似た意味を持つ「夜分に恐れ入ります」(読み方:やぶんにおそれいります)と「夜分に失礼します」(読み方:やぶんにしつれいします)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「夜分に恐れ入ります」と「夜分に失礼します」という言葉は、どちらも夜遅くに連絡して申し訳ないと思うことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「夜分に恐れ入ります」と「夜分に失礼します」の違い
「夜分に恐れ入ります」と「夜分に失礼します」の意味の違い
「夜分に恐れ入ります」と「夜分に失礼します」の違いを分かりやすく言うと、「夜分に恐れ入ります」は自分達に過失がある場合には使えない、「夜分に失礼します」は自分達に過失があっても使えるという違いです。
「夜分に恐れ入ります」と「夜分に失礼します」の使い方の違い
一つ目の「夜分に恐れ入ります」を使った分かりやすい例としては、「夜分に恐れ入りますが緊急の案件があったのでお電話いたしました」「夜分に恐れ入りますと連絡がくると何かあったじゃないかと心配になる」などがあります。
二つ目の「夜分に失礼します」を使った分かりやすい例としては、「夜分に失礼しますが取り急ぎご報告いたします」「夜分に失礼します、ご連絡が遅くなってしまい大変申し訳ございません」などがあります。
「夜分に恐れ入ります」と「夜分に失礼します」の使い分け方
「夜分に恐れ入ります」と「夜分に失礼します」は、どちらも夜遅くに連絡して申し訳ないと思うことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「夜分に恐れ入ります」の「恐れ入ります」は謙譲語表現なので、自分達に過失がある場合には使うことはできません。
一方、「夜分に失礼します」の「失礼します」は礼を欠く行為を詫びる時に使われる言葉なので、過失の有無を問わず使うことができるというのが違いになります。
また、「夜分に恐れ入ります」と「夜分に失礼します」はどちらもクッション言葉です。クッション言葉とは、伝えたい本題に入る前に一言添えて気遣いを示す言葉のことを意味しています。
「夜分に恐れ入ります」と「夜分に失礼します」の英語表記の違い
「夜分に恐れ入ります」も「夜分に失礼します」も英語にすると「Sorry to bother you so late at night」「Apologies to bother you at this hour」となります。
「夜分に恐れ入ります」の意味
「夜分に恐れ入ります」とは
「夜分に恐れ入ります」とは、夜遅くに連絡して申し訳ないと思うことを意味しています。
「夜分に恐れ入ります」の使い方
「夜分に恐れ入ります」を使った分かりやすい例としては、「後輩から夜分に恐れ入りますと連絡が来ると少し身構えてしてまう」「夜分に恐れ入りますが、こちらの資料の方をご確認お願いいたします」などがあります。
「夜分に恐れ入ります」は、夜中のことを意味する「夜分」に、 相手に失礼したり迷惑をかけたりしたことに対して申し訳なく思うことを意味する「恐れ入る」と丁寧語の「ます」が合わさり、遅くに連絡して申し訳ないと思うことを意味する言葉です。
「夜分に恐れ入ります」はビジネスシーンにおいてよく使われており、敬語表現なので上司や取引先など目上の人に対して使うこともできます。
ただし、「恐れ入ります」は謙譲語表現なので、自分達に過失がある場合には使うことはできないと覚えておきましょう。
「夜分に恐れ入ります」は何時から何時までを指すのか
「夜分に恐れ入ります」の「夜分」は、一般的に午後11時から午前2時くらいまでを表している言葉ですが、人によっては午後8時や午後9時くらいからの意味で使っている人もいます。
したがって、現代において「夜分に恐れ入ります」は具体的な時間帯は決まっていません。人によって解釈が異なっている言葉なので、21時以降と23時以降どちらの時間帯でも使っても問題ないと覚えておきましょう。
「夜分に恐れ入ります」の類語
「夜分に恐れ入ります」の類語・類義語としては、夜分に連絡して申し訳ないことを意味する「夜分遅くに申し訳ありません」、夜分に連絡してすみませんと思うことを意味する「夜分遅くにすみません」などがあります。
「夜分に失礼します」の意味
「夜分に失礼します」とは
「夜分に失礼します」とは、夜遅くに連絡して申し訳ないと思うことを意味しています。
「夜分に失礼します」の使い方
「夜分に失礼します」を使った分かりやすい例としては、「夜分に失礼します、緊急の要件でしたのでお電話差し上げました」「夜分に失礼します、企画書の方が完成しましたのでご確認お願いいたします」などがあります。
「夜分に失礼します」は、夜中のことを意味する「夜分」に、軽く謝る時や人に何かたずねたり頼んだりする時に使う言葉の「失礼」と、するの丁寧語の「します」が合わさり、夜遅くに連絡して申し訳ないと思うことを意味する言葉です。
「夜分に失礼します」はビジネスシーンにおいてよく使われており、敬語表現なので上司や取引先など目上の人に対して使うこともできます。
「夜分に失礼します」は何時から何時までを指すのか
「夜分に失礼します」の「夜分」は、一般的に午後11時から午前2時くらいまでを表している言葉ですが、人によっては午後8時や午後9時くらいからの意味で使っている人もいます。
したがって、現代において「夜分に失礼します」は具体的な時間帯は決まっていません。人によって解釈が異なっている言葉なので、21時以降と23時以降どちらの時間帯でも使っても問題ないと覚えておきましょう。
「夜分に失礼します」の類語
「夜分に失礼します」の類語・類義語としては、夜遅くに連絡して申し訳ないことを意味する「夜遅くに失礼します」、遅い時間に連絡して申し訳ないことを意味する「遅い時間に失礼します」などがあります。
「夜分に恐れ入ります」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、夜遅くに連絡して申し訳ないと思うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「夜分に恐れ入ります」はビジネスシーンにおいて使うことができる言葉です。
「夜分に失礼します」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、夜遅くに連絡して申し訳ないと思うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「夜分に失礼します」はビジネスシーンにおいて使うことができる言葉です。
「夜分に恐れ入ります」と「夜分に失礼します」はどちらも夜遅くに連絡して申し訳ないと思うことを表します。
どちらの言葉を使うか迷った場合、自分達に過失がある場合には使えないのが「夜分に恐れ入ります」、自分達に過失があっても使えるのが「夜分に失礼します」と覚えておきましょう。