似た意味を持つ「垣間見る」(読み方:かいまみる)と「垣間見える」(読み方:かいまみえる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「垣間見る」と「垣間見える」という言葉は、どちらもちらっと見ることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「垣間見る」と「垣間見える」の違い
「垣間見る」と「垣間見える」の意味の違い
「垣間見る」と「垣間見える」の違いを分かりやすく言うと、「垣間見る」は辞書に載っている正しい日本語、「垣間見える」は辞書には載っていないが許容されている日本語という違いです。
「垣間見る」と「垣間見える」の使い方の違い
一つ目の「垣間見る」を使った分かりやすい例としては、「カーテンの隙間から垣間見る」「塀越しに犯人の姿を垣間見ました」「彼の意外な一面を垣間見ることができた」「その筆跡から彼女の几帳面さを垣間見る」などがあります。
二つ目の「垣間見える」を使った分かりやすい例としては、「家の窓からお隣さんの夫婦喧嘩が垣間見える」「ふとしたことがきっかけで先輩の優しさが垣間見えた」「スピーチで彼女の本音が垣間見えました」などがあります。
「垣間見る」と「垣間見える」の使い分け方
「垣間見る」と「垣間見える」はどちらもちらっと見ることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
結論から言ってしまうと、「垣間見る」は辞書に載っている正しい日本語なのに対して、「垣間見える」は辞書には載っていないが許容されている日本語というのが違いになります。
ただし、「垣間見える」は辞書には載っていない言葉なのですが、約7割の人が許容しており日常的にも使われているため、使っても問題ない日本語と覚えておきましょう。
「垣間見る」と「垣間見える」の英語表記の違い
「垣間見る」も「垣間見える」も英語にすると「glimpse of」「insight into」となり、例えば上記の「その筆跡から彼女の几帳面さを垣間見る」を英語にすると「Her handwriting gave me a glimpse of her methodical character」となります。
「垣間見る」の意味
「垣間見る」とは
「垣間見る」とは、物事の様子などの一端を知ることを意味しています。
「垣間見る」の読み方
「垣間見る」の読み方は「かいまみる」です。誤って「かきまみる」などと読まないようにしましょう。
表現方法は「片鱗を垣間見る」「本音を垣間見る」「生活を垣間見る」
「片鱗を垣間見る」「本音を垣間見る」「生活を垣間見る」などが、「垣間見る」を使った一般的な言い回しです。
「垣間見る」の使い方
「垣間見る」を使った分かりやすい例としては、「大人の世界を垣間見る」「スポーツジムで垣間見た美しい人だ」「演説で彼の本音を垣間見る」「スタジアムの外から開会式の様子を垣間見ることはできませんでした」などがあります。
「垣間見る」は物事の様子などの一端を知ることや、ちらっと見ることを意味する動詞です。
「垣間見る」の語源
「垣間見る」の語源は「垣間」になります。「垣間」とは家や庭の区画を限るための囲いや仕切りの隙間のことです。この隙間から何かが見えることを「垣間見る」というようになりました。
そして、この隙間から何か見ることで知らなかったことを知るということが転じて、物事の様子などの一端を知ることも「垣間見る」と言うようになったのです。
したがって、「垣間見る」は上記の「スタジアムの外から開会式の様子を垣間見ることはできませんでした」のように物理的にちらっと見る場合だけではなく、「演説で彼の本音を垣間見る」のように、性格や性質など目に見えない感覚的なもの対しても使うことができます。
また、現代での「垣間見る」は性格や性質など目に見えない感覚的なもの対しても使う、物事の様子などの一端を知ることの意味で使うのが一般的になっています。
「垣間見る」の類語
「垣間見る」の類語・類義語としては、ちょっとだけ見やることを意味する「一瞥する」、ちらりと見ることを意味する「チラ見」、こっそりとのぞいて見ることを意味する「覗き見」、人に気づかれないようにこっそり見ることを意味する「盗み見」などがあります。
「垣間見える」の意味
「垣間見える」とは
「垣間見える」とは、見ようとしなくても隙間から目に入ってしまうことを意味しています。
「垣間見える」の読み方
「垣間見える」の読み方は「かいまみえる」です。誤って「かきまみえる」などと読まないようにしましょう。
表現方法は「成長が垣間見える」「努力が垣間見える」「人柄が垣間見える」
「成長が垣間見える」「努力が垣間見える」「人柄が垣間見える」などが、「垣間見える」を使った一般的な言い回しです。
「垣間見える」の使い方
「垣間見える」を使った分かりやすい例としては、「彼のやろうとしていることが垣間見えてしまった」「彼女の本心が垣間見える」「飲み会で上司の普段とは違う一面を垣間見えることとなった」「この結果は彼の努力が垣間見える」などがあります。
「垣間見える」は「垣間見る」を変化させた言い回しです。そのため、辞書には載っていない言葉ですが、日常的にも頻繁に使われており、約7割の人が許容しているため使っても問題ないとされています。
また、「垣間見える」は見ようとしなくても隙間から目に入ってしまうというニュアンスで使うことが多く、「垣間見る」よりもやや受身的な表現になります。
「垣間見える」の類語
「垣間見える」の類語・類義語としては、隙間から覗いて見ることを意味する「透き見する」、見えたり隠れたりすることを意味する「見え隠れ」、本格的でなくほんの一部分だけを知ることを意味する「覗く」などがあります。
「垣間見る」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、物事の様子などの一端を知ることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「垣間見る」は性格や性質など目に見えない感覚的なもの対しても使うことができます。
「垣間見える」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、見ようとしなくても隙間から目に入ってしまうことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「垣間見える」は性格や性質など目に見えない感覚的なもの対しても使うことができます。
「垣間見る」と「垣間見える」はどちらもちらっと見ることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、辞書に載っている正しい日本語は「垣間見る」、辞書には載っていないが許容されている日本語が「垣間見える」と覚えておきましょう。