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【差し上げる】と【あげる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「差し上げる」(読み方:さしあげる)と「あげる」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「差し上げる」と「あげる」という言葉は、どちらも相手に恩恵を与えることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「差し上げる」と「あげる」の違い

「差し上げる」と「あげる」の意味の違い

「差し上げる」と「あげる」の違いを分かりやすく言うと、「差し上げる」は「あげる」の敬語表現という違いです。

「差し上げる」と「あげる」の使い方の違い

一つ目の「差し上げる」を使った分かりやすい例としては、「こちらの腕時計を記念品として差し上げます」「その小説よければ差し上げますよ」「後ほどご連絡差し上げます」「こちらのサンプル品を差し上げます」などがあります。

二つ目の「あげる」を使った分かりやすい例としては、「毎日猫にエサをあげるのが私の仕事です」「妹に着れなくなった洋服をあげる」「友人にお菓子をあげる」「このペンダントをあなたにあげる」などがあります。

「差し上げる」と「あげる」の使い分け方

「差し上げる」と「あげる」はどちらも相手に恩恵を与えることを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「差し上げる」は「あげる」の謙譲語表現という点です。

謙譲語とは、自分の行動を相手よりも下の立場として表現することにより相手への敬意を示すことを意味しています。

「差し上げる」と「あげる」の英語表記の違い

「差し上げる」も「あげる」も英語にすると「give」「present」となり、例えば上記の「このペンダントをあなたにあげる」を英語にすると「I will give you this pendant」となります。

「差し上げる」の意味

「差し上げる」とは

「差し上げる」とは、相手に恩恵を与えることを意味しています。

表現方法は「連絡差し上げる」「物を差し上げる」

「連絡差し上げる」「物を差し上げる」などが、「差し上げる」を使った一般的な言い回しになります。

「差し上げる」の使い方

「差し上げる」を使った分かりやすい例としては、「記念品としてキーホルダーを差し上げます」「突然のメールを差し上げる失礼をお許しください」「そちらの冊子は差し上げますよ」「撮影した写真は後日差し上げます」などがあります。

「差し上げる」は、「あげる」や「与える」の謙譲語表現ですが、場合によっては上から目線のニュアンスになるので、使う際には十分に注意するようにしましょう。

例えば、とあるイベントの主催者が、「ご来場の皆様に記念品としてクリアファイルを差し上げます」のように、聞き手に何らかのメリットが生じること場合には「差し上げる」を使っても問題ありません。

一方、「こちらを手伝ったくれた方には謝礼を差し上げます」のように、聞き手にメリットはあるものの、本来は正当な労働の対価として支払われるものなので、話し手側が上から目線で使っていい表現ではありません。

もし、報酬を支払うことを表現したいので「いたします」を使い、「こちらを手伝ったくれた方には謝礼をお支払いいたします」などを使うのが適切です。

つまり、「差し上げる」は相手の期待を叶える場合に使うと覚えておきましょう。

「差し上げる」は「ご連絡差し上げる」の形でビジネスシーンにおいても使うことができます。ただし、相手にとってプラスな連絡をする場合にのみ使えるので、「本日は都合が悪いため後日ご連絡差し上げます」のように、自分の都合で連絡する場合は使えないので気をつけましょう。

その場合は「ご連絡いたします」や「ご連絡申し上げます」の方を使うのが適しています。

「差し上げる」の類語

「差し上げる」の類語・類義語としては、授け与えることを意味する「付与」、金品を人に贈ることを意味する「贈与」、物を差し上げることを意味する「贈呈」、人に物を差し上げることを意味する「進呈」などがあります。

「あげる」の意味

「あげる」とは

「あげる」とは、相手に恩恵を与えることを意味しています。

「あげる」の漢字表記

「あげる」は「上げる」「挙げる」「揚げる」などの漢字表記することができますが、相手に恩恵を与えることの意味の場合はひらがなの「あげる」を使うのが適切と覚えておきましょう。

表現方法は「ものをあげる」「人にあげる」

「ものをあげる」「人にあげる」などが、「あげる」を使った一般的な言い回しです。

「あげる」の使い方

「あげる」を使った分かりやすい例としては、「この小説は全部読み終わったのであなたにあげるよ」「チョコレートかグミのどちらかをあげるよ」「父の誕生日にプレゼントをあげる」「彼にもう一度チャンスをあげる」などがあります。

「あげる」は相手に恩恵を与えることを意味する言葉で、主に親しい間柄において相手のためを思って使います。ただし、あまり親しくない方や、目上の人に対しては失礼な言い方なので、使わないように気をつけましょう。

また、「あげる」は元々、敬うべき対象に物をあげるというニュアンスで使うのが一般的で、「ペットにエサをあげる」のような使い方はしませんでした。しかし、時代が経つれて変化していき、親しい間柄や目下の人に対して使うのが一般的な言葉になっています。

「あげる」の類語

「あげる」の類語・類義語としては、相手のためになるものを提供することを意味する「与える」、目上の者が目下の者に特別に与えることを意味する「授ける」、気の毒に思って金品を与えることを意味する「恵む」などがあります。

「差し上げる」の例文

1.本日ご来場いただいた皆様には、記念品を差し上げる予定です。
2.さっそくご返事を差し上げるべきところを、遅くなってしまい申し訳ございません。
3.昨日はお墓参りに行ったので、墓前にお花とお供え物を差し上げる。
4.先日ご連絡差し上げました通り、下記の日程でよろしくお願いいたします。
5.本イベントに参加した方々には記念品として、会場限定のステッカーを差し上げます。
6.当日のイベントの来場者にはこちらの腕時計を記念品として差し上げますので、ぜひお越しください。
7.アンケートにご協力いただき、心より感謝しております。お礼として、オンラインストアで使えるクーポンを差し上げます。
8.新製品のプレビューにご参加いただいた方々には、独占先行予約特典として特製グッズを差し上げます。
9.お問い合わせありがとうございます。後ほどカスタマーセンターの方からご連絡を差し上げますので、しばらくお待ち下さい。
10.撮影した写真は現像して後日差し上げますので、よかったら連絡先を教えていただけませんか。

この言葉がよく使われる場面としては、相手に恩恵を与えることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「差し上げる」は上から目線の表現なので使い方には注意が必要です。

「あげる」の例文

1.昨日はお母さんの誕生日だったので、お花とケーキをあげました。
2.正月は親戚の家に遊びに行くので、姪っ子にお年玉をあげる予定です。
3.私は折り畳み傘を持っているので、この傘を貸してあげるよ。
4.その漫画はあなたにあげるよ。返さなくても大丈夫だからね。
5.女子会をすると、バレンタインチョコレートを誰にあげたか話題になる。
6.一度人にあげた物はもうその人の物なのだから、後からやはり返してというのは筋違いだ。
7.先輩から、この漫画は全部読み終わったので君にあげるよと言われたので、全部もらってきてしまった。
8.失敗したからといってすぐにクビにするのは可哀想なので、彼にもう一度チャンスをあげるつもりだ。
9.来月には父の誕生日にプレゼントをあげる予定なのだが、今年は何をプレゼントしようかまだ決めていない。
10.夕方には私が猫にエサをあげなければならないので、すぐに家に帰らなくてはいけないのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、相手に恩恵を与えることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「あげる」は上から親しい間柄において使う表現です。

「差し上げる」と「あげる」はどちらも相手に恩恵を与えることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「差し上げる」は「あげる」の敬語表現なので、より丁寧に表現したい場合は「差し上げる」の方を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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