【古臭い】と【古い】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「古臭い」(読み方:ふるくさい)と「古い」(読み方:ふるい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「古臭い」と「古い」という言葉は、どちらも時間の経過を感じさせることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「古臭い」と「古い」の違い

「古臭い」と「古い」の違いを分かりやすく言うと、「古臭い」は時代遅れでマイナスのイメージで使う、「古い」は時間の経過を表す中立的な言葉として使うという違いです。

一つ目の「古臭い」を使った分かりやすい例としては、「古臭い言い回しが多くて読みにくいです」「そのマナーはもう古臭くなっています」「彼のメールの書き方が古臭い」「古臭い制服を今も使っている学校だ」「彼の考え方は古臭くて共感できない」などがあります。

二つ目の「古い」を使った分かりやすい例としては、「古い地図が資料館に展示されていた」「古い慣習が今も残っています」「古いパソコンではもう動かない」「古い日記を見つけて懐かしかったです」「これは古い伝統の一つです」などがあります。

「古臭い」と「古い」はどちらも時間の経過を感じさせることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「古臭い」は、「彼の話し方はどうにも古臭くて、時代錯誤に感じる」のように、過去のものが現代にそぐわない、不快やネガティブに感じられる時に使う言葉になります。

一方、「古い」は、「この家は築百年の古い木造建築だ」のように、単に時間が経っていることや昔から存在していることを客観的に示す時に使います。

つまり、時代遅れでマイナスのイメージで使うのが「古臭い」、時間の経過を表す中立的な言葉が「古い」と覚えておきましょう。

「古臭い」を英語にすると「old-fashioned」「outdated」「stuffy」となり、例えば上記の「彼の考え方は古臭くて共感できない」を英語にすると「His way of thinking is too old-fashioned for me to relate to」となります。

一方、「古い」を英語にすると「old」「ancient」「antique」となり、例えば上記の「これは古い伝統の一つです」を英語にすると「This is one of the old traditions.」となります。

「古臭い」の意味

「古臭い」とは、いかにも古い感じであることを意味しています。

「古臭い人」「古臭い格好」などが、「古臭い」を使った一般的な言い回しになります。

「古臭い」を使った分かりやすい例としては、「この広告デザインが古臭くて逆に目立つね」「彼の恋愛観はちょっと古臭いと思う」「昔の価値観に縛られた古臭い考えです」「この曲は古臭いがどこか懐かしさがあります」などがあります。

「古臭い」は、見た目や考え方、表現などが時代遅れであることを表す言葉です。もう少しくだけて言えば、古くさくて今どきではないや昔っぽくてダサいといった印象を持たせる表現になります。

例えば、デザインが何十年も変わっていないお店の看板や、古い時代の価値観を押しつけるような発言、時代に合わない制度や習慣などに対してよく使います。

「古臭い」は、単に「古い」だけでなく、それが時代に合っていなかったり、古さが悪目立ちしているときに使われる言葉です。そのため、古いけど味があるといったプラスのイメージとは異なり、マイナスのイメージで使うというのが特徴です。

「古臭い」の対義語・反対語としては、時代のいちばん新しいところを意味する「最先端」があります。

「古臭い」の類語・類義語としては、既に旬を過ぎていることを意味する「時代遅れ」があります。

「古い」の意味

「古い」とは、その状態になってから長い年月が経過していることを意味しています。

「古い物」「古い言葉」などが、「古い」を使った一般的な言い回しになります。

「古い」を使った分かりやすい例としては、「古いノートには学生時代の記録が残っていた」「この道は古い石畳でできている」「古い映画を観るのが趣味です」「古い友人に久しぶりに再会しました」「古い伝統を大切にする地域です」などがあります。

「古い」という言葉は、時間の経過によって新しさが失われた状態を表す、非常に基本的かつ幅広く使われる表現です。モノや建物、人間関係、考え方、習慣など、あらゆるものに対して使われるため、日常のあらゆる場面で目にしたり耳にしたりする機会があります。

「古い」は、物理的な劣化だけでなく、時間の流れや世代の変化による違和感や時代差を感じるときにも使われます。ただし、「古臭い」が否定的な印象を与えるのに対し、「古い」は中立的な表現であると覚えておきましょう。

「古い」は悪い意味ではなく、むしろ味わいがあるや懐かしさを感じるなどのプラスのイメージを伴うことも多いのが特徴です。

「古い」の対義語・反対語としては、成り立ってからまだ時がたっていないことを意味する「新しい」があります。

「古い」の類語・類義語としては、今とは異質だと思えるような過去のことを意味する「昔」があります。

「古臭い」の例文

1.彼の着ていたスーツは色あせていて、どこか古臭い印象を受けました。
2.そのレストランの内装は、昭和の雰囲気が漂っていて古臭い感じがしました。
3.上司の発言があまりに古臭くて、時代とのズレを感じました。
4.この会社のルールは古臭いものばかりで、働きにくいと感じます。
5.あの映画の演出は、今見ると少し古臭く感じられるかもしれません。

この言葉がよく使われる場面としては、いかにも古い感じであることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「古臭い」は時代遅れでマイナスのイメージで使う言葉です。

「古い」の例文

1.祖父の家は築百年を超える古い木造建築で、とても趣があります。
2.この本は昭和初期に出版された古い資料で、今では貴重な存在です。
3.友人から古いカメラを譲ってもらい、今でも大切に使っています。
4.古い言葉や表現には、その時代の文化や価値観がよく表れています。
5.私のスマートフォンは古い型なので、最近のアプリには対応していません。

この言葉がよく使われる場面としては、その状態になってから長い年月が経過していることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「古い」は時間の経過を表す中立的な言葉です。

「古臭い」と「古い」はどちらも時間の経過を感じさせることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、時代遅れでマイナスのイメージで使うのが「古臭い」、時間の経過を表す中立的な言葉が「古い」と覚えておきましょう。

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