似た意味を持つ「ちょっと」と「ちょっぴり」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ちょっと」と「ちょっぴり」という言葉は、どちらも量や程度が少ないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「ちょっと」と「ちょっぴり」の違い
「ちょっと」と「ちょっぴり」の違いを分かりやすく言うと、「ちょっと」よりも「ちょっぴり」の方が数量や程度が少ない場合に使うという違いです。
一つ目の「ちょっと」を使った分かりやすい例としては、「彼はちょっとしたことで機嫌が直るタイプです」「ちょっと寄り道して帰ろうと思います」「ちょっと黙っててくれますか」「ちょっと手伝ってくれますか」などがあります。
二つ目の「ちょっぴり」を使った分かりやすい例としては、「今日はちょっぴり甘いものが食べたい気分だ」「ちょっぴり寒いから上着を持っていこう」「ちょっぴりだけど貯金が増えて嬉しいです」「今日はちょっぴり寂しいです」などがあります。
「ちょっと」と「ちょっぴり」はどちらも量や程度が少ないことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「ちょっと」は「ちょっと待っててくれる」のように、時間や量、程度など幅広い場面で使える便利な言葉です。会話で最も頻繁に使われる軽い表現で、少しの時間や少しの量など多様な意味を持っています。
一方、「ちょっぴり」は「ちょっぴり寂しい気持ちになることがある」のように、主に感情や気分、量の少なさを少しかわいく、柔らかく伝えたいときに使われる言葉です。また、「ちょっと」よりも少ない意味で使うことが多いです。
つまり、「ちょっと」よりも「ちょっぴり」の方が数量や程度が少ない場合に使うと覚えておきましょう。
「ちょっと」も「ちょっぴり」も英語にすると「a little」や「a bit」となり、例えば上記の「ちょっと手伝ってくれますか」を英語にすると「Could you help me a little」となります。
「ちょっと」の意味
「ちょっと」とは、物事の数量や程度がわずかであることを意味しています。その他にも、その行動が軽い気持ちで行われること、かなりのものであること、簡単に判断することが不可能なことの意味も持っています。
「彼はちょっとの金を惜しむような人です」「ちょっとそこまで散歩してくる」などの文中で使われている「ちょっと」は、「物事の数量や程度がわずかであることやその行動が軽い気持ちで行われること」の意味で使われています。
一方、「彼はちょっと名の知れた絵描きです」「私にはちょっとお答えすることはできません」などの文中で使われている「ちょっと」は、「かなりのものであることや簡単に判断することが不可能なこと」の意味で使われています。
「ちょっと」は物事の程度や時間、距離などが少しだけであることを表す言葉です。その他にも、相手にお願いをする時や話しかける時のクッション言葉としてなど多用な場面で使うことができます。また、「ちょっと」は遠回しに本音を伝えたいときにも便利な言葉です。
クッション言葉とは、伝えたい本題に入る前に一言添えて気遣いを示す言葉のことを意味しています。
「ちょっと」は日常生活やビジネスシーンなど、様々な場面で使うことができると覚えておきましょう。
「ちょっと」の類語・類義語としては、ほんの少しの程度のことを意味する「一歩ずつ」、程度や時間などがほんの少しであることを意味する「僅か」などがあります。
「ちょっぴり」の意味
「ちょっぴり」とは、分量や程度がわずかであることを意味しています。
「ちょっぴり」を使った分かりやすい例としては、「ちょっぴり泣いてすっきりしました」「彼のことを思い出すとちょっぴり胸が痛みます」「ちょっぴり贅沢して高級チョコを買いました」「ちょっぴり夜更かしして映画を見ました」などがあります。
「ちょっぴり」は物事の量や程度がとても少ないことを表す言葉です。
「ちょっぴり」は話し言葉の中で親しみを込めて使われることが多く、特に日常会話では控えめに本音を伝えたいときにぴったりの表現です。例えば、「ちょっぴりだけなら手伝えるよ」「ちょっぴり眠いかも」など、相手に圧をかけずに気持ちや状況を伝えられ時に重宝します。
「ちょっぴり」はほんのわずかな気持ちや量を表現したいときに、相手に柔らかく伝えられるのが特徴です。
「ちょっぴり」の類語・類義語としては、量や程度がごくわずかであることを意味する「ほんの少し」、少しだけ何かをすることを意味する「ちょいと」などがあります。
「ちょっと」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、物事の数量や程度がわずかであることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、その行動が軽い気持ちで行われること、かなりのものであること、簡単に判断することが不可能なことを表現したい時にも使います。
例文1と例文2は物事の数量や程度がわずかであること、例文3はその行動が軽い気持ちで行われること、例文4はかなりのものであること、例文5は簡単に判断することが不可能なことの意味で使っています。
「ちょっぴり」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、分量や程度がわずかであることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「ちょっぴり」は量や程度が少ない時に使う言葉です。
「ちょっと」と「ちょっぴり」はどちらも量や程度が少ないことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「ちょっと」よりも「ちょっぴり」の方が数量や程度が少ない場合に使うと覚えておきましょう。