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【侵攻】と【侵略】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「侵攻」(読み方:しんこう)と「侵略」(読み方:しんりゃく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「侵攻」と「侵略」という言葉は、敵の陣地に攻め入るという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




侵攻と侵略の違い

侵攻と侵略の意味の違い

侵攻と侵略の違いを分かりやすく言うと、侵攻は相手の陣地に攻撃することを表現する時に使い、侵略は相手の陣地を奪い取ることを表現する時に使うという違いです。

侵攻と侵略の使い方の違い

一つ目の侵攻を使った分かりやすい例としては、「敵の侵攻を防ぐために前線に兵が送られる」「侵攻ルートとなるだろう場所には主要都市が位置している」「小さな侵攻部隊ではあったが脅威となるのは間違いない」などがあります。

二つ目の侵略を使った分かりやすい例としては、「かつて行われた侵略行為と類似する点は多い」「侵略的外来生物による被害は大きい」「侵略主義を掲げる国は帝国主義と呼ばれることがほとんどだった」などがあります。

侵攻と侵略の使い分け方

侵攻も侵略はどちらも敵に攻め入ることを意味する言葉ですが、前者は敵やその拠点を攻撃することのみを表し、後者は攻撃したうえでその拠点や陣地を奪い取ることを意味します。

侵攻と侵略の英語表記の違い

侵攻を英語にすると「invasion」となり、例えば上記の「敵の侵攻」を英語にすると「the enemy invasion」となります。一方、侵略を英語にすると「aggression」となり、例えば上記の「侵略行為」を英語にすると「an act of aggression」となります。

侵攻の意味

侵攻とは

侵攻とは、他国や他の領地に攻め込むことを意味しています。

表現方法は「侵攻する」「侵攻を決断」「軍事侵攻」

「侵攻する」「侵攻を決断」「軍事侵攻」などが、侵攻を使った一般的な言い回しです。

侵攻の使い方

侵攻を使った分かりやすい例としては、「セイロン侵攻ではフランスとイギリスが火花を散らした」「大軍が侵攻するのはその将軍が拠点とする場所と考えられていた」「かつての軍事侵攻によって失ったものもあれば得たものもある」などがあります。

「アフガン侵攻」の意味

侵攻を使った言葉として、「アフガン侵攻」があります。これは、1979年にソ連がアフガニスタンに軍を侵攻させた出来事を指す言葉です。これによって、アメリカとソ連の関係は新冷戦と言われる対立状態へと戻ることになります。

また、2001年にはアメリカ同時多発テロの首謀者を匿っていることを理由に、アメリカもアフガニスタンへと侵攻を行っていますが、「アフガン侵攻」という言葉はソ連のアフガニスタン侵攻を指すことがほとんどです。

侵攻の類語

侵攻の類語・類義語としては、攻撃して奪い取ることを意味する「攻略」、敵の陣地へと勢いよく突っ込んでいくことを意味する「突撃」、大勢の人が無理やり押し入ることを意味する「乱入」、前進して敵を攻撃することを意味する「進撃」などがあります。

侵攻の対義語

侵攻の対義語・反対語としては、引き上げることを意味する「撤収」、物事の成り行きが不利になって引き下がることを意味する「退却」、他からの攻撃に対して自分たちの陣地などを守ることを意味する「防衛」があります。

侵略の意味

侵略とは

侵略とは、他国に攻め入って土地や財を奪い取ることを意味しています。

侵略は侵掠とも書く

侵略は、「侵掠」という表記がなされることもありますが、どちらも「しんりゃく」という読み方をし、意味にも違いはありません。

侵略の使い方

侵略を使った分かりやすい例としては、「侵略作戦に対応するために様々な協議が行われている」「新たな市場を求めて侵略的になる他ない」「侵略軍は村民との対話を経て物資の確保を無血で行うことができた」などがあります。

表現方法は「侵略する」「侵略戦争」「侵略的外来種」

「侵略する」「侵略戦争」「侵略的外来種」などが、侵略を使った一般的な言い回しです。

侵略を使った言葉として、「侵略主義」「間接侵略」があります。

「侵略主義」の意味

一つ目の「侵略主義」とは、他国を侵略して自分たちの国の領土を広げていくことを政策とする考え方を指す言葉です。自分たちの領土や勢力範囲を広げようとする「帝国主義」に含まれている考え方です。

「間接侵略」の意味

二つ目の「間接侵略」とは、反政府団体などに対して何らかの援助を行い、大規模な蜂起や内乱などを起こさせることを意味する言葉です。直接的に武力行使をすることで侵略する「直接侵略」とは対に当たる行為です。

