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【間隙】と【隙間】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「間隙」(読み方:かんげき)と「隙間」(読み方:すきま)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「間隙」と「隙間」という言葉は、どちらも「物と物との間」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




間隙と隙間の違い

間隙と隙間の意味の違い

間隙と隙間の違いを分かりやすく言うと、間隙とは書き言葉で使われ、隙間とは話し言葉でも書き言葉でも使われるという違いです。

間隙と隙間の使い方の違い

一つ目の間隙を使った分かりやすい例としては、「同窓会は3年間の間隙を忘れるほどの盛り上がりでした」「梅雨の間隙を縫うかのように運動会を開催しました」「犯人は警備の間隙をついて逃走した」「二国間に間隙が生じる」などがあります。

二つ目の隙間を使った分かりやすい例としては、「カーテンの隙間から漏れる光がまぶしい」「アプリを使って隙間時間にバイトを探す」「虫の侵入を防ぐために隙間テープを貼りました」「誘惑が心の隙間に入り込む」などがあります。

間隙と隙間の使い分け方

間隙と隙間という言葉は、どちらも「物と物との間」「時間的な合い間」「人間関係のへだたり」など、ほぼ同じ意味を持ちます。二つの言葉は漢字の順序が入れ違っただけの熟語ですが、使い方には違いがあります。

間隙は日常会話ではあまり使われず、主として文章を書くときに使われる文章語です。聞き馴染みのない言葉ですが、文学作品の中や土木用語で用いられている表現です。一方、隙間は日常会話でも文章語でも用いられ、汎用性のある言葉です。

間隙は堅苦しい表現であり、聞き慣れない言葉であるため、普段の生活で使う時には隙間を用いた方が自然な会話になります。反対に、改まった場面や文章の中では間隙を用いても良いでしょう。

間隙と隙間の英語表記の違い

間隙を英語にすると「gap」「split」「void」となり、例えば上記の「3年間の間隙」を英語にすると「a gap of three years」となります。

一方、隙間を英語にすると「niche」「crack」「crevice」となり、例えば上記の「隙間から漏れる光」を英語にすると「light that shines through a crack」となります。

間隙の意味

間隙とは

間隙とは、物と物との間。空間的・時間的すきまを意味しています。

その他にも、「人間関係の隔たり、不和」の意味も持っています。

間隙の使い方

「間隙を縫うように雑踏を突き進んだ」「相手の間隙をつくことに専念した」「土の間隙率と間隙比を求める」「海底堆積物中の間隙水を採取する」「地盤中の間隙水圧が上昇する」などの文中で使われている間隙は、「物と物との間、空間的・時間的すきま」の意味で使われています。

一方、「夫婦の間隙は子どもに大きな影響を与えます」「親族との間隙が原因で離婚した」「不平等は社会的間隙を高めます」などの文中で使われている間隙は、「人間関係の隔たり」の意味で使われています。

間隙の読み方

間隙の読み方は「かんげき」です。誤って「かんすき」「ますき」などと読まないようにしましょう。

間隙とは、漢字を前後に入れ替えた「隙間」とほぼ同義の言葉であり、物理的・空間的・時間的すきまや、人間関係の不和を表します。日常会話ではあまり使われないため馴染みのない言葉ですが、文学作品などの文章の中や、土木に関する専門用語として用いられています。

「間隙を縫う」「間隙を突く」の意味

間隙には独特の言い回しがいくつかあります。「間隙を縫う」とは、続いている物事のすきまをとらえて何事かを行うことを表し、「間隙を突く」「間隙をつく」とは、空間や時間のすきまを見つけることや、そこを狙い打ちにすることを表します。

土木用語「間隙率」「間隙比」の意味

間隙を用いた土木用語には、「間隙率」「間隙比」などがあります。「間隙率」とは、土の中あるいは岩石の中に含まれる、穴やすきまの容積の割合のことです。「間隙比」とは、岩石中の隙間の体積と固体粒子の体積の比率を意味します。

間隙の対義語

間隙の対義語・反対語としては、すきまがないことやぎっしりと詰まっていることを意味する「密」、物事の様子や人柄などが調和がとれていて穏やかなことを意味する「円満」、くいちがいなく同じであることを意味する「一致」などがあります。

間隙の類語

間隙の類語・類義語としては、すきまや間隙を意味する「空隙」、物と物との間やその距離を意味する「物間」、物体が存在しないで空いている所を意味する「空間」、空間や場所を意味する「スペース」、ぴったり合わないことや一致しないことを意味する「不一致」などがあります。

