【毎度】と【毎回】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「毎度」(読み方:まいど)と「毎回」(読み方:まいかい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「毎度」と「毎回」という言葉は、どちらも「そのたびごと」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




毎度と毎回の違い

毎度と毎回の意味の違い

毎度と毎回の違いを分かりやすく言うと、毎度とは「そのたびごと」だけでなく「いつも」も表し、毎回とは「そのたびごと」のみを表すという違いです。

毎度と毎回の使い方の違い

一つ目の毎度を使った分かりやすい例としては、「祖母は会うと毎度同じことを言ってくる」「毎度毎度更新ボタンを押してチェックする」「毎度おさわがせします」「毎度お世話になっております」「毎度ありがとうございます」などがあります。

二つ目の毎回を使った分かりやすい例としては、「デートの食事代は私が毎回支払っています」「平気で毎回遅刻する人は信用できません」「毎回パスワードを入力するのが面倒です」「AIとのチャットで毎回敬語を使ってしまう」などがあります。

毎度と毎回の使い分け方

毎度と毎回という言葉は、どちらも「そのたびごと」を意味し、物事や行為の反復性を表します。この意味で用いられている「毎度同じことを言う」「毎回パスワードを入力する」の毎度と毎回は、互いに置き換えても意味は変わりません。

さらに、毎度という言葉は、「いつも、その度その度」の意味も持っています。この意味は毎回にはないため、「毎度お世話になっております」「毎度おさわがせします」の毎度は、毎回という言葉に置き換えることはできません。

また、毎度は「毎度ありがとうございます」のように、日頃の挨拶の決まり文句として用いられることがありますが、毎回にはこのような用法はありません。

毎度と毎回の英語表記の違い

毎度も毎回も英語にすると「every time」「each time」となり、例えば上記の「毎度同じことを言う」を英語にすると「say the same thing every time」となります。

毎度の意味

毎度とは

毎度とは、同じ事が繰り返されること、そのたびごとを意味しています。

その他にも、「いつも」の意味も持っています。

毎度の使い方

「面接は毎度のことながら緊張します」「毎度毎度注意しても変わらない」「毎度遅刻してくる友人が許せません」「息子の服装に毎度ツッコミを入れたくなる」などの文中で使われている毎度は、「同じ事が繰り返されること」の意味で使われています。

一方、「毎度どうも」「おおきに毎度あり」「毎度ゴメンなさい」「彼女は毎度にこやかにしている」「英語の授業で毎度当てられるのはなぜだろう」などの文中で使われている毎度は、「いつも」の意味で使われています。

毎度とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を捉える必要があります。毎度の「毎」はそのたびごとを表し、「度」はその時ごとにを表す漢字です。

「毎度あり」の意味

毎度を用いた日本語には「毎度あり」があります。「毎度あり」とは、いつもありがとうございますの意味で、商人が客に対して威勢よく礼をいうフレーズです。「あり」は「ありがとうございます」の省略形となっています。

毎度の対義語

毎度の対義語・反対語としては、適宜な時に行うさまを意味する「随時」などがあります。

毎度の類語

毎度の類語・類義語としては、物事が行われるたびごとや毎回を意味する「都度」、1時間ごとや1時間当たりを意味する「毎時」、ふだんやいつもを意味する「常時」、いつもいつもを意味する「毎毎」などがあります。

毎回の意味

毎回とは

毎回とは、繰り返しめぐってくる、そのたびごとを意味しています。

毎回の使い方

毎回を使った分かりやすい例としては、「英語のテストは毎回赤点です」「韓国語レッスンの講師は毎回変わります」「毎回遅刻してくる友人にイライラしてしまう」「毎回遅刻する人は病気かもしれません」などがあります。

その他にも、「ビジネスホテルは毎回コスパで選びます」「毎回夢を見るのはストレスが関係していますか」「付き合ってないけど毎回奢ってくれる男性がいます」「YouTubeで毎回ログインを求められるのを何とかしたい」などがあります。

毎回の「毎」は訓読みで「ごと」「つね」と読み、その事をするたびにを表す漢字です。ひとまわりや度数を表す「回」と結び付き、毎回とは、繰り返される回のたびごとを意味します。その都度おこなうさまを表現する言葉です。

毎回の特徴

毎回という言葉には「一回ごと、そのたびごと」という意味合いがあり、行為や現象が反復的に再現されていることに使用されています。

毎回の対義語

毎回の対義語・反対語としては、一時的であることを意味する「臨時」などがあります。

毎回の類語

毎回の類語・類義語としては、そのたびごとや毎度を意味する「毎次」、何かの行われるその時を意味する「たび」、その事をするたびを意味する「ごと」、来る日も来る日もを意味する「毎日」、夜が来るごとに起こることを意味する「夜な夜な」などがあります。

毎度の例文と使い方

1.毎度すみませんが、英語の授業ノートを貸してもらえませんか。
2.新年の挨拶まわりをする際は、毎度お年賀のタオルを用意してます。
3.午前中の宅配便受け取りは、毎度すっぴん部屋着で失礼しています。
4.毎度ビジネスマナーや敬語を指摘してくる上司は、まるで生徒指導の先生のようです。
5.料理が苦手な私は、毎度のことながら夕食のメニューに悩んでしまいます。

この言葉がよく使われる場面としては、同じ事態が繰り返されること、度重ねること、その度その度を表現したい時などが挙げられます。

例文5にある「毎度のことながら」は、物事が一度ではなく繰り返し起こっていることではあるけれどの意味で、感謝や賞賛あるいは皮肉などの感情を表現する際に使用される言い回しです。

毎回の例文と使い方

1.独学で英語を話せるようになったと言うと、毎回たいへん驚かれます。
2.かかりつけの病院は、毎回とても丁寧に診てくださるので安心感があります。
3.母はセルフレジでのクーポンの使い方を覚えられず、毎回店員さんに聞いているようです。
4.Googleを立ち上げると、毎回のようにログインIDとパスワードを入力しなければならないのが面倒です。
5.食後に毎回腹痛を起こすので、毎日の食事にはとても気を使っています。

この言葉がよく使われる場面としては、 繰り返される回のたびごと、一回ごとを表現したい時などが挙げられます。

例文5にある毎回と毎日の違いは、毎回はそのたびごとを表すことに対して、毎日は日ごとや日々を表す点にあります。

毎度と毎回という言葉は、どちらも「そのたびごと」を意味します。さらに毎度という言葉には、「いつも」の意味もあることを覚えておきましょう。

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