機関に金銭を預けることを意味しています。預金の種類には、普通預金、定期預金、当座預金などの種類があります。利用する人の目的に合わせた形式で金銭を預けることが出来ます。

普通預金とは

預金というのは、金融機関に金銭を預けることで、預ける形式には色々な種類があります。例えば、普通預金というのは、利用者が自分の金融機関の口座に、自由に金銭を預け入れたり、引き出したりできる預金のことを意味しています。

定期預金とは

定期預金というのは、利用者が金融機関に金銭を預ける期間を設定し、その期間が終了するまでは金銭を引き出すことが出来ないという仕組みになっている口座です。このように預金というのは、目的によって様々な種類があると覚えておくようにしましょう。

預金の語源

預金の「預」という字は、「あずける」「あずかる」という意味を持つ漢字です。これに「金」という字を合わせて「あずけるお金」という意味を持つのが「預金」という言葉です。

預金というのは、自分の手元で管理をしているのではなく、どこかの金融機関に預けている金銭のことを指します。

表現方法は「預金を下ろす」「預金を移す」「預金を増やす」

「預金を下ろす」「預金を移す」「預金を増やす」などが、預金を使った一般的な言い回しです。

預金の使い方

預金を使った分かりやすい例としては、「本人以外が預金を下ろすのは手続きが複雑である」「相続のために親から自分の口座に預金を移す」「預金を増やすためには支出を抑えるのが一番である」などがあります。

預金の類語

預金の「預」という字を使った単語としては、輸血を必要とするときのために自分の血を預けておくことを意味する「預血」、金銭または物品を一時的に預けることを意味する「預託」などがあります。

貯金の意味

貯金とは

貯金とは、金銭を貯めることや、貯めている金銭その物のことを意味しています。また、野球の試合などでは、勝利数-敗戦数を「貯金」と呼んだりします。貯金という言葉は、金銭に関係ない場面でも使われる言葉であると覚えておくようにしましょう。

貯金箱やタンス貯金も貯金

貯金というのは、お金などを貯めること自体を意味しています。貯金をする手段はいろいろとあります。貯金箱にお金を貯めるのも貯金ですし、へそくりのような形でタンスにお金を忍ばせておくのもタンス貯金と呼ぶことが出来ます。

また、金融機関に金銭を預けることも貯金であると言うことが出来ます。このように銀行などに預けた貯金のことを、預金と呼ぶのです。つまり、ここで言うところの預金というのは、貯金の一種であると言えます。

貯金の言い換え語

貯金という言葉は、「貯蓄」や「備蓄」という言葉で言い換えることの出来るものです。どの言葉も、将来や万が一に備えて、何か価値のあるものを蓄えておくという意味を持つ言葉です。

貯金は目的をもって行われる

貯金というのは、なにか特定の目的をもって行われることの多いものです。例えば、旅行資金を貯めるためであったり、もっと大きく捉えて、老後の生活資金を貯めるためであったりもします。

どのような理由があるにせよ、未来を見据えた上での計画性のある行動が貯金であると言えます。日本人は世界から見ても特に貯金が好きな国であると言われています。

表現方法は「貯金する」「貯金できない」「貯金がない」

「貯金する」「貯金できない」「貯金がない」などが、貯金を使った一般的な言い回しです。

貯金の使い方

貯金を使った分かりやすい例としては、「卒業旅行でアメリカに行くことになったから貯金することにした」「昔から貯金できない性格なので親にお金の管理を任せることにした」「貯金がないと心にも余裕がなくなってしまう」などがあります。

貯金の語源

貯金の「貯」という字は、左側に貝という字がついています。これは、昔、貝殻が貨幣として使用されていたことから、財物、貨幣などを意味する漢字に貝という字が入るようになったものです。

貯金の類語

貯金の「貯」という字を使った単語としては、物を蓄えてためておくことを意味する「貯蔵」、財貨をたくわえることを意味する「貯蓄」、水をためておく人工池のことを意味する「貯水池」などがあります。

預金の例文

1.銀行から預金を引き出してから、飲み会に出かけた。
2.実家のタンスの奥から見たことのない預金通帳が出てきた。
3.一人暮らしをするようになって、着々と預金額が減ってきている。
4.夫婦で一緒に使うために、新しい預金口座を作った。
5.なんとか毎月2万円を預金口座に入れて、貯蓄するようにしている。
6.最近はネットで口座の残高の確認や振り込みなども出来るから、預金通帳を見る機会はめっきり減った。
7.初めて自分名義の預金通帳とキャッシュカードを作った時はちょっと大人になったようでうれしかった。
8.銀行は多くの預金者たちの大切なお金を預かって運用しているはずなのだが、利子が一向に増えない。
9.預金口座の不正利用については、日本の金融機関も対策を取り始め、本人確認書類などが義務化されました。
10.国が預金封鎖をするという噂を聞いた市民が、一斉に銀行に押し寄せてきてパニックになった。

この言葉がよく使われる場面としては、銀行などの金融機関と金銭のやり取りをする時などが挙げられます。預金というのは、金銭を金融機関に預けるという行為を意味しています。

元々は、売買などの決済をするための資金のことを「預金」と呼んでいましたが、現在では金融機関などに預けている金銭全般のことを「預金」と呼び、使用目的による言葉の使い分けはされていません。

預金には色々な種類があり、利用者は自分自身の目的にあった方法で金融機関に金銭を預けることが出来ます。

生活費などよく利用するお金については、引き出しやすい預金にしておく必要がありますし、貯蓄のための預金であれば、簡単に引き落とせない形式の預金で預けるのが得策です。自分にあった方法で、金融機関を利用するようにしましょう。

貯金の例文

1.娘は可愛いネコの貯金箱に一生懸命10円貯金をしている。
2.貯金が目標額まで貯まったら、一人旅をする予定だ。
3.毎月生活費だけでギリギリすぎて、ちっとも貯金が出来ない。
4.将来に備えて、ある程度の貯金は必要だとわかっている。
5.我がチームは今日の試合に勝利したことで、貯金が3になった。
6.500円玉貯金はなかなか貯まらないが、いよいよ開けるとなると、その期待と喜びはかなりのものだ。
7.私はコツコツ貯金するタイプだが、実の親にそれをあてにされ親が遊んでいるのを見ると、お金は使った者勝ちなんだろうかと複雑な気持ちになる。
8.今の時代は給料を貯金していても増えるわけではないので、証券口座をつくって運用しています。
9.祖母は銀行を信用していなかったので、タンス貯金でたくさん溜め込んでいました。
10.応援している球団は、貯金18から借金2まで落ちぶれて、独走首位から20も負け越したので機嫌が悪いです。

この言葉がよく使われる場面としては、金銭を自分の意思で貯める時や、野球で試合の勝利数が敗戦数を上回った時などが挙げられます。貯金という言葉を使う場合には、金銭を貯めている場所が金融機関でなくても問題ありません。

貯金という言葉を使う際には、自分の家にある貯金箱などにお金を貯めている場合などでも、貯金と表現することが出来ます。小さい子供でも、自分のお小遣いなどを貯金することは可能です。額が少なくても貯めていれば、それは貯金であると言えます。

また、例文5のように、野球の試合などについても、貯金という言葉が使われることがあります。勝ちが増えれば貯金は増え、負けが続くと借金という言葉で表現されたりするものです。

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