隙間の意味

隙間とは

隙間とは、物と物との間の、わずかにあいている所を意味しています。

その他にも、「普通には気づきにくいところ」「あいている時間」「わずかな気のゆるみ」の意味も持っています。

表現方法は「隙間を埋める」「隙間をつく」「隙間がある」

「隙間を埋める」「隙間をつく」「隙間がある」などが、隙間を使った一般的な言い回しです。

隙間の使い方

「20cm幅の引き出し付き収納家具を探す」「窓に防音効果のある隙間テープを貼る」の文中で使われている隙間は「物と物との間のわずかにあいている所」の意味で、「これから伸びる隙間産業だと思います」の文中で使われている隙間は「普通には気づきにくいところ」の意味で使われています。

一方、「隙間時間に在宅副業をしています」「家事の隙間に英語のラジオ講座を聴く」の文中で使われている隙間は「あいている時間」の意味で、「詐欺師は人の心の隙間に入り込むのが上手い」「相手の隙間をつく」の文中で使われている隙間は「わずかな気のゆるみ」の意味で使われています。

隙間は「透間」とも書きますが、一般的には「隙間」と表記されています。

隙間という言葉は、複数の意味を持っており、それぞれの意味で用いられているため文脈により捉える必要があります。物と物の間にある何もない部分が原義ですが、何もすることがない時間や、人間関係の不和や仲たがいも表します。

「隙間収納」の意味

上記の例文にある「隙間収納」とは、家具と家具の間の狭い空間や、ベッドの下などのデッドスペースを、収納として利用することです。

「隙間風」の意味

隙間を用いた日本語には「隙間風」があります。戸や壁などの隙間から吹き込む寒い風のことですが、転じて、親密であった二人の間に感情のへだたりができることをたとえていう時にも用いられる表現です。双方の間にへだたりが生じることを「隙間風が吹く」と言います。

隙間の対義語

隙間の対義語・反対語としては、密閉されていて外気圧の変化に左右されないことを意味する「高気密」、危険や災害に備えてあらかじめ注意し用心することを意味する「警戒」などがあります。

隙間の類語

隙間の類語・類義語としては、物と物との間の狭い所を意味する「狭間」、うっかりして人が気づかず見落としている点を意味する「盲点」、継続する動作などの合間に生じるわずかの時間を意味する「暇」、たかをくくって気を許し注意を怠ることを意味する「油断」などがあります。

間隙の例文

1.仕事の間隙を縫って、日々のつれづれなることを短文に書き綴っています。
2.本社の移転に際し、業務に間隙を生じさせないように綿密な計画が練られています。
3.国語で習った「水の東西」の「その間隙に流れるものを間接に味わう」という下りの意味が理解できません。
4.地震による液状化現象は、間隙水圧の上昇と深い関わりがあることが分かっています。
5.管理職になってから、職場内の間隙を生じさせないように気を配っています。

この言葉がよく使われる場面としては、物と物とのあいだ、空間的・時間的すきま、人間関係の不和を表現したい時などが挙げられます。

例文4にある「間隙水圧」とは、地下水による地盤内の水圧のことです。例文5の「間隙を生じる」とは、気持ちや意見などが合わずに人間関係が悪化することを意味します。

隙間の例文

1.お弁当の隙間を埋めるのに便利なおかずは、保冷効果もある冷凍枝豆です。
2.荷物を送る時に、段ボールと荷物の間に隙間があると配送中に破損する可能性が高くなります。
3.こちらのフィルターは繊維間隙間が従来のものに比べてて約半分となり、小さな粉塵もキャッチできます。
4.法の隙間をつく合法詐欺やグレーなビジネスが、近年増加傾向にあります。
5.隙間時間を利用してブログを始めようと思い、スマホを使った書き方についてネットで調べています。

この言葉がよく使われる場面としては、物と物との間のあいている所、盲点、あいている時間、気のゆるみを表現したい時などが挙げられます。

例文4にある「法の隙間をつく」とは、法律に引っかからないよう巧くごまかすことを表します。例文5の「隙間時間」とは、ある行動と次の行動の間に生じる短い空き時間のことです。

間隙と隙間という言葉は、どちらも物理的・時間的・心理的な合い間を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、文語的表現をしたい時は「間隙」を、口語的表現をしたい時は「隙間」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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