似た意味を持つ「この上ない喜び」(読み方:このうえないよろこび)と「この上ない幸せ」(読み方:このうえないしあわせ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「この上ない喜び」と「この上ない幸せ」という言葉は、どちらもとても嬉しく思うことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「この上ない喜び」と「この上ない幸せ」の違い
「この上ない喜び」と「この上ない幸せ」の意味の違い
「この上ない喜び」と「この上ない幸せ」の違いを分かりやすく言うと、「この上ない喜び」は短期的な感情、「この上ない幸せ」は長期的な感情という違いです。
「この上ない喜び」と「この上ない幸せ」の使い方の違い
一つ目の「この上ない喜び」を使った分かりやすい例としては、「このようなご評価をいただけるのはこの上ない喜びです」「目標にしていた大会で優勝することができてこの上ない喜びです」「好きな人とデートの約束ができたのはこの上ない喜びだ」などがあります。
二つ目の「この上ない幸せ」を使った分かりやすい例としては、「彼と一緒に過ごした10年間はこの上ない幸せでした」「自分のやりたい職業に就けたのはこの上ない幸せです」「アメリカへの留学が決まったことはこの上ない幸せだ」などがあります。
「この上ない喜び」と「この上ない幸せ」の使い分け方
「この上ない喜び」と「この上ない幸せ」はどちらもとても嬉しいことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「この上ない喜び」の「喜び」は嬉しく思うことを意味しており、「大会で優勝して嬉しい」「褒められて嬉しい」などような、瞬間的に生まれる短期的な感情に対して使います。
一方、「この上ない幸せ」の「幸せ」は不満がなく楽しいことを意味しており、「彼と結婚できて幸せ」「この会社に就職できて幸せ」などのような、望ましくて不満がないという長期的な感情に対して使うというのが違いです。
「この上ない喜び」と「この上ない幸せ」の英語表記の違い
「この上ない喜び」も「この上ない幸せ」も日本語特有の表現なので、直訳した英語はありませんが、近い表現として「very happy」があります。
「この上ない喜び」の意味
「この上ない喜び」とは
「この上ない喜び」とは、とても嬉しく思うことを意味しています。
「この上ない喜び」の漢字表記
「この上ない喜び」を漢字にすると、「此の上無い喜び」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程理由がない限り、ひらがなの「この上ない喜び」を使うようにしましょう。
表現方法は「この上ない喜びでございます」「この上ない喜びを感じる」
「この上ない喜びでございます」「この上ない喜びを感じる」などが、「この上ない喜び」を使った一般的な言い回しになります。
「この上ない喜び」の使い方
「この上ない喜び」を使った分かりやすい例としては、「限定品を無事入手できたことはこの上ない喜びです」「彼女並んで散歩することはこの上ない喜びです」「こちらの商品をご購入いただけることはこの上ない喜びです」などがあります。
「この上ない喜び」はこれ以上のことはないことを意味する「この上ない」に、嬉しく思うことを意味する「喜び」が合わさり、とても嬉しく思うことの意味で使われている言葉です。
「この上ない喜び」は丁寧な表現なので、ビジネスシーンにおいて目上の人に対して使うことができます。また、さらに丁寧な表現をしたいのであれば、「この上ない喜びでございます」を使うのがいいでしょう。
「この上ない喜び」の特徴
「この上ない喜び」は短期的な感情に対して使うのが特徴です。短期的な感情とは「褒められて嬉しい」「試合に勝って嬉しい」などのように、瞬間的に生まれる感情を指しています。
また、「この上ない喜び」は基本的にプラスのイメージでしか使わない言葉であると覚えておきましょう。
「この上ない喜び」の類語
「この上ない喜び」の類語・類義語としては、この上なく嬉しいことを意味する「無上の喜び」、恐れつつしみながらも大喜びすることを意味する「恐悦至極」、予想以上の喜びを表すことを意味する「望外の喜び」などがあります。
「この上ない幸せ」の意味
「この上ない幸せ」とは
「この上ない幸せ」とは、とても嬉しく思うことを意味しています。
「この上ない幸せ」の漢字表記
「この上ない幸せ」を漢字にすると、「此の上無い幸せ」と表記すことができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、ひらがなの「この上ない幸せ」を使うようにしましょう。
表現方法は「この上ない幸せです」「この上ない幸せだ」
「この上ない幸せです」「この上ない幸せだ」などが、「この上ない幸せ」を使った一般的な言い回しになります。
「この上ない幸せ」の使い方
「この上ない幸せ」を使った分かりやすい例としては、「彼との間に子供が生まれたことはこの上ない幸せです」「自分に進むべき道筋があるのはこの上ない幸せだと思うよ」「彼女と共に一緒に生きていけるのはこの上ない幸せです」などがあります。
「この上ない幸せ」はこれ以上のことはないことを意味する「この上ない」に、不満がなく楽しいことを意味する「幸せ」が合わさり、とても嬉しく思うことの意味で使われている言葉です。
「この上ない幸せ」は丁寧な表現なので、ビジネスシーンにおいて目上の人に対して使うことができます。また、さらに丁寧な表現をしたいのであれば、「この上ない幸せでございます」を使うのがいいでしょう。
「この上ない幸せ」の特徴
「この上ない幸せ」は長期的な感情に対して使うのが特徴です。長期的な感情とは「彼女と結婚できて幸せ」「この会社で働けて幸せ」などのように、望ましくて不満がないことが続いてる場合に使う表現になります。
また、「この上ない幸せ」は基本的にプラスのイメージでしか使わない言葉であると覚えておきましょう。
「この上ない幸せ」の類語
「この上ない幸せ」の類語・類義語としては、この上なく幸せなことを意味する「無上の幸せ」、この上もない幸せのことを意味する「至福」、望みを達成して満足であることを意味する「本望です」などがあります。
「この上ない喜び」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、とても嬉しく思うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「この上ない喜び」はプラスのイメージで使う言葉です。
「この上ない幸せ」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、とても嬉しく思うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「この上ない幸せ」はプラスのイメージで使う言葉です。
「この上ない喜び」と「この上ない幸せ」はどちらもとても嬉しく思うことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、短期的な感情を表現したい時には「この上ない喜び」を、長期的な感情を表現したい時には「この上ない幸せ」を使うと覚えておきましょう。