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【従う】と【則る】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「従う」(読み方:したがう)と「則る」(読み方:のっとる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「従う」と「則る」という言葉は、どちらも規準や規範の通りにすることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「従う」と「則る」の違い

「従う」と「則る」の意味の違い

「従う」と「則る」の違いを分かりやすく言うと、「従う」は規準や規範以外にも使える、「則る」は規準や規範にしか使えないという違いです。

「従う」と「則る」の使い方の違い

一つ目の「従う」を使った分かりやすい例としては、「ここは監督の指示に従うことにしました」「自分の気持ちに従うのは大切だと思います」「命が惜しいので彼の忠告に従うことにしました」「私たちは法律に従う義務がある」などがあります。

二つ目の「則る」を使った分かりやすい例としては、「就業規則に則るのは大切です」「法に則って犯人を裁く」「日本の規則に則るとその行為は違法ですよ」「先例に則って判断することにしました」「私はどんなことがあっても師匠の教え則る」「私たちは校則に従う」などがあります。

「従う」と「則る」の使い分け方

「従う」と「則る」はどちらも規準や規範の通りにすることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「従う」は法律や意見などに逆らわないでその通りにすることを意味しており、規準や規範だけではなく、人からの意見や命令に対しても使うことができます。

一方、「則る」は規準や規範として従うことを意味しており、人からの意見や命令に対しては使うことができないというのが違いです。

分かりやすい例を挙げると、「従う」は人からの意見に対しても使えるので、「彼の意見に従うことにしました」とすることができますが、「彼の意見に則ることにしました」とすることはできません。

一方、規準や規範に対してはどちらの言葉でも使うことが可能で、「サラリーマンは会社の規則に従う必要があります」だけではなく、「サラリーマンは会社の規則に則る必要があります」とすることが可能です。

「従う」と「則る」の英語表記の違い

「従う」も「則る」も英語にすると「follow」「obey」「conform with」となり、例えば上記の「私たちは校則に従う」を英語にすると「We obey school regulations」となります。

「従う」の意味

「従う」とは

「従う」とは、法律や意見などに逆らわないでその通りにすることを意味しています。その他にも、後ろについて行くこと、辿ること、順応することの意味も持っています。

「従う」の使い方

「彼の意向に従うことにしました」「屋敷までの道のりは案内人に従うことにしました」などの文中で使われている「従う」は、「法律や意見などに逆らわないでその通りにすることや後ろについて行くこと」の意味で使われています。

一方、「標識に従って進めば目的地に辿り着けるだろう」「この仕事は条件に従って賃金が異なっています」などの文中で使われている「従う」は、「辿ることや順応すること」の意味で使われています。

「従う」は法律や意見などに逆らわないでその通りにすること、後ろについて行くこと、辿ること、順応することなど、様々な意味で使われている動詞です。したがって、日常生活だけではなく、ビジネスシーンなどの様々な場面において使用することができます。

「従う」の特徴

「従う」は目上の人だけではなく、目下の人からの意見に対しても使えることができるのが特徴です。

また、「従う」は規準や規範だけではなく、人の意見や命令に対しても使うことができます。

「従う」の類語

「従う」の類語・類義語としては、供としてつき従って行くことを意味する「随行」、あるものを基準にしてそれに倣うことを意味する「準ずる」、法律や習慣を守り従うことを意味する「遵守」、 目上の人などにつき従っていくことを意味する「お供」などがあります。

「則る」の意味

「則る」とは

「則る」とは、規準や規範として従うことを意味しています。

「則る」の読み方

「則る」の読み方は「のっとる」です。誤って「そくる」「はかる」などと読まないようにしましょう。

表現方法は「法に則る」「ルールに則る」

「法に則る」「ルールに則る」などが、「則る」を使った一般的な言い回しになります。

「則る」の使い方

「則る」を使った分かりやすい例としては、「伝統に則ることはとても大切です」「今回の決定は社則に則る判断です」「憲法に則るのは国民の義務です」「今年の文化祭も前回までの決まりに則ることにしました」などがあります。

「則る」は規準や規範として従うことを意味する動詞です。

「則る」は法律やルールなどの作られたものに対して使う言葉になります。そのため、人からの意見や命令などに対して使うことはできないと覚えておきましょう。

「則る」の有名なフレーズ

「則る」を使った有名なフレーズとしては、「スポーツマンシップに則り最後まで正々堂々と戦うことを誓います」です。甲子園や国体などのスポーツの大会の選手宣誓においてよく使われています。

「則る」の類語

「則る」の類語・類義語としては、あるものをよりどころとしてそれに従うことを意味する「準拠」、すでにあるやり方や例をまねてその通りにすることを意味する「倣う」、前人のやり方などをそのまま受け継ぐことを意味する「踏襲」などがあります。

「従う」の例文

1.裁判所によって判決がくだされたのであれば、それに従うほかはありません。
2.もし飛行機が事故に遭った場合は、焦らずに乗務員の指示に従うことが大切です。
3.彼はこの辺りの地理に詳しいと聞いたので、黙って従うことにしました。
4.カーナビに従って運転していれば、迷わずに目的地に着くことができます。
5.正しい使い方をしたいのであれば、説明書に従う必要があります。

この言葉がよく使われる場面としては、法律や意見などに逆らわないでその通りにすることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、後ろについて行くこと、辿ること、順応することを表現したい時にも使います。

例文1と例文2の「従う」は法律や意見などに逆らわないでその通りにすること、例文3の「従う」は後ろについて行くこと、例文4の「従う」は辿ること、例文5の「従う」は順応することの意味で使っています。

「則る」の例文

1.これは伝統に則る祭事なので、毎年この時期に必ず開催されています。
2.原作に則ることを条件に実写化を許可したものの、全く守られていないので原作者は激怒しました。
3.我々選手一同は、スポーツマンシップに則り正々堂々と戦うことを誓います。
4.みんながルールに則ることで、トラブルなくイベントを終えることができると思います。
5.車を運転するのであれば、交通規則に則る必要があります。

この言葉がよく使われる場面としては、規準や規範として従うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように。「則る」は法律やルールに従う場合に使う言葉です。

「従う」と「則る」はどちらも規準や規範の通りにすることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、規準や規範以外にも使えるのが「従う」、規準や規範にしか使えないのが「則る」と覚えておきましょう。

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