【肩を持つ】と【肩を落とす】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「肩を持つ」(読み方:かたをもつ)と「肩を落とす」(読み方:かたをおとす)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「肩を持つ」と「肩を落とす」という言葉は、似ていますが意味は全く異なっています。




「肩を持つ」と「肩を落とす」の違い

「肩を持つ」と「肩を落とす」の意味の違い

「肩を持つ」と「肩を落とす」の違いを分かりやすく言うと、「肩を持つ」は誰かを支持すること、「肩を落とす」はがっかりして落ち込む様子のことという違いです。

「肩を持つ」と「肩を落とす」の使い方の違い

一つ目の「肩を持つ」を使った分かりやすい例としては、「彼女は常に女性の肩を持つ発言をする」「その記者は市民の肩を持つ立場で記事を書いた」「彼は親友の肩を持ち続けた結果、孤立した」「私は彼の肩を持つつもりはない」などがあります。

二つ目の「肩を落とす」を使った分かりやすい例としては、「成績が下がって肩を落としたが努力を続けた」「プレゼントを忘れ彼女は肩を落とした」「連敗が続き監督も肩を落とした」「彼はテストに落ちて肩を落とした」などがあります。

「肩を持つ」と「肩を落とす」の使い分け方

「肩を持つ」と「肩を落とす」は似た言葉ですが、意味や使い方はまったく異なるので注意が必要です。

「肩を持つ」は「彼はいつも後輩の肩を持って意見を通そうとする」のように、特定の人や立場を支持したり、味方することを表す言葉になります。誰かの意見や行動に賛同し、支えるニュアンスがあります。

一方、「肩を落とす」は「試合に負けて選手たちは皆肩を落として帰った」のように、落胆したりがっかりした様子を表す言葉です。精神的にショックを受け、意気消沈している様子を示す時に使います。

つまり、誰かを支持することを表すのが「肩を持つ」、がっかりして落ち込む様子を表すのが「肩を落とす」と覚えておきましょう。

「肩を持つ」と「肩を落とす」の英語表記の違い

「肩を持つ」を英語にすると「take someone’s side」「support」「stand up for」となり、例えば上記の「私は彼の肩を持つつもりはない」を英語にすると「I’m not going to take his side」となります。

一方、「肩を落とす」を英語にすると「be discouraged」「hang one’s head」「be dejected」となり、例えば上記の「彼はテストに落ちて肩を落とした」を英語にすると「He was dejected after failing the test」となります。

「肩を持つ」の意味

「肩を持つ」とは

「肩を持つ」とは、味方をすることを意味しています。

表現方法は「肩を持つ人」「肩を持つ態度」

「肩を持つ人」「肩を持つ態度」などが、「肩を持つ」を使った一般的な言い回しになります。

「肩を持つ」の使い方

「肩を持つ」を使った分かりやすい例としては、「友人の肩を持って、クラスのみんなに誤解を解くように説明しました」「部下の肩を持って、上司に改善策を提案しました」「親はつい子どもの肩を持ってしまうことが多いです」などがあります。

「肩を持つ」は、誰かの立場や意見を支持し、味方することを意味する慣用句です。慣用句とは二語以上の単語が結合して、それ全体で特定の意味を表す言葉のことを指しています。

「肩を持つ」の特徴

「肩を持つ」は、争いや意見の対立がある場面でよく使われる言葉です。誰かの肩を持つということは、相手をかばったり、周囲に対してその人の正当性を主張するようなニュアンスを含んでいます。

ただし、状況によっては「ひいきしている」「えこひいきだ」といった、ややネガティブな印象で受け取られることもあるので注意が必要です。

「肩を持つ」の類語

「肩を持つ」の類語・類義語としては、誰かをかばったり守ることを意味する「庇う(かばう)」、誰かの味方になることを意味する「支持する」「応援する」などがあります。

「肩を落とす」の意味

「肩を落とす」とは

「肩を落とす」とは、がっかりすることを意味しています。

表現方法は「肩を落とす人」「肩を落とす様子」

「肩を落とす人」「肩を落とす様子」などが、「肩を落とす」を使った一般的な言い回しになります。

「肩を落とす」の使い方

「肩を落とす」を使った分かりやすい例としては、「試合に負けて肩を落とす選手の姿が印象的でした」「テストの結果が悪くて肩を落として帰ってきました」「計画が中止になり、みんな肩を落としていました」などがあります。

「肩を落とす」は、心配事や失敗などで気分が沈み、がっかりした様子を表す慣用句です。

「肩を落とす」の特徴

「肩を落とす」は、身体的な動きから転じて、心の落ち込みを表現する言葉です。うれしい気持ちや前向きな状況では使わず、基本的に残念な出来事や失敗に対して使います。

また、個人の感情だけでなく、集団全体が落胆している様子を描写する際にも使うことができます。

「肩を落とす」の類語

「肩を落とす」の類語・類義語としては、がっかりすることを意味する「落胆する」、気力や活気を失うことを意味する「意気消沈する」、失望することを意味する「失意に沈む」などがあります。

「肩を持つ」の例文

1.彼はいつも友人の肩を持って、周囲の誤解を解くために一生懸命説明してくれます。
2.会議では上司の肩を持つ人が多く、彼の意見が通りやすい雰囲気になっています。
3.先生は成績の悪い生徒の肩を持って、努力している点を評価してくださいました。
4.彼女はいつも後輩の肩を持って、周囲からのきつい指摘をやわらげてくれます。
5.親としては子どもの肩を持ちたくなりますが、時には厳しく接することも必要です。

この言葉がよく使われる場面としては、味方をすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「肩を持つ」は誰かを支持することを表す時に使う言葉です。

「肩を落とす」の例文

1.試験に落ちてしまい、彼は一日中肩を落として元気がありませんでした。
2.大切にしていた時計を失くし、彼女は肩を落としてしばらく動けませんでした。
3.予算が削られたと知り、担当者は肩を落として会議室を後にしました。
4.期待していた企画が却下され、私は肩を落として家に帰りました。
5.部活の大会で負けてしまい、選手たちは皆肩を落としていました。

この言葉がよく使われる場面としては、がっかりすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「肩を落とす」はがっかりして落ち込む様子を表す時に使う言葉です。

「肩を持つ」と「肩を落とす」は似た言葉ですが意味は異なっています。どちらの言葉を使うか迷った場合、誰かを支持することを表すのが「肩を持つ」、がっかりして落ち込む様子を表すのが「肩を落とす」と覚えておきましょう。

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