似た意味を持つ「たまげる」と「驚く」(読み方:おどろく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「たまげる」と「驚く」という言葉は、どちらも意外なことや予想外の事態に対する感情を表すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「たまげる」と「驚く」の違い
「たまげる」と「驚く」の意味の違い
「たまげる」と「驚く」の違いを分かりやすく言うと、「たまげる」はカジュアルな場面で使うことが多い、「驚く」はフォーマルな場面でも使えるという違いです。
「たまげる」と「驚く」の使い方の違い
一つ目の「たまげる」を使った分かりやすい例としては、「あまりの豪雨にたまげて家の中に駆け込んだ」「彼の大胆な行動には思わずたまげてしまった」「そんな値段で売られているのを見てたまげた」などがあります。
二つ目の「驚く」を使った分かりやすい例としては、「急に雷が鳴って驚いた」「友人のサプライズパーティーに心から驚いた」「彼女の話に驚きながら耳を傾けた」「あの人がそんなことを言うなんて驚いた」などがあります。
「たまげる」と「驚く」の使い分け方
「たまげる」と「驚く」はどちらも意外なことや予想外の事態に対する感情を表すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「たまげる」は「あまりの事態にびっくりして思わず声や表情に出してしまう」のように、強い驚きや衝撃を伴う場合に使う言葉です。日常会話ではやや砕けた口語表現として用いられることが多く、面白おかしく驚くニュアンスも含まれます。
一方、「驚く」は「突然の出来事に驚く」「予想外の結果に驚く」のように、一般的に意外なことに対して感情が動く場合に使われます。丁寧な文章や書き言葉でも広く使える標準的な表現です。
つまり、カジュアルな場面で使うことが多いのが「たまげる」、フォーマルな場面でも使えるのが「驚く」と覚えておきましょう。
「たまげる」と「驚く」の英語表記の違い
「たまげる」を英語にすると「be astonished」「be flabbergasted」「be stunned」などとなり、例えば「彼の大胆な行動には思わずたまげてしまった」を英語にすると「I was flabbergasted by his bold action」となります。
一方、「驚く」を英語にすると「be surprised」「be amazed」「be shocked」などとなり、例えば「友人のサプライズパーティーに心から驚いた」を英語にすると「I was truly surprised by my friend’s surprise party」となります。
「たまげる」の意味
「たまげる」とは
「たまげる」とは、びっくりすることを意味しています。
「たまげる」の使い方
「たまげる」を使った分かりやすい例としては、「あの事件の真相を聞いて本当にたまげる」「彼があんなに早く帰ってきたのにはたまげる」「値上がりのスピードにたまげる」「静かな彼女が突然怒鳴ったのでたまげる」などがあります。
「たまげる」は非常に驚く、予想もしなかったことに驚嘆するという意味を持つ動詞です。日常会話では「驚く」よりも感情的で、思わず口から出るような自然な驚きを表すときに使われます。
「たまげる」は口語的な言葉
「たまげる」は主に口語的な言葉であり、少しくだけた印象を与えます。そのため、友人同士の会話やカジュアルな文章などでよく用いられます。一方で、目上の人に対してやビジネス文書の中では、やや砕けすぎた表現になるので避けた方がよいでしょう。
例えば、誰も予想していなかった結果が出たときに「まさかこんな展開になるとはたまげる」と使うと、驚きと感嘆の両方の気持ちを自然に表現することができます。
また、「たまげる」は話し言葉の中でよく使われ、「驚いた」をより感情的にしたいときや、少しユーモラスに表現したいときにも効果的です。
「たまげる」の類語
「たまげる」の類語・類義語としては、度を越した出来事に呆れたような驚きを表す「仰天する」、予想外のことに強い衝撃を受ける「腰を抜かす」などがあります。
「驚く」の意味
「驚く」とは
「驚く」とは、意外なことにあって心が動くことを意味しています。
「驚く」の使い方
「驚く」を使った分かりやすい例としては、「突然名前を呼ばれて驚く」「友人の上達ぶりに驚く」「あまりの安さに驚く」「試験の結果が予想以上によかったので驚く」「まさか自分が選ばれるとは思わず驚いた」などがあります。
「驚く」は、思いがけない出来事や予想外の事実に接して、心が強く動かされることを意味する動詞です。感情の高ぶりや意外性を表すときに広く使われる、非常に一般的な言葉です。
「驚く」は汎用性の高い言葉
「驚く」は日常会話からビジネス文書まで、あらゆる場面で使うことができる汎用性の高い言葉です。そのため、感情を素直に表したい場面だけでなく、丁寧な表現としても使用できます。たとえば、「先生の知識の深さに驚きました」というように、敬意をこめて使うことも可能です。
また、「驚く」は感情の強さによって副詞を組み合わせて使うことも多く、「たいへん驚く」「ひどく驚く」「思わず驚く」など、状況に応じてニュアンスを調整できます。
例えば、相手の努力や成果に感心したときに「あなたの成長ぶりには本当に驚きました」と言えば、相手への敬意と感動を丁寧に伝えることができます。
「驚く」の類語
「驚く」の類語・類義語としては、思いがけないことに強い衝撃を受ける「仰天する」、あまりの出来事に呆れたように驚く「唖然とする」、驚きのあまり身がすくむ「驚愕する」などがあります。
「たまげる」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、びっくりすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「たまげる」はカジュアルな場面で使うことが多い言葉です。
「驚く」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、意外なことにあって心が動くことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「驚く」はフォーマルな場面でも使える言葉です。
「たまげる」と「驚く」はどちらも意外なことや予想外の事態に対する感情のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、カジュアルな場面で使うことが多いのが「たまげる」、フォーマルな場面でも使えるのが「驚く」と覚えておきましょう。