【孫にも衣装】と【馬子にも衣装】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「まごにもいしょう」という読み方の「孫にも衣装」と「馬子にも衣装」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「孫にも衣装」と「馬子にも衣装」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「孫にも衣装」と「馬子にも衣装」の違い

「孫にも衣装」は「馬子にも衣装」の間違い

「孫にも衣装」と「馬子にも衣装」の違いを分かりやすく言うと、「孫にも衣装」とは「馬子にも衣装」の間違った使い方、「馬子にも衣装」とはつまらぬ者でも外形を飾ると立派に見えることです。

「孫にも衣装」は誤字

一般的には「孫にも衣装」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「馬子にも衣装」のことを間違えて「孫にも衣装」を使っている人がほとんどです。

「馬子にも衣装」は正しい日本語

正しい言葉である「馬子にも衣装」を使った分かりやすい例としては、「いつもと違って大人っぽく見えるので馬子にも衣装だ」「馬子にも衣装と言うようにしっかりと化粧をすれば綺麗になれる」「馬子にも衣装とはよく言ったもので普段よりも格好よく見える」などがあります。

「馬子にも衣装」という言葉はあっても、「孫にも衣装」という言葉は存在しません。同時に「馬子にも衣装」という単語の意味について「つまらぬ者でも外形を飾ると立派に見えること」と覚えておきましょう。

「馬子にも衣装」の英語表記

「馬子にも衣装」を直訳した英語のことわざはありませんが、近い表現として「fine feathers make fine birds」「clothes make the man」などがあります。

「孫にも衣装」の意味

「孫にも衣装」とは

「孫にも衣装」とは、「馬子にも衣装」の間違った使われ方です。

「孫にも衣装」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「馬子にも衣装」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「孫にも衣装」と間違えやすい理由

「孫にも衣装」と「馬子にも衣装」を間違ってしまう理由としては、「孫」と「馬子」の発音が同じだからです。また、現代では「馬子」という言葉がほとんど使われておらず、「まご」という言葉を聞くと「孫」の方を思い浮かべるのが一般的になっています。

そのため、正しい日本語は「馬子にも衣装」ですが、広く一般的に使われている「孫」を用いて「孫にも衣装」としてしまっているのでしょう。

「孫」とは子の子のことを意味しており、「馬子」とは馬を引いて人や荷物を運ぶことを職業とした人のことを意味しています。

ではなぜ「孫にも衣装」が間違った言葉かというと、「馬子にも衣装」はつまらぬ者でも外形を飾ると立派に見えることを意味しているため、「孫にも衣装」としてしまうと、孫にどんな衣装を着せても立派だという別の意味になってしまうのが原因です。

間違った言葉である「孫にも衣装」の「孫」を使った分かりやすい例としては、「週末に孫が遊びに来るので食材の買い込みに行きました」「今週の日曜日は孫と遊園地へ行く予定があります」「孫の結婚が決まったのでとてもめでたいです」などがあります。

「馬子にも衣装」の意味

「馬子にも衣装」とは

「馬子にも衣装」とは、つまらぬ者でも外形を飾ると立派に見えることを意味しています。

「馬子にも衣装」の読み方

「馬子にも衣装」の読み方は「まごにもいしょう」です。誤って「うまこにもいしょう」「ばしにもいしょう」などと読まないようにしましょう。

「馬子にも衣装」の使い方

「馬子にも衣装」を使った分かりやすい例としては、「ドレスがとても似合っておりまさに馬子にも衣装と言えるだろう」「そのスーツは馬子にも衣装でとても素敵です」「着飾った彼女は馬子にも衣装で普段より綺麗に見えます」などがあります。

「馬子にも衣装」はつまらぬ者でも外形を飾ると立派に見えることを意味することわざです。ことわざとは、古くから言い伝えられてきた教訓または風刺の意味を含んだ短い言葉のことを意味しています。

「馬子にも衣装」は見すぼらしい人でも身なりを整えると綺麗に見えるや、着ているものがいいから立派に見えるなどのニュアンスで使うので、他人に対して使うのは少し失礼な言葉です。

しかし、現代では身内に対して謙遜しながら褒めるというプラスのイメージでも使われるよになりました。例えば結婚式など普段とはイメージの違う服装をする際に、「とてもお似合いですね」などと言われた時に、「馬子にも衣装ですよ」などと謙遜して返す場合に使います。

「馬子にも衣装」の由来

「馬子にも衣装」の由来は馬子です。馬子とは馬を引いて人や荷物を運ぶことを職業とした人のことで、身分が低かったり下働きの人が就く職業でした。

また、馬子は下働きということもあって、普段の身なりは動きやすいものだったり、最初から汚れている服だったりと綺麗ではない服装をしていたのです。

そのため、身分が低い人や下働きの人でも良い物を着れば立派に見えるというマイナスなイメージの言葉として「馬子にも衣装」が使われていました。

「馬子にも衣装」の類語

「馬子にも衣装」の類語・類義語としては、醜いものも化粧すればけっこう美しく見えることを意味する「鬼瓦にも化粧」、形のみにくい木の切り株のようなものでも飾れば結構見よくなるものだということを意味する「木株にも物着せよ」などがあります。

「孫にも衣装」の例文

1.「孫にも衣装」という言葉は存在しないので、おそらく「馬子にも衣装」の言い間違いだろう。
2.「馬子にも衣装」という言葉はつまらぬ者でも外形を飾ると立派に見えることで、「孫にも衣装」という言葉はない。
3.「孫にも衣装」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.そんなことないです孫にも衣装ですよという言葉を使う人はいるが、正しくはそんなことないです馬子にも衣装ですよです。
5.婚約した彼のタキシード姿は馬子にも衣装だという言葉はあるが、婚約した彼のタキシード姿は孫にも衣装だという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「馬子にも衣装」という言葉を間違えて「孫にも衣装」と表現している時などが挙げられます。

「孫にも衣装」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「馬子にも衣装」を間違えて使っている可能性が高いです。

「孫にも衣装」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「孫にも衣装」ではなく、「馬子にも衣装」と表現するのが正しい使い方になります。

「馬子にも衣装」の例文

1.結婚式で褒めらたので、馬子にも衣装ですよと謙遜した返事を返しました。
2.普段はだらしない格好をしている人でも、就職活動でスーツを着ると馬子にも衣装です。
3.馬子にも衣装と言うように、晴れ着姿の彼女は普段よりも美しく見えました。
4.パーティー用のドレスを着た彼女は普段とは違い、馬子にも衣装と言えるだろう。
5.馬子にも衣装だと思いますが、娘のことを褒めてくれてありがとうございます。

この言葉がよく使われる場面としては、つまらぬ者でも外形を飾ると立派に見えることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「馬子にも衣装」は謙遜する場面などで使われている言葉です。

「孫にも衣装」と「馬子にも衣装」どちらを使うか迷った場合は、「孫にも衣装」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「馬子にも衣装」を使うようにしましょう。

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