侵略の類語

侵略の類語・類義語としては、他人の権利などに損害を与えることを意味する「侵害」、他国の領土を武力で支配下に置くことを意味する「占領」、他国の領土などを不法に侵すことを意味する「侵犯」、外国から攻め入ることを意味する「入寇」などがあります。

侵略の対義語

侵略の対義語・反対語としては、軍隊などが陣地などを引き払って退くことを意味する「撤退」、自分の力で自分を守ることを意味する「自衛」があります。

侵攻の例文と使い方

1.軍事侵攻が行われ始めてしばらく経ったが、スピーチ内容を誤訳したものがメディアで公開された時は随分と攻撃的な内容だと感じた。
2.近隣諸国の侵攻開始を受けて、工場などが停止したり、飛行機が飛ばなくなるなどの事態が発生しており、世界中に大きな影響を及ぼしている。
3.インターネットやSNSが普及してからの侵攻作戦は、国同士だけではなく、関係ない国の一般人でも煽動することができるため、各々が情報の取捨選択を行う必要がある。
4.国内で侵攻反対と声を上げている人もいるが、その国出身というだけでレッテルを張られ、差別を受けたり不利益を被る人がいるのも事実だ。
5.歴史を遡れば、雪で港が凍るような国に侵攻した軍隊が、冬に攻め入ったことで撤退を余儀なくされたこともあったようだ。
6.敵の侵攻を防ぐために前線に兵士が送られるが、彼らは軍人ではなくただの政治犯でそのまま殺される運命なのだ。
7.敵軍の突然の侵攻に住民は慌てふためいたが、一部のわが軍の兵士が抵抗することで逃げるタイミングを得ることができた。
8.侵攻したきた兵士たちは、自分たちのことを解放軍か何かと思い込んでいるようだが、実態は抑圧軍でしかなかった。
9.侵攻はあり得ないと思われたのは、軍事合理性がなかったからだが、独裁者が常に合理的に動くとは限らないのだ。
10.停戦協定を終えたわが軍は非武装化したのにもかかわらず、敵軍は侵攻を続けて領土を占領するなどやりたい放題であった。

この言葉がよく使われる場面としては、他国や他の領地に攻め込むことを意味する時などが挙げられます。

どの例文の侵攻も、侵略という言葉に置き換えて使うことができますが、その場合には相手の領土や拠点を奪い取る行為も含むようになります。

また、例文5は、1812年にフランスのナポレオン軍がロシアに侵攻した際のロシア遠征を指しています。この撤退を描いた風刺画が語源となった「冬将軍」という言葉は今日でも使われています。

侵略の例文と使い方

1.産業革命が起きた後の欧州はアジアへの侵略を行うことで貿易方法を確立し、更なる発展の一途をたどったが、途上国との差が大きく開くことにもなった。
2.侵略戦争勃発には至らないだろうと考える人がほとんどではあるが、この事態によって他国にも歴史的な転換が訪れており、軍備増強などが行われているようだ。
3.いつか地球の侵略者として宇宙人がやってきて、地球が宇宙人でいっぱいになってしまったらどうしようと考えを巡らせている児童たちに微笑ましい気持ちになった。
4.第二次世界大戦が勃発したきっかけとなったのは、ドイツがポーランドを侵略したことだが、また同じように大戦に発展するのではないかと懸念する声も多い。
5.侵略的外来種に生態系を脅かされていることは前々から問題視されてきたが、一度飼育し始めた外来生物を逃がすことで様々な生態系にとって害となる。
6.現在の宇宙情勢については謎のミュータント怪獣が惑星を次々と侵略して支配しており、一部が地球の近くまで来ているとの情報もある。
7.わが国は長らく平和だったが、国際情勢の変化によって大国同士の軍事的な拡大が見られるようになり、侵略への警戒感も高まっている。
8.侵略主義の時代は終わったので、相手の領土を軍事的に掠め取ることはなくなったが、それでも局地的な紛争は起こっていた。
9.昨今はサイバー空間での侵略行為は激しさを増しているが、日本ではホワイトハッカーの養成が後手後手になっているのが現状だ。
10.日本での侵略的外来種の例として挙げられるのは、沖縄や奄美大島のマングース、小笠原諸島のグリーンアノールなどがあります。

この言葉がよく使われる場面としては、他国に攻め入って土地や財を奪い取ることを意味する時などが挙げられます。

例文5の「侵略的外来種」とは、既存の生態系や農業など、外来生物のうち人間への影響が大きい種類を意味する言葉です。

侵攻と侵略どちらを使うか迷った場合は、相手の陣地に攻撃することを表す場合には「侵攻」を、相手の陣地を奪い取ることを表す場合は「侵略」を使うと覚えておけば間違いありません。

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