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【おもむろに】と【やおら】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「おもむろに」と「やおら」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「おもむろに」と「やおら」という言葉は、どちらもゆっくりと行動することを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「おもむろに」と「やおら」の違い

「おもむろに」と「やおら」の意味の違い

「おもむろに」と「やおら」の違いを分かりやすく言うと、「おもむろに」とは一般的に使われている、「やおら」とは一般的に使われていないという違いです。

「おもむろに」と「やおら」の使い方の違い

一つ目の「おもむろに」を使った分かりやすい例としては、「彼女はおもむろに席を立ちあがる」「おもむろに口を開く」「私が近づくと彼女はおもむろに振り返りました」「彼はおもむろに話始めたなどがあります。

二つ目の「やおら」を使った分かりやすい例としては、「やおらと立ち上がる」「彼女はやおらテーブルを片付ける」「叔母さんがやおら腰を下ろす」「奥の方から男性がやおら歩いてくる」などがあります。

「おもむろに」と「やおら」の使い分け方

「おもむろに」と「やおら」はどちらもゆっくりと行動することを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「おもむろに」と「やおら」はどちらも日常生活とビジネスシーンにおいて使われない言葉ですが、「おもむろに」は小説などの創作物でよく使われており一般的で、「やおら」は小説などの創作物でもほとんど使われておらず、一般的ではないというのが違いになります。

「おもむろに」と「やおら」の英語表記の違い

「おもむろに」も「やおら」も英語にすると「slowly」「gradually」となり、例えば上記の「彼女はおもむろに席を立ちあがる」を英語にすると「She get up slowly from her seat」となります。

「おもむろに」の意味

「おもむろに」とは

「おもむろに」とは、落ち着いてゆっくりと行動することを意味しています。

表現方法は「おもむろに立ち上がる」「おもむろに入れる」

「おもむろに立ち上がる」「おもむろに入れる」などが、「おもむろに」を使った一般的な言い回しになります。

「おもむろに」の使い方

「おもむろに」を使った分かりやすい例としては、「彼女は嫌な顔をしながらおもむろに財布を取りだした」「おもむろに電車が動き始めました」「寝ていたと思った祖父がおもむろに起き上がった」「彼女はおやつをおもむろに食べていた」などがあります。

「おもむろに」は落ち着いてゆっくりと行動することを意味しており、日常生活やビジネスシーンにおいてはあまり使われていませんが、小説などの創作物でよく使われている言葉です。

「おもむろに」の誤用には注意

文化庁が発表した平成26年度に行われた国語に関する世論調査で、「おもむろに」は「ゆっくりと」と「不意に」どちらの意味だと思うかを尋ねたところ、次のような結果が出ました。

本来の意味とされる「ゆっくりと」で使う人が44.5%、本来の意味ではない「不意に」で使う人が40.8%という結果です。しかし、不意にや急にという意味で「おもむろに」を使うのは誤用なので気をつけましょう。

なぜ、不意にや急にと混同してしまうのかというと、躊躇うことなく行動することを意味する「思い切り」や「思い切って」と発音が似ているため、間違った解釈してしまうと考えられます。

「おもむろに」の漢字表記

「おもむろに」を漢字にすると、「徐に」と表記することができます。

「おもむろに」の類語

「おもむろに」の類語・類義語としては、動きや勢いが激しくないことを意味する「緩やか」、少しずつ進行したり変化したりすることを意味する「徐々に」、動きが鈍くゆっくりしていることを意味する「のろのろ」などがあります。

「やおら」の意味

「やおら」とは

「やおら」とは、ゆっくりと動作を起こすことを意味しています。

「やおら」の使い方

「やおら」を使った分かりやすい例としては、「彼女はかばんからやおら携帯を取り出す」「彼はやおら文章を書き始める」「祖父は両手をテーブルにつけるてやおら立ち上がりました」「スーツを脱いでやおら寝巻きに着替える」などがあります。

「やおら」は古語で使われていた死語

「やおら」は落ち着いてゆっくりと行動することを意味しており、日常生活やビジネスシーンにおいてはあまり使われていません。また、小説などの創作物でも使われておらず死語になります。

死語とは古く使用されていたが、現在では全く使用されなくなった言葉を指しています。

「やおら」は現代ではほとんど使われていないものの、古語として源氏物語などで多く使用されていました。

「やおら」の誤用には注意

文化庁が発表した平成29年度に行われた国語に関する世論調査で、「彼はやおらに立ち上がった」を「ゆっくりと」と「不意に」どちらの意味だと思うかを尋ねたところ、次のような結果が出ました。

本来の意味とされる「ゆっくりと」で使う人が39.8%、本来の意味ではない「不意に」で使う人が30.9%という結果です。しかし、不意にや急にという意味で「やおら」を使うのは誤用なので気をつけましょう。

「やおら」の類語

「やおら」の類語・類義語としては、動作が遅いことを意味する「ゆっくり」、急がないことを意味する「ゆるり」、物事がゆっくりと確実に進行することを意味する「じわじわ」、人の動作や物事の進行がのろくて捗らないことを意味する「もたもた」などがあります。

「おもむろに」の例文

1.彼はおもむろに内ポケットから携帯を取り出すと、電話を掛け始めました。
2.止まっていた汽車がおもむろに動き始めました。この地ともお別れです。
3.リビングで寝ているかと思っていた弟が、おもむろに起き上がりました。
4.彼は事件について分かっていることをおもむろに話始めました。
5.彼女は重たい荷物を持ちながら、自宅までおもむろに足を運んだ。

この言葉がよく使われる場面としては、落ち着いてゆっくりと行動することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「おもむろに」はゆっくりと動き出した場合に使う言葉です。

「やおら」の例文

1.彼はやおら煙草に火をつけ、間違に迫ったオリンピックについて話始めました。
2.何か踏んだ感触があったので、やおら視線を向けると想像したものを踏みつけていた。
3.止まっていた船がやおら動き始めました。この地ともお別れです。
4.あなたに相談したいことがあると言い、彼はやおら口を開きました。
5.私は立っているのに疲れてしまったので、やおらその場に腰を下ろし始めました。

この言葉がよく使われる場面としては、ゆっくりと動作を起こすことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「やおら」はゆっくりと動き出した場合に使う言葉です。

「おもむろに」と「やおら」はどちらもゆっくりと行動することを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、広く一般的に使われている「おもむろに」を使うようにしましょう。

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