似た意味を持つ「シール」と「ステッカー」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「シール」と「ステッカー」という言葉は、「糊付きの紙」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
シールとステッカーの違い
シールとステッカーの違いを分かりやすく言うと、シールは屋内で使用され、ステッカーは屋外でも使用されるという違いです。
一つ目のシールを使った分かりやすい例としては、「幼少期に母のシールを貼る内職作業を手伝っていた」「フレークシールを子どもが手帳に貼り付けて遊んでいた」「シールを貼って書類を整理している」などがあります。
二つ目のステッカーを使った分かりやすい例としては、「ステッカーを剥がすために必要な道具はあるだろうか」「ステッカーを作成するためにロゴデザインを外注することにした」「ステッカーを貼って自分の所有物であることをアピールする」などがあります。
シールとステッカーはどちらも、糊付きの紙を指す言葉ですが、性質が若干異なります。
シールは、表面に絵や文字を印刷した糊付きの紙や、封印されていることが分かるように貼られる切手大の紙を表します。その他にも、「シールスキン」などのように、アザラシやオットセイの毛皮を指す言葉としても使われています。
一方のステッカーは、裏に糊のついた紙片や宣伝用の貼り紙を表します。シールよりも粘着力が高いため、天候によって剥がれ落ちることや、日焼け、色落ちなどにも強いという特徴があります。
つまり、シールは屋内で使用され、ステッカーは粘着力が高いため屋外でも使用されるという違いがあり、「シールステッカー」と組み合わせて使われることもあります。
シールを英語にすると「seal」となり、例えば上記の「シールを貼る」を英語にすると「attach that sticker」となります。
一方、ステッカーを英語にすると「sticker」となり、例えば上記の「ステッカーを剥がす」を英語にすると「peel the sticker」となります。
シールの意味
シールとは、表面に絵や文字を印刷した糊付きの紙を意味しています。
その他にも、アザラシやオットセイの毛皮を表す言葉としても使われています。
「シール帳には子どもの絵も添えてあった」「シールシートであれば、何回でも貼ったり剥がしたりができる」「シール印刷を依頼するために様々な業者を調べてみている」などの文中で使われているシールは、「糊付きの紙」の意味で使われています。
一方、「シールスキンは独特な革模様が特徴のようだ」「シールレザーの財布が気になっている」「シールファーのコートに出会ったことがない」などの文中で使われているシールは、「アザラシやオットセイの毛皮」の意味で使われています。
シールは英語で「seal」と表記され、「判」「印章」「密封」「保証」といった意味を持つ言葉です。日本語では、絵や文字が印刷され、裏面に糊が付いている紙片や、封印されているしるしとして貼られる切手大の紙を指します。
また、上記例文の「シールスキン」「シールレザー」「シールファー」などのように、アザラシ、アザラシの毛皮やオットセイの毛皮を表す言葉として使われることもありますが、糊付きの紙片を意味する「シール」とは大きく異なります。
シールの類語・類義語としては、紙やビニールに印刷した絵やマークを意味する「ワッペン」、商標や品名、分類記号、宛先などを表示するために容器に貼る紙片を意味する「ラベル」などがあります。
ステッカーの意味
ステッカーとは、裏に糊のついた紙片や宣伝用の貼り紙を意味しています。
ステッカーを使った分かりやすい例としては、「カスタムステッカーを作成して車に貼りたいと思っている」「オリジナルステッカーが届いたため部員に配布することにした」「愛猫のステッカーを作り、スマートフォンの背面に貼り付けている」などがあります。
その他にも、「シールステッカーを作る才能がないため、デザインをお願いすることにした」「ロゴステッカーにはおしゃれなものが多い」「スノーボードにステッカーを貼り付けたため、今からシーズンが楽しみである」などがあります。
ステッカーは英語で「sticker」と表記され、「糊付きのレッテル」「粘り強い人」「難問」といった意味を持つ言葉です。日本語では、裏に糊のついた紙片や宣伝用の貼り紙を指します。
粘着力が高く、耐水加工もされていることから、天候によって剥がれ落ちることや、日焼け、色落ちなどにも強いという特徴を持つことから、屋内だけでなく、屋外でも使用されることを想定して作られています。
ステッカーの類語・類義語としては、知らせるべき事柄を紙や木の札に書いて張り出すことを意味する「貼り札」、商品名や販売元、内容などを表示して送品に貼り付ける紙の札を意味する「レッテル」などがあります。
シールの例文
この言葉がよく使われる場面としては、表面に絵や文字を印刷した糊付きの紙を意味する時などが挙げられます。
例文1の「フレークシール」とは、絵柄の形に沿って一枚ずつカットされた小さなシールを指す言葉です。
また、例文5の「シールスキン」とは、アザラシ、アザラシの毛皮やオットセイの毛皮を意味する言葉です。
ステッカーの例文
この言葉がよく使われる場面としては、裏に糊のついた紙片や宣伝用の貼り紙を意味する時などが挙げられます。
どの例文のステッカーも、シールよりは粘着力が高く、屋外でも使用される糊付きの紙片を指す言葉として使われています。
シールとステッカーは、どちらも「糊付きの紙」を表します。どちらを使うか迷った場合は、屋内で使用される糊付きの紙片を表す場合は「シール」を、屋外でも使用される糊付きの紙片を表す場合は「ステッカー」を使うと覚えておけば間違いありません。