【断じる】と【断ずる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文
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似た意味を持つ「断じる」(読み方:だんじる)と「断ずる」(読み方:だんずる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「断じる」と「断ずる」という言葉は、どちらもきっぱりと決めることを意味するという共通点があり、使う場面は少し違いますが混同して使われる傾向があります。



断じると断ずるの違い

断じると断ずるの意味の違い

断じると断ずるの違いを分かりやすく言うと、辞書に載っている現代風の読み方か、古い読み方かの違いです。「断じる」と「断ずる」は、どちらも同じ意味を持つ言葉で、現代では「断じる」の方を一般的な読み方として使用しています。

断じると断ずるの使い方の違い

一つ目の断じるを使った分かりやすい例としては、「彼の犯罪だと断じることはできない」「誰の意見も聞かずに1人で断じる」「労働基準監督署が違法と断じた」「断じられる前に止めなければならない」「もう付き合いきれないと断じた」などがあります。

二つ目の断ずるを使った分かりやすい例としては、「このネットの書き込みは風評被害と断ずる」「このメールはスパムと断ずる」「正当であると断ぜられた裁判だった」などがあります。

断じると断ずるの2つが存在する理由

なぜ、断「じる」と断「ずる」という二種類の語尾が存在するのか。これは、日本語の口語文法と文語文法の決まりによる違いがあるからです。口語文法とは、しゃべり言葉のことで、文語文法とは、文章で書く際の言葉という意味です。

これらの日本語文法には「活用法」という考え方があります。活用法とは、文章の流れによって単語の語尾を違和断のないように変えることを意味します。

まさしく「断じる」「断ずる」のように、最初の言葉は同じであっても語尾が違う言葉が存在するのは、活用法によって文脈に合うかたちで語尾が変えられているからです。

断じる、断ずるという言葉は「サ行変格活用」という活用法によって、語尾を変えています。サ行変格活用では、文章の流れによって語尾をサ行の言葉である「さしすせそ」を元にして変えていきます。

「断じる」「断ずる」という言葉の場合、「断」という先頭の言葉はそのままに、語尾を「未然形:じ」「連用形:じ」「終止形:じる・ずる」「連体形:じる・ずる」「仮定形:じれ・ずれ」「断令形:じろ・じよ・ぜよ」という風に変化させます。

語尾の変化の形である未然形や連用形などの名称は、その言葉がどのような文脈で使われているかの形のことを指しています。例えば「未然形」というのは「まだそうなってはいない」という意味を持ち、否定形と一緒に使われます。

つまり、断じるの未然形の表現は「断じない」となります。変化しない先頭の「断」に未然形の「じ」をつけて、最後に否定形の「ない」を付けた形です。

このように、日本語には、様々な文法上の決まりがあります。「断じる」「断ずる」というのは、両方ともこの文法で言うところの「終止形」です。

終止形というのは、言い切りの形という意味があります。文章ではなく、ひとつの単語として使う際には終止形を使います。

断じると断ずるの使い分け方

「断」の終止形には「じる」と「ずる」の二種類があります。これが「断じる」と「断ずる」の違いです。二種類の語尾がある場合、どちらを使っても間違いではありませんが、どちらか一方が、一般的に使われているものであることがほとんどです。

「断」の場合、辞書に記載されているのは「断じる」という言葉です。こちらが、現代では一般的に使用されている言葉であり、「断ずる」というのは古い言い方になります。

しかし、意味に違いはありませんし、どちらも文法的には使えるものですので、個々人の好みや文章の前後の文脈などを考えて、自由に使い分けが出来るものであると言えます。

断じるの意味

断じるとは

断じるとは、きっぱりと決めることを意味しています。

断じるの使い方

断じるを使った分かりやすい例としては、「不景気にはならないと断じる」「今すぐ断じなければならない」「ズバッと断じさせて頂きます」「もう手遅れと断じた」「やる必要があるとは断じがたい」などがあります。

「断じて行えば鬼神も之を避く」の意味

断じるが使われた言葉には「断じて行えば鬼神も之を避く」というものがあります。この「断じて行えば鬼神も之を避く」とは、昔の史記に登場した言葉で、断固とした態度で臨めば、鬼神でさえもその勢いに押されて逃げていくという意味を持っています。

断じるの類語

断じるの類語・類義語としては、結果を決めることを意味する「判定する」、医者が健康状態を診て判断することを意味する「診断する」、権限を持っている人が決めることを意味する「決裁する」、最後まで全部言うことを意味する「言い切る」があります。

断じるの断の字を使った別の言葉としては、きっぱりと物事を決めることを意味する「英断」、固く禁止することを意味する「禁断」、はっきりと決めることを意味する「決断」、流れを止めることを意味する「遮断」などがあります。

断ずるの意味

断ずるとは

断ずるとは、断じるという言葉の少し古い言い方を意味しています。断ずるというのは「断ず」という言葉のサ行変格活用の終止形です。

断ずるの使い方

断ずるを使った分かりやすい例としては、「この筆者は物事をすぐ断ずる」「この人はすぐ人を悪人と断ずる」「社会の問題になると断じる」「悪いことをしたと断ぜられる」などがあります。

断ずるは辞書に載っていない

意味としては、断じると全く同じものであり、文章の前後の文脈などによって使い分けることが出来るものです。辞書には「断じる」は載っていても、「断ずる」という言葉は載っていないことが多く、断ずるは現代語よりも少し古い表現です。

しかし、意味は同じであるので、「断じる」「断ずる」のどちらを使っても間違いではありません。古風な雰囲気を出したい時などには、あえて「断ずる」という言葉を使うのも良いでしょう。

他にも、例えば「断ず」という言葉の断令形を考えてみると、現代風の言い方であれば「断じろ」となりますが、古風な言い回しになると「断じよ」または「断ぜよ」となります。

この「断じよ」「断ぜよ」と同じ雰囲気を持つのが「断ずる」であると考えると、わかりやすいでしょう。

「断ずべくして断ぜれば、かえってその乱を受く」の意味

また、断ずるが使われた言葉には「断ずべくして断ぜれば、かえってその乱を受く」というものがあります。この「断ずべくして断ぜれば、かえってその乱を受く」とは、決断をしなければならない場面でちゃんと決断をしないと自分の身にさらなる混乱が降り注ぐという意味を持っています。

断じるの例文

1.何事もやる前から出来ないと断じる前に、ちょっとでもやってみると意外とうまく行くことがある。
2.チームの監督の責務として、この難しい状況下でも次の策を断じなければならない。
3.上司は曖昧な指示を部下にするのをやめて、完全に断じる言い回しをする必要がある。

この言葉がよく使われる場面としては、きっぱりと決めることを表現で表したい時などが挙げられます。

基本的にこの「断じる」という言葉は日常生活の中で使われるものではなく、ニュースや紙面の中で登場する言葉になっています。

もし日常生活やビジネスシーンでこの言葉を使うのであれば、「決断する」という言葉を代わりに使うと分かりやすいはずです。

断ずるの例文

1.彼の発言を差別だと断ずることできないが、見損なったのは事実だ。
2.間違っていると断ずる前に、その判断が間違っていないか調査している。
3.きっぱりと断ずることができないので、周りの人から優柔不断と思われてしまう。

この言葉がよく使われる場面としては、断じるという言葉を少し古風な表現で表したい時などが挙げられます。

上記の例文を見れば分かる通り、「断ずる」を「断じる」に置き換えても文章としての問題は全くありません。

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