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【鬼に金棒】と【虎に翼】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「鬼に金棒」(読み方:おににかなぼう)と「虎に翼」(読み方:とらにつばさ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「鬼に金棒」と「虎に翼」という言葉は、どちらもただでさえ強いものに一層の強さが加わることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「鬼に金棒」と「虎に翼」の違い

「鬼に金棒」と「虎に翼」の意味の違い

「鬼に金棒」と「虎に翼」の違いを分かりやすく言うと、「鬼に金棒」はプラスのイメージで使う言葉、「虎に翼」はマイナスのイメージで使う言葉という違いです。

「鬼に金棒」と「虎に翼」の使い方の違い

一つ目の「鬼に金棒」を使った分かりやすい例としては、「彼が私のチームに入団してくれたら鬼に金棒だろう」「営業力があるチームに語学力がある人材が加わった、まさに鬼に金棒です」などがあります。

二つ目の「虎に翼」を使った分かりやすい例としては、「あんな人に役職を付けたらもっと横暴になるだろう、虎に翼です」「あの嫌味なやつが生徒会長になるなんて虎に翼だ」などがあります。

「鬼に金棒」と「虎に翼」の使い分け方

「鬼に金棒」と「虎に翼」はどちらもただでさえ強いものに一層の強さが加わることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「鬼に金棒」は「彼が私たちのチームに加われば鬼に金棒です」「彼女は日本語と韓国語が話せるが、最近英語も話せるようになったらしい。鬼に金棒だ」などのように、基本的に良い意味で使う言葉になります。

一方「虎に翼」は「権力振りかざしている部長が専務になるなんて虎に翼だ」「優秀な部下がライバル会社に引き抜かれてしまい虎に翼です」などのように、基本的に悪い意味で使う言葉です。

つまり、「鬼に金棒」は基本的に良い意味で使うのに対して、「虎に翼」は基本的に悪い意味で使うというが違いになります。

「鬼に金棒」と「虎に翼」の英語表記の違い

「鬼に金棒」も「虎に翼」も直訳した英語表現はありませんが、近い表現として「make one even stronger」「adding wings to a tiger」などがあります。

「鬼に金棒」の意味

「鬼に金棒」とは

「鬼に金棒」とは、ただでさえ強いものに一層の強さが加わることを意味しています。

「鬼に金棒」の読み方

「鬼に金棒」の読み方は「おににかなぼう」です。誤って「おににきんぼう」などと読まないようにしましょう。

「鬼に金棒」の使い方

「鬼に金棒」を使った分かりやすい例としては、「昨年度優勝したチームに優秀な選手が加わったら鬼に金棒だ」「世界的な映画監督の作品の主演に有名な実力派俳優が起用されるらしい、まさに鬼に金棒です」「世界新記録を持っている彼が最新の競泳水着を着用したら鬼に金棒だ」などがあります。

「鬼に金棒」の由来

「鬼に金棒」の由来は金棒を持った鬼強さです。鬼はただでさえ強いのに、それに金棒という強力な武器を持つと無類の強さを発揮します。このことが転じて、ただでさえ強いものに一層の強さが加わることを「鬼に金棒」と言うようになりました。

また、「鬼に金棒」は基本的にプラスのイメージ使う言葉と覚えておきましょう。

「鬼に金棒」の類語

「鬼に金棒」の類語・類義語としては、強いものが有利な条件を得てますます強くなることを意味する「獅子に鰭」(読み方:ししにひれ)、ただでさえ強い者が得意するものを手に入れさらに強力になることを意味する「弁慶に薙刀」などがあります。

「虎に翼」の意味

「虎に翼」とは

「虎に翼」とは、ただでさえ強い力をもつ者にさらに強い力が加わることを意味しています。

「虎に翼」の読み方

「虎に翼」の読み方は「とらにつばさ」です。誤って「こにつばさ」などと読まないようにしましょう。

「虎に翼」の使い方

「虎に翼」を使った分かりやすい例としては、「有能な社員がライバル会社に転職してしまった、虎に翼としか言いようがない」「権力にもの言わせる彼が副社長に昇進なんて虎に翼だ」「彼のことを誰も注意できないので、虎に翼をつけたようにやりたい放題しています」などがあります。

「虎に翼」の由来

「虎に翼」の由来は中国の思想家韓非が書いた『韓非子』(読み方:かんぴし)です。

『韓非子』の中に「虎に翼をつけてはなりません。領地に飛び込んで人を取って食おうとするだろう。そのため、不肖者を勢威に乗せるのは、虎に翼をつけるようなことです」という一文があります。

この、虎のような強い者に空を飛べる翼が加わるということが転じて、ただでさえ強い力をもつ者にさらに強い力が加わることを「虎に翼」と言うようになりました。

また、「虎に翼」は基本的に悪い意味でしか使わない言葉と覚えておきましょう。

「虎に翼」の類語

「虎に翼」の類語・類義語としては、もともと力の強いものが更なる力を手に入れることを意味する「竜に翼を得たる如し」、勢いがついている者に力を加えてさらに勢いを激しくすることを意味する「駆け馬に鞭」などがあります。

「鬼に金棒」の例文

1.前年度甲子園優勝校に、中学の全国大会でノーヒットノーランを達成した選手が加わるらしい。まさに鬼に金棒だ。
2.新規プロジェクトのために社の精鋭が集められたが、それに社員よりも仕事ができるという派遣が加わった。まさに鬼に金棒です。
3.オートロックと防犯カメラがついてる家に番犬が加わってまさに鬼に金棒だ。防犯対策はばっちりです。
4.日本語と英語が話せる彼女が最近中国語とフランス語も身に付けたらしい。鬼に金棒だ。
5.前年度優勝チームに海外から優秀な監督が加わりました。鬼に金棒とはこのことです。
6.テニス部のOさんはピアノの名手でもあるらしい。うちのクラスにはコーラス部のエースもいるし合唱コンクールで伴奏を担当してもらえたら鬼に金棒だろう。
7.あの女優は演技がうまいだけでなく、歌もうまいし、踊りもうまい。鬼に金棒とはこういうことを言うのだろう。
8.もともと強豪校なのにあの優秀な選手が入れば鬼に金棒なのだから、わが校としては絶対に阻止しなければならない。
9.いくら弘法筆を選ばずとはいっても、やはりその道のプロフェッショナルが最新のマシンを使えば鬼に金棒ってものだよ。
10.映画はアカデミー賞の受章の俳優を起用したうえで、大手スポンサー企業がずらりと並んでいるのだから鬼に金棒だ。

この言葉がよく使われる場面としては、ただでさえ強いものに一層の強さが加わることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「鬼に金棒」はプラスのイメージで使う言葉です。

「虎に翼」の例文

1.傲慢な部長が取締役へ昇進した、虎に翼がついたようで手に負えないだろう。
2.我がチームのエース選手がライバルチームに引き抜かれるなんて、虎に翼としか言いようがありません。
3.彼の両親が多額寄付金を出しているため、先生たちは誰も注意することができません。そのせいで虎に翼をつけたようにやりたい放題やっている。
4.権力を振りかざす彼が社長になってしまったら、もっと横暴を繰り返すだろう。虎に翼です。
5.ひ弱な同僚は先輩の言いなりになっている。だから、先輩は虎に翼をつけたようにやりたい放題しています。
6.独断的で恐れられていた元上司が昇進して当部に戻ってくることになった。虎に翼がついてますます勢いづき恐怖政治がまた始まるのかと戦々恐々としている。
7.あんな自分勝手な社員に役職でもつけてみろ、虎に翼で、社内が混乱してしまうだろうよ。俺は絶対に反対だ。
8.社長が給料をケチったばかりに優秀な社員が次々とライバル企業に転職してしまい虎に翼としか言いようがない。
9.某国は隣国をすぐに制圧できると思っていたようだが、善戦したことで却って大国が味方に付き虎に翼を添えたような結果となってしまった。
10.彼は誰も咎める者がいなくなった途端に、まるで虎に翼をつけたようにやりたい放題やっているが、いつかしっぺ返しが来るだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、ただでさえ強い力をもつ者にさらに強い力が加わることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「虎に翼」はマイナスのイメージで使う言葉です。

「鬼に金棒」と「虎に翼」はどちらもただでさえ強いものに一層の強さが加わることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、プラスのイメージで使うのが「鬼に金棒」、マイナスのイメージで使うのが「虎に翼」と覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
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