似た意味を持つ「トライアルアンドエラー」と「トライアンドエラー」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「トライアルアンドエラー」と「トライアンドエラー」という言葉は、「試行錯誤」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
トライアルアンドエラーとトライアンドエラーの違い
トライアルアンドエラーとトライアンドエラーの意味の違い
トライアルアンドエラーとトライアンドエラーの違いを分かりやすく言うと、トライアルアンドエラーは正しい英語表現であり、トライアンドエラーは日本でのみ正しい和製英語であるという違いです。
トライアルアンドエラーとトライアンドエラーの使い方の違い
一つ目のトライアルアンドエラーを使った分かりやすい例としては、「トライアルアンドエラーで学ぶ」「トライアルアンドエラーは私の得意の分野である」「ただ講義を聞くだけでなくトライアルアンドエラーで身につけたい」などがあります。
二つ目のトライアンドエラーを使った分かりやすい例としては、「トライアンドエラーの精神で常に挑戦を続けていきたい」「トライアンドエラーが私の座右の銘だ」「トライアンドエラーについては心理学で実験が行われていた」などがあります。
トライアルアンドエラーとトライアンドエラーの使い分け方
トライアルアンドエラーとトライアンドエラーはどちらも、試行錯誤を意味する言葉ですが、使い方が異なります。
トライアルアンドエラーは、様々な方法を繰り返し、失敗を重ねることで解決方法を追求することを表す言葉です。トライアルは「試み」「試験」といった意味を持ちます。
一方のトライアンドエラーも、試行錯誤することを意味する言葉です。「try」は「試しにやってみる」という意味ですが、日本語に合わせた「try and error」という表記は英語圏で使われておらず、本来は誤りであることから和製英語と言えます。
つまり、トライアルアンドエラーは正しい英語表現であり、トライアンドエラーは日本でのみ使われる和製英語であるという違いがあります。日本では、どちらの表現でも同じ意味で使うことができます。
ただし、インターネット上の検索エンジンでは約3倍もの数の検索結果となることから、日本では「トライアルアンドエラー」よりも「トライアンドエラー」の方が一般的に多く使われていると言えます。
トライアルアンドエラーとトライアンドエラーの英語表記の違い
トライアルアンドエラーとトライアンドエラーを英語にすると「trial and error」となり、例えば上記の「トライアルアンドエラーで学ぶ」を英語にすると「learn by trial and error」となります。
トライアルアンドエラーの意味
トライアルアンドエラーとは
トライアルアンドエラーとは、試行錯誤を意味しています。
トライアルアンドエラーの使い方
トライアルアンドエラーを使った分かりやすい例としては、「トライアルアンドエラーを重ねるうちに徐々に効率化することができた」「トライアルアンドエラーしながらプロジェクト案を作り込む」などがあります。
その他にも、「今はまだトライアルアンドエラーの途中でありもどかしい気持ちだが、もう少しの辛抱だ」「トライアルアンドエラーしながら取り組むように先生に伝えられた」「考えながらトライアルアンドエラーを重ねていく」などがあります。
トライアルアンドエラーは英語で「trial and error」と表記されます。「試験」「試し」を意味する「trial」と、「誤り」を意味する「error」とを組み合わせた表現で、試しにやってみることと失敗との繰り返しを意味します。
トライアルアンドエラーの起源
仕掛けが施されている箱に猫を入れ、箱の外にえさを置く「ソーンダイクの問題箱実験」では、猫がえさを取ることができないような失敗行動を繰り返すうちに、扉を開く仕掛けを作動させる方法を見つけてえさを取ることができるかを試します。
この実験によって、猫が同じ仕掛けの箱の中に入れられるごとに、扉を開きえさを取るまでの時間が短くなっていくという結果が得られたことから、解決方法がない場合は様々な方法を試して最終的に解決に至り、学習するという「試行錯誤説」が唱えられます。
これが「トライアルアンドエラー」の起源であり、日本では後から「試行錯誤」と四字熟語で表現されるようになりました。教育や様々な分野における教育にて多く耳にする言葉となり、今では一般的に使われている言葉となっています。
トライアルアンドエラーの類語
トライアルアンドエラーの類語・類義語としては、失敗を繰り返しながら少しずつ改良を重ねて成功に近づくことを意味する「カットアンドトライ」などがあります。
トライアンドエラーの意味
トライアンドエラーとは
トライアンドエラーとは、様々な方法を繰り返して失敗を重ねながら解決方法を追求することを意味しています。
トライアンドエラーの使い方
トライアンドエラーを使った分かりやすい例としては、「トライアンドエラーの精神を大切に日々何事にも挑戦している」「トライアンドエラーしながらでも前に進みたいものだ」「トライアンドエラーは繰り返すものでなく重ねるものだろう」などがあります。
その他にも、「トライアンドエラーを重ねることで正解を見出した」「トライアンドエラーという使い方は間違っているという指摘をする必要はないだろう」「せっかくたくさん思い付いたならトライアンドエラーで試してみよう」などがあります。
トライアンドエラーのは和製英語
トライアンドエラーは和製英語であり、英語では「trial and error」と表記されます。「try」は「試しにやる」と動詞として使われることから名詞である「error」と並列に、「try and error」と表すのは英語表現としては誤りとされています。
日本語では「トライアルアンドエラー」同様、「試行錯誤」を表す言葉として使われており、上記例文の「トライアンドエラーの精神」「トライアンドエラーを重ねる」などのようにトライアンドエラーの方が慣用的であり、正しいと考えられることもあります。
トライアンドエラーの類語
トライアンドエラーの類語・類義語としては、考えをめぐらせて新しい方法や手段を見つけ出すことを意味する「創意工夫」、物事の進むべき方向が決まらずに結論が出ない事を意味する「迷走」などがあります。
トライアルアンドエラーの例文
この言葉がよく使われる場面としては、試行錯誤を意味する時などが挙げられます。
どの例文の「トライアルアンドエラー」も、「トライアンドエラー」に置き換えて使うことができます。
トライアンドエラーの例文
この言葉がよく使われる場面としては、様々な方法を繰り返して失敗を重ねながら解決方法を追求することを意味する時などが挙げられます。
本来は誤りとされていますが、今日の日本では一般的に使われている表現です。どの例文の「トライアンドエラー」も、「トライアルアンドエラー」に置き換えて使うことができます。
トライアルアンドエラーとトライアンドエラーは、どちらも「試行錯誤」を表します。どちらを使うか迷った場合は、正しい英語表現は「トライアルアンドエラー」を、日本でのみ正しい和製英語は「トライアンドエラー」を使うと覚えておけば間違いありません。