【後ろ盾】と【後ろ楯】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「うしろだて」という読み方の「後ろ盾」と「後ろ楯」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「後ろ盾」と「後ろ楯」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「後ろ盾」と「後ろ楯」の違い

「後ろ盾」と「後ろ楯」の違いを分かりやすく言うと、「後ろ盾」は公用文で使える、「後ろ楯」は公用文で使えないという違いです。

一つ目の「後ろ盾」を使った分かりやすい例としては、「彼は政界に強力な後ろ盾を持っていると言われている」「新規事業を始めるには信頼できる後ろ盾が必要です」「彼女には大企業が後ろ盾としてついています」「彼には強力な後ろ盾がいる」などがあります。

二つ目の「後ろ楯」を使った分かりやすい例としては、「彼には権力者が後ろ楯としてついていた」「会社の後ろ楯がなければ成功は難しいだろう」「強い後ろ楯を失って一気に立場が危うくなった」「その組織の後ろ楯となる企業があった」などがあります。

「後ろ盾」と「後ろ楯」はどちらも陰や背後から援助することを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

結論から言ってしまうと、「後ろ盾」は公用文で使えるのに対して、「後ろ楯」は公用文で使えないというのが違いです。

ではなぜ「後ろ楯」が公用文で使えないのかというと、常用漢字表に載っていない読み方だからです。

常用漢字とは、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安として、内閣告示の常用漢字表で示された日本語の漢字のことです。

常用漢字はあくまで漢字使用の目安であって制限ではないので、常用漢字以外は使えないというわけではありません。ただし、公用文や新聞などでは常用漢字を使用するのが好ましいとされています。

あくまで公用文だけなので、カジュアルな場面などにおいてはどちらを使用しても問題ないと覚えておきましょう。

「後ろ盾」も「後ろ楯」も英語にすると「backer」「support」「patron」となり、例えば上記の「彼には強力な後ろ盾がいる」を英語にすると「He has a powerful backer」となります。

「後ろ盾」の意味

「後ろ盾」とは、陰や背後から援助することを意味しています。

「後ろ盾」の読み方は「うしろだて」です。誤って「うしろたて」と読まないようにしましょう。

「後ろ盾になる人」「後ろ盾にする」などが、「後ろ盾」を使った一般的な言い回しになります。

「後ろ盾」を使った分かりやすい例としては、「後ろ盾がいなければここまでの成功は難しかっただろう」「後ろ盾を失った彼は一気に立場を失いました」「その組織の後ろ盾は地域の有力者だそうだ」「彼は親を後ろ盾にして好き勝手に振る舞っている」などがあります。

「後ろ盾」は自分の立場や活動を陰で支えてくれる存在を表す言葉です。簡単に言えば、困ったときや物事を進めるときに、力を貸してくれる信頼できる支援者や支援組織のことを指します。

「後ろ盾」は芸能人や政治家などが大きな組織や有力者に支援されている場合にもよく使われている言葉です。

「後ろ盾」は常用漢字表に載っている言葉なので、公用文や新聞などの公的な場面でも使うことができます。したがって、類語である「後ろ楯」とどちらを使うか迷った場合は、「後ろ盾」の方を使っておけば問題ありません。

「後ろ盾」の類語・類義語としては、資金を出してくれる人のことを意味する「スポンサー」などがあります。

「後ろ楯」の意味

「後ろ楯」とは、陰や背後から援助することを意味しています。

「後ろ楯」の読み方は「うしろだて」です。誤って「うしろたて」と読まないようにしましょう。

「後ろ楯になる人」「後ろ楯にする」などが、「後ろ楯」を使った一般的な言い回しになります。

「後ろ楯」を使った分かりやすい例としては、「後ろ楯の存在が彼を支えている」「後ろ楯を得てから彼の発言力は増した」「その企業には大手銀行が後ろ楯となっている」「後ろ楯を頼りにした結果自立できなくなった」「後ろ楯を隠れ蓑にして不正を働いた疑いがあります」などがあります。

「後ろ楯」は自分の立場や活動を陰で支えてくれる存在を表す言葉です。簡単に言えば、困ったときや物事を進めるときに、力を貸してくれる信頼できる支援者や支援組織のことを指します。

「後ろ楯」は芸能人や政治家などが大きな組織や有力者に支援されている場合にもよく使われている言葉です。

「後ろ楯」を使う上で注意しなければならないのは、公用文で使えないという点です。なぜなら、「後ろ楯」という読み方が常用漢字表に載っていないからです。

したがって、公用文で使用したいのであれば、常用漢字表に載っている、「後ろ盾」の方を使うのがいいでしょう。ただし、公用文以外であれば、どちらを使っても問題ありません。

「後ろ楯」の類語・類義語としては、力を貸して助けることを意味する「支援者」などがあります。

「後ろ盾」の例文

1.彼が安心して事業を進められるのは、確かな後ろ盾があるからだと思います。
2.何か問題が起きても、後ろ盾がしっかりしているので心配はいりません。
3.あのプロジェクトが成功したのは、強力な後ろ盾のおかげだと感じます。
4.後ろ盾を失わないように、日頃から信頼関係を大切にしています。
5.大きな挑戦をするには、信頼できる後ろ盾が必要だと実感しました。

この言葉がよく使われる場面としては、陰や背後から援助することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「後ろ盾」は公用文で使える言葉です。

「後ろ楯」の例文

1.彼女が安心して活動できるのは、強い後ろ楯があるからだと思います。
2.後ろ楯がいるおかげで、彼は堂々と意見を言えるのです。
3.信頼できる後ろ楯がいることで、挑戦しやすくなりますね。
4.後ろ楯を得たことで、計画が一気に現実味を帯びてきました。
5.後ろ楯を失ったとしても、自分の力で立ち上がりたいです。

この言葉がよく使われる場面としては、陰や背後から援助することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「後ろ楯」は公用文では使えない言葉です。

「後ろ盾」と「後ろ楯」はどちらも陰や背後から援助することを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、公用文で使えるのが「後ろ盾」、公用文で使えないのが「後ろ楯」と覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター