【転職】と【再就職】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「転職」(読み方:てんしょく)と「再就職」(読み方:さいしゅうしょく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「転職」と「再就職」という言葉は、どちらも「別の会社に就職すること」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




転職と再就職の違い

転職と再就職の意味の違い

転職と再就職の違いを分かりやすく言うと、転職とは離職期間なく別の会社に就職すること、再就職とは離職期間を経て別の会社に就職することという違いです。

転職と再就職の使い方の違い

一つ目の転職を使った分かりやすい例としては、「職場環境に不満があり転職を考えています」「仕事をしながら転職活動しています」「転職なんて当たり前の時代です」「転職して年収が下がるとは思わなかった」などがあります。

二つ目の再就職を使った分かりやすい例としては、「再就職する時に必要な書類を調べています」「再就職手当が支給される条件を確認する」「60代以上の再就職は正社員にこだわらない方がいいです」などがあります。

転職と再就職の使い分け方

転職と再就職という言葉は、どちらも今まで働いていた会社とは別の会社に就職することを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

転職とは、他の職に変わることを意味し、現在就いている仕事から別の仕事に移ることを表します。より良い条件の仕事を求めたりキャリアアップを目指したりして、在職中に新たな就職先を見つけて、退職後すぐに職を移ることです。そのため、離職期間はほとんどありません。

再就職とは、会社を退職した後、一定の離職期間を経てから新しい会社へ就職することを意味します。例えば、子育てのために会社を辞めて専業主婦になり、子供が成長した時点で再び新たな会社で働きだす場合を言います。よって、再就職には離職期間が存在します。

つまり、転職と再就職の違いは、ブランクの有無です。転職とは離職期間がなく別の職に就くことですが、再就職は離職期間をおいて職に就くことを指します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

転職と再就職の英語表記の違い

転職を英語にすると「job change」「career change」となり、例えば上記の「転職を考える」を英語にすると「consider a career change」となります。

一方、再就職を英語にすると「reentry」「reemployment」となり、例えば上記の「再就職する」を英語にすると「gain reemployment」となります。

転職の意味

転職とは

転職とは、他の職に変わることを意味しています。

転職の使い方

転職を使った分かりやすい例としては、「私は30代後半で転職しました」「女性に強い転職エージェントを探す」「おすすめの転職サイトはありますか」「暇さえあれば転職サイトをチェックしています」などがあります。

その他にも、「40代で転職する人が増えています」「転職理由は人それぞれです」「ポジティブな転職理由を考えています」「転職の面接で聞かれることは何ですか」「自己PRは転職活動において重要です」などがあります。

転職の「転」は訓読みで「ころがす」と読み、方向を変えることや変化することを表す漢字です。職務や職業を表す「職」と結び付き、転職とは、他の職業に変わることを意味します。一般的には、これまで働いていた会社を退職して、別の会社に入社することを表す言葉です。

表現方法は「転職活動」

転職を用いた日本語には「転職活動」があります。転職活動とは、転職のために、求人広告やハローワークを利用して希望する企業や職種を選び、履歴書などを提出し、筆記や面接試験を受けるという一連の活動のことです。略して「転活」とも呼ばれています。

転職の対義語

転職の対義語・反対語としては、同じ勤務先に続けて勤めることを意味する「勤続」などがあります。

転職の類語

転職の類語・類義語としては、同じ組織の中で他の職務または任地にかわることを意味する「転任」、同じ官庁や企業などの中で勤務地が変わることを意味する「転勤」、これまでの業種や職種とは異なる分野に転職することを意味する「キャリアチェンジ」などがあります。

再就職の意味

再就職とは

再就職とは、仕事を辞めたあと、もう一度職に就くことを意味しています。

再就職の使い方

再就職を使った分かりやすい例としては、「再就職先の探し方を教えてもらいました」「ひとり親家庭への再就職支援策を活用する」「再就職手当の額を計算してもらった」「再就職手当支給申請書をハローワークに提出しました」などがあります。

その他にも、「再就職手当はいつ振り込まれるのだろう」「女性の再就職を支援します」「任期制自衛官の再就職を後押しする」「再就職の面接練習をお願いできますか」「定年後に再雇用や再就職を選ぶ人が増えています」などがあります。

再就職とは、以前に務めていた会社を退職した後、一定の失業期間を経て、再び新たな会社に雇用されることを意味します。出産や育児あるいは介護などで一度仕事を離れた人が、再度働き始めるなどのケースがあります。

表現方法は「再就職手当」

再就職を用いた日本語には「再就職手当」があります。再就職手当とは、雇用保険法に規定される就職促進給付の就業促進手当の一つです。雇用保険の受給資格者が受給終了前に再就職した場合に、支給残日数の3分の1に相当する額が支給されます。

再就職の対義語

再就職の対義語・反対語としては、引退することや退職することを意味する「リタイア」などがあります。

再就職の類語

再就職の類語・類義語としては、一度去った職に再びつくことを意味する「復職」、退職者や一時解雇した従業員を再び雇用することを意味する「再雇用」、専門的な知識やスキルを磨き自分の経歴を高めていくことを意味する「キャリアアップ」などがあります。

転職の例文

1.中途採用で働いている同僚に、おすすめの転職サイトを教えてもらいました。
2.インターネットで求人情報をチェックしていたら、女性向けの転職サイトにたどり着きました。
3.今の仕事にやりがいを感じられず、英語を使う仕事への転職を考えています。
4.30代や40代のハイクラス転職は、簡単にできるものではありません。
5.20代の社員の中には、転職を見据えて働いている人も少なからずいます。

この言葉がよく使われる場面としては、退職後すぐに新しい職場へ移ることを表現したい時などが挙げられます。

例文1や例文2にある「転職サイト」とは、インターネット上で転職のための求人情報を掲載し、転職を希望する人が検索や応募をすることができるウェブサービスです。

再就職の例文

1.前職からのブランクが短かったので、再就職手当がもらえました。
2.社会人経験が少ない20代だと、意外と再就職が難しいことがあります。
3.子育てのために会社を辞めた30代の娘は、再就職先が決まらなくて焦っているようです。
4.そのうち子供に手がかからなくなるので、40代のうちに再就職したいと考えています。
5.50代の再就職を成功させるコツは、経験やスキルを活かせる職種を選ぶことです。

この言葉がよく使われる場面としては、一度退職した後に、一定の期間を経て新しい会社に就職することを表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「再就職先」とは、次の勤務先のことであり、退職した後に就職する新たな会社を意味します。

転職と再就職という言葉は、どちらも「これまでとは別の会社に就職すること」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、離職期間なく別の会社に就職することを表現したい時は「転職」を、離職期間をおいて別の会社に就職することを表現したい時は「再就職」を使うようにしましょう。

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