似た意味を持つ「一般人」(読み方:いっぱんじん)と「芸能人」(読み方:げいのうじん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「一般人」と「芸能人」という言葉は、どちらもを人の属性や分類を表すという共通点がありますが、意味は大きく異なりますのでご注意下さい。
一般人と芸能人の違い
一般人と芸能人の意味の違い
一般人と芸能人の違いを分かりやすく言うと、一般人とは特別な地位や身分がない人、芸能人とは芸能を職業とする人という違いです。
一般人と芸能人の使い方の違い
一つ目の一般人を使った分かりやすい例としては、「私の大学では一般人向けの夏期講習会があります」「一般人が政治家になるのは難しい」「一般人がブログランキングにランクインした」「イケメンの一般人と出会いたい」などがあります。
二つ目の芸能人を使った分かりやすい例としては、「親の七光りで芸能人という立場を手に入れた」「芸能人ニュースをいち早くキャッチする」「芸能人同士の結婚に国民が驚く」「憧れの芸能人に会いたい」などがあります。
一般人と芸能人の使い分け方
一般人と芸能人という言葉は、どちらも人の属性や分類を表す言葉ですが、意味は大きく異なります。
一般人という言葉は、特別の地位や身分ではない普通の人、あることとは関係がない人の二通りの意味があります。後者の意味はこの言葉が使われるケースにより変化するもので、「一般人と政治家」では政治家ではない人が一般人であり、「一般人とセレブ」ではセレブ以外の人が一般人となります。
一方、芸能人という言葉は、映画や演劇、音楽などの芸能を職業としている人を意味します。現代では主に、俳優、ミュージシャン、歌舞伎役者など、テレビや映画などのメディアに出ることを仕事にしている人たちを指します。
芸能人と一般人という言葉は、芸能人の結婚報道などでセットで使われることが多くあります。この場合、芸能人とはメディアで活躍している人であり、一般人とは芸能人ではない人全般を指しています。
一般人と芸能人の英語表記の違い
一般人を英語にすると「ordinary person」「members of the public」「general public」となり、例えば上記の「一般人向けの夏期講習会」を英語にすると「summer courses for the public」となります。
一方、芸能人を英語にすると「entertainer」「performer」「celebrity」となり、例えば上記の「芸能人という立場」を英語にすると「an occupation called entertainer」となります。
一般人の意味
一般人とは
一般人とは、特別の身分や地位を持たない人、あることに特別の関係がない人を意味しています。
表現方法は「一般人じゃない人」「一般人の認識」「一般人に戻りたい」
「一般人じゃない人」「一般人の認識」「一般人に戻りたい」などが、一般人を使った一般的な言い回しです。
一般人の使い方
一般人を使った分かりやすい例としては、「一般人なのにフォロワー数が芸能人レベル」「彼は天才だから一般人の認識とは違うよね」「肖像権は一般人も有する権利です」「笑わない一般人に落ち込む芸人」などがあります。
その他にも、「一般人も学べる大学の講座があります」「一般人には語られない金融の裏話」「一般人が農地を買うにはどうしたらいいのか」「セレブは一般人じゃない人だろう」「一般人と結婚した芸能人は印象が良い」などがあります。
一般人という言葉の「一般」とは、共通して全体にわたっていることや、特別な点がなく当たり前であることを表します。一般人とは、特別の身分や地位を持たない当たり前の人、あることに特別の関係がない人を意味する言葉です。
一般人という言葉は、何か特別な人や地位のある人と対比して使われる傾向があります。上記の例の「一般人なのにフォロワー数が芸能人レベル」は、一般人と芸能人を対比している表現です。
また、「一般人も学べる大学の講座」は、その大学の在学生や卒業生などの大学関係者ではない人の意味で「一般人」という言葉が使われています。
一般人の対義語
一般人の対義語・反対語としては、普通の人よりかけ離れて優れた能力をもつ人を意味する「超人」、世間に名が知られている人を意味する「著名人」、世の中に名を知られている人を意味する「名士」などがあります。
一般人の類語
一般人の類語・類義語としては、世間一般の人や並の人を意味する「普通人」、僧に対して世間一般の人や世俗の人を意味する「俗人」、世の中の人や世間の人を意味する「世人」、才能や考え方などが普通の人や並みの人を意味する「常人」などがあります。
芸能人の意味
芸能人とは
芸能人とは、芸能を職業としている人の総称を意味しています。
表現方法は「芸能人と付き合う」「芸能人になりたい」「芸能人と繋がる仕事」
「芸能人と付き合う」「芸能人になりたい」「芸能人と繋がる仕事」などが、芸能人を使った一般的な言い回しです。
芸能人の使い方
芸能人を使った分かりやすい例としては、「大物芸能人が不祥事で逮捕された」「SNSのフォロワー数が多い芸能人」「芸能人マンションとして有名なスポットです」「新型コロナウイルスに感染した芸能人のブログを読んだ」などがあります。
その他にも、「芸能人ニュースまとめサイトを毎朝みる」「芸能人の本名が気になる」「整形している女性芸能人は多いと思う」「童顔の男性芸能人が売れている」「芸能人の髪型ランキングを参考にする」などがあります。
芸能人とは、演劇、舞踊、音楽、映画、歌謡など大衆演芸を行なうことを職業とする人のことです。昔はその社会的地位が低かったため大衆的な人気とは別に卑賤視されいましたが、今日ではマスメディアの発達につれて社会的評価は高いものとなり、活躍範囲も広くなっています。
芸能人の由来
芸能人という言葉の「芸能」は元来、中国の言葉で、一般に修得した才芸、技芸、技能の意味でした。中国では芸は実践すべきものとし、「六芸」と称して、礼(礼儀作法)、楽(歌舞音楽)、射(弓術)、御(ぎょ)(馬術)、書(学問)、数(算術)を芸能と位置付けていました。
芸能人の対義語
芸能人の対義語・反対語としては、世間一般の人々を意味する「庶民」、社会の大部分を占める一般の人々や特に労働者などの勤労階級特別な地位や財産などのない普通の人を意味する「大衆」、国家や社会を構成している多くの人々や世間一般の人々を意味する「民衆」などがあります。
芸能人の類語
芸能人の類語・類義語としては、俳優や落語家など演芸を職業とする人を意味する「芸人」、能楽や歌舞伎などで役に扮して演じる人を意味する「役者」、舞台や映画、テレビなどで演技することを職業としている人を意味する「俳優」などがあります。
一般人の例文
この言葉がよく使われる場面としては、特別の身分や地位を持たない普通人、あることに特別の関係がない人を表現したい時などが挙げられます。
例文1にある「一般人じゃない人」とは、発言する人や場面によって定義が異なる漠然とした表現です。この場合、結婚相手にしたくなるようなステイタスが高いセレブや、有名人、芸能人などを指しています。
芸能人の例文
この言葉がよく使われる場面としては、映画、演劇、歌謡など大衆演芸を行なうことを職業とする人を表現したい時などが挙げられます。
例文2にある「ワイドショー」とはテレビ番組の一種で、芸能ニュースを中心に、スポーツや巷の話題など様々なジャンルの内容を紹介する番組のことです。例文5の芸能人ブログとは、芸能人が個人的な体験や日記、ニュースなどの話題など、時系列で記録するウェブサイトのことです。
一般人と芸能人という言葉は、どちらも人の属性や分類を表しますが、意味は異なります。どちらの言葉を使うか迷った場合、あることに特別の関係がない人や普通人を表現をしたい時は「一般人」を、芸能を職業にする人を表現したい時は「芸能人」を使うようにしましょう。