似た意味を持つ「恵体」(読み方:めぐたい)と「筋肉質」(読み方:きんにくしつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「恵体」と「筋肉質」という言葉は、どちらも「体つき」を表しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
恵体と筋肉質の違い
恵体と筋肉質の意味の違い
恵体と筋肉質の違いを分かりやすく言うと、恵体とは恰幅のよい恵まれた体つき、筋肉質とは筋肉が発達している体つきという違いです。
恵体と筋肉質の使い方の違い
一つ目の恵体を使った分かりやすい例としては、「彼は恵体の持ち主である」「恵体にも関わらず運動は苦手だそうです」「恵体になりたくてプロテインを飲んでいます」「恵体でセクシーな女性が好みです」などがあります。
二つ目の筋肉質を使った分かりやすい例としては、「あの選手の強みは筋肉質の体格と持久力です」「筋肉質な人は体重が重くなるのは本当ですか」「筋肉質な女性に魅力を感じます」「筋肉質のための脚やせ方法を教えます」などがあります。
恵体と筋肉質の使い分け方
恵体と筋肉質という言葉は、どちらも外からみた身体の様子を表しますが、意味や使い方には違いがあります。
恵体とは、恵まれた体つきを意味するネット用語です。もともとは、ある野球選手の恰幅のよい体格を表現する言葉でした。次第に広く使われるようになり、今では、身長が高い人、筋肉がしっかりある人、身体の発達がよい子供や、豊満な体つきの女性を指すようにもなっています。
筋肉質とは、体の筋肉がよく発達していることや、筋肉が多くついているさまを意味します。前述の恵体は、筋肉だけでなく骨格や肉づきも表現しますが、筋肉質はあくまでも筋肉にフォーカスした表現です。
恵体と筋肉質を比べると、恵体の方が幅広い意味を持ち、汎用性のある言葉だと言えるでしょう。ただし、恵体は辞書に載っていないネット上の造語です。インターネットを利用しない人や、改まった場面では使わない方が良いでしょう。
恵体と筋肉質の英語表記の違い
恵体を英語にすると「one’s physical gift」「blessed physique」「privileged body」となり、例えば上記の「彼は恵体の持ち主である」を英語にすると「He is owner of a blessed physique」となります。
一方、筋肉質を英語にすると「muscular」「muscularity」「myoplasm」となり、例えば上記の「筋肉質の体格」を英語にすると「muscular physique」となります。
恵体の意味
恵体とは
恵体とは、恵まれた体格を意味しています。
恵体の読み方
恵体の読み方には三通りあり、「めぐたい」のほかに「えたい」「けいたい」とも読まれています。
恵体はネットスラング
恵体はネットスラングであるため、読み方に決まりはありません。もともとは「めぐたい」と読まれていましたが、語呂の良さから「えたい」「けいたい」とも読まれるようになりました。
恵体の使い方
恵体を使った分かりやすい例としては、「恵体である友人を羨ましく思う」「恵体になれるよう運動しています」「アニメには恵体すぎるキャラが多い」「セクハラ上司に恵体と言われて気持ち悪い」などがあります。
その他にも、「恵体信仰の彼は筋トレを欠かしません」「しまじろうのママは恵体だとネットで話題になっている」「恵体糞打のバッターにヤジが飛ぶ」「恵体豪打である選手がチームを優勝に導いた」などがあります。
恵体とは、「恵まれた体つき」の意味で使われる造語です。肉付きのよいがっしりとした体型の人や、背丈が高い人、筋肉質の人を表します。さらには、体の発達が良い子供や、豊満な体の持ち主である女性など、幅広い意味で用いられています。
恵体の由来
恵体という言葉の由来は、インターネットの掲示板で使われた「恵体糞打」(読み方:めぐたいふんだ、めぐたいくそだ)です。東京ヤクルトスワローズの畠山選手が、恰幅のよい恵まれた体型にも関わらず得点に結びつかない打球を放つバッターであったことから、このように揶揄されました。
その後、畠山選手は打点王に輝くほどに活躍し、「恵体豪打」(読み方:めぐたいごうだ、えたいごうだ、けいたいごうだ)という言葉も生まれました。
恵体の対義語
恵体の対義語・反対語としては、力や勢いが弱いことや体が弱いことを意味する「虚弱」、いかにも弱々しいさまを意味する「ひ弱」、体格が普通より小さいことを意味する「小柄」、からだつきの小さいことを意味する「小兵」などがあります。
恵体の類語
恵体の類語・類義語としては、体格が普通より大きいことを意味する「大柄」、肉づきのよいことを意味する「豊満」、からだが丈夫で非常に健康なことを意味する「頑健」、がっしりとして丈夫なさまを意味する「頑強」、からだが大きいことを意味する「大兵」などがあります。
筋肉質の意味
筋肉質とは
筋肉質とは、脂肪が少なく筋肉が発達している体つきを意味しています。
その他にも、「運営に無駄がなく、不利な状況にも適切かつ迅速に対応できるさま」の意味も持っています。
筋肉質の使い方
「筋肉質の人がダイエットするのは難しいですか」「筋肉質な体を活かしたファッションを知りたい」「筋肉質な女性に似合うドレスを探しています」「筋肉質な足を細くする方法はありますか」などの文中で使われている筋肉質は、「筋肉が発達している体つき」の意味で使われています。
一方、「筋肉質な会社経営を目指します」「業務をアウトソーシングして筋肉質な組織を作りたい」「筋肉質な企業体質に転換したい」「国政にも筋肉質な運営を望みます」などの文中で使われている筋肉質は、「運営に無駄がなく適切かつ迅速に対応できるさま」の意味で使われています。
筋肉質とは、体の筋肉がよく発達していて、筋肉が多くついている状態を指す言葉です。筋肉質である基準は明確にはありませんが、見た目が筋肉でがっちりしているさまを表します。また、ビジネスシーンにおいては比喩的に使われ、無駄がなく引き締まった経営体質を表します。
筋肉質の対義語
筋肉質の対義語・反対語としては、衰え弱ることや体が弱いことを意味する「羸弱」、いかにも弱い様子や弱々しいことを意味する「か弱い」、もろくて弱いことを意味する「脆弱」などがあります。
筋肉質の類語
筋肉質の類語・類義語としては、筋骨たくましいさまや筋肉美を誇る男性を意味する「マッチョ」、筋肉が盛り上がっているさまを意味する「ムキムキ」、力強く盛り上がっているさまを意味する「隆隆」などがあります。
恵体の例文
この言葉がよく使われる場面としては、恵まれた体型、恰幅の良い体格の持ち主を表現したい時などが挙げられます。
例文1から例文3の文中にある恵体は、スポーツで活躍できそうなくらい恰幅が良く、がっちりと筋肉がある体つきを表しています。例文4の恵体は、肉づきのよい体つきをした女性の体型を表しています。例文5の「恵体信仰」とは、何よりも恵まれた体格に価値を見出す考えを意味します。
筋肉質の例文
この言葉がよく使われる場面としては、体の筋肉がよく発達していること、比喩的に無駄がなく適切かつ迅速に対応できるさまを表現したい時などが挙げられます。
例文1から例文4の文中にある筋肉質は、体の筋肉がよく発達している状態を表しています。例文5の筋肉質は比喩的表現で、無駄がなく適切かつ迅速に対応できる様子を表しています。
恵体と筋肉質という言葉は、どちらも「人の体つき」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、恰幅のよい恵まれた体つきを表現したい時は「恵体」を、筋肉が発達している体つきを表現したい時は「筋肉質」を使うようにしましょう。