似た意味を持つ「関係者各位」(読み方:かんけいしゃかくい)と「関係各位」(読み方:かんけいかくい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「関係者各位」と「関係各位」という言葉は、どちらも「本案件に関係する皆様」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
関係者各位と関係各位の違い
関係者各位と関係各位の意味の違い
関係者各位と関係各位の違いを分かりやすく言うと、関係各位よりも関係者各位の方が、より丁寧な印象を与えるという違いです。
関係者各位と関係各位の使い方の違い
一つ目の関係者各位を使った分かりやすい例としては、「報道関係者各位という件名で内部告発文が届いた」「教育関係者各位に英語検定の説明会開催についての手紙を送ります」「関係者各位と書いて社外取引先にメールしました」などがあります。
二つ目の関係各位を使った分かりやすい例としては、「関係各位のご尽力に感謝申し上げます」「関係各位のお越しを心からお待ちしております」「関係各位にご迷惑をおかけしましたことをお詫び申しげます」などがあります。
関係者各位と関係各位の使い分け方
関係者各位と関係各位という言葉は、文書やメールの冒頭に記し、その事柄に関係する複数の人々を敬意をもって呼びかける語です。基本的には同じ意味の言葉なので、どちらを使っても間違いではありません。
あえて二つの言葉の違いを挙げるならば、関係各位よりも関係者各位の方がより丁寧な印象を与えることでしょう。関係する人々を表す言葉であるため、「関係」よりも「関係者」の方が正しい表現になります。どちらを使うべきか迷った時には、「関係者各位」を使えば間違いありません。
関係者各位と関係各位の英語表記の違い
関係者各位も関係各位も英語にすると「To whom it may concern」となり、例えば上記の「報道関係者各位」を英語にすると「To the press and whom it may concern」となります。
関係者各位の意味
関係者各位とは
関係者各位とは、当の案件にかかわりのある皆さんに呼びかける丁寧な言い方を意味しています。
表現方法は「関係者各位におかれましては」「関係者各位の皆様」
「関係者各位におかれましては」「関係者各位の皆様」などが、関係者各位を使った一般的な言い回しです。
関係者各位の使い方
関係者各位を使った分かりやすい例としては、「上司を含めた複数の社員に関係者各位と書いてメールを送りました」「英語教育関係者各位から意見を収集する」「関係者各位の皆様と書くのはおかしいだろう」などがあります。
その他にも、「関係者各位に深くお詫び申し上げます」「英語のビジネスメールの書き出しにも関係者各位と書く」「メールに関係者各位様とあり違和感を覚えた」「送付状のテンプレートに関係者各位と書いてある」などがあります。
関係者各位とは、文書やメールなどの冒頭に置かれ、その案件に関係する複数の人々に対して一斉に呼びかける際の敬称です。関係者各位の「各位」は、大勢の人を対象にして、その一人一人を敬って言う語であり、平たく言えば「皆様」「皆様方」となります。
関係者各位はビジネスシーンで使われる、かしこまった表現です。「各位」という言葉は敬いの気持ちを表すため、関係者各位は目上の人や社外の担当者に使うことが出来ます。
「関係者各位様」「関係者各位殿」は二重表現で誤り
関係者各位を用いた誤った表現には、「関係者各位様」「関係者各位殿」などがあります。各位は「皆様」という意味を含んでいるので、さらに「様」や「殿」をつけると二重表現となってしまいます。「関係者各位」で十分丁寧な表現になりますので、誤って「様」や「殿」を付け加えないようにしましょう。
関係者各位の対義語
関係者各位の対義語・反対語としては、その団体などに属するすべての人員を意味する「全員」、そこにいる人々全部を意味する「一同」などがあります。
関係者各位の類語
関係者各位の類語・類義語としては、その場にいる人や関わりのある人全員を敬意をもっていう語である「皆様」、男性が多くの男性を親しみや敬意を込めていう語である「諸兄」、多くの人々に対して敬意を込めて呼ぶ語である「諸賢」、三人称の人代名詞を意味する「彼方方」などがあります。
関係各位の意味
関係各位とは
関係各位とは、その事柄に関係する複数の人おのおのに呼びかける丁寧な言い方を意味しています。
表現方法は「関係各位におかれましては」「関係各位の皆様」
「関係各位におかれましては」「関係各位の皆様」などが、関係各位を使った一般的な言い回しです。
関係各位の使い方
関係各位を使った分かりやすい例としては、「関係者各位、いつもお世話になっております」「関係各位ではなく上司それぞれにメールを送った」「関係各位に英語でメールを送った」「関係各位にお伝え申し上げます」などがあります。
その他にも、「関係各位の皆様にお知らせいたします」「関係各位に英語カリキュラムの変更点を発信する」「取引先の関係各位に手紙を送る」「関係各位におかれましては一層ご健勝のこととお慶び申し上げます」などがあります。
関係各位とは、関わりのある人全員を敬意をもっていう語であり、関係者各位とほぼ同じように使われている言葉です。多くは、ビジネスシーンにおいてメールや文書の冒頭に書かれ、その内容に関係する多くの人々に呼びかける語として用いられています。
「関係各位様」「関係各位殿」「関係各位の皆様」は二重表現で誤り
関係各位を用いた誤った表現には「関係各位様」「関係各位殿」「関係各位の皆様」があります。各位という言葉は「皆様」という意味を含んでいるので、さらに「様」「殿」「皆様」をつけると二重表現になってしまいます。「関係各位」と書き表すようにしましょう。
関係各位の対義語
関係各位の対義語・反対語としては、あの人もこの人も全ての人がを意味する「誰も彼も」、そこにいる人すべてを意味する「皆」などがあります。
関係各位の類語
関係各位の類語・類義語としては、「みなさま」を強めた語である「皆皆様」、主に男性が対等かそれ以下の多数の相手に対して親しみを込めていう語である「諸君」、多くの人々を敬意を込めていう語を意味する「諸氏」などがあります。
関係者各位の例文
この言葉がよく使われる場面としては、一斉に複数人に呼びかける時に使われる敬称を表現したい時などが挙げられます。
例文2の「医療関係者各位」や、例文3の「大学関係者各位」のように、具体的に何の関係者に対する呼びかけなのか「関係者各位」の前に記すことがあります。
関係各位の例文
この言葉がよく使われる場面としては、複数人に一斉に呼びかける時に使われる敬称を表現したい時などが挙げられます。
例文4にある「関係各位様」という表現は、「各位」と「様」の尊敬表現の二重使用となるため、間違いです。「様」を省いて「関係各位」と表しましょう。
関係者各位と関係各位という言葉は、どちらもビジネスシーンで使われ、「その件に関係する皆様」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、より丁寧に表現したい時は「関係者各位」を使うようにしましょう。