似た意味を持つ「エネルギッシュ」と「パワフル」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「エネルギッシュ」と「パワフル」という言葉は、「力強い様子」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
エネルギッシュとパワフルの違い
エネルギッシュとパワフルの意味の違い
エネルギッシュとパワフルの違いを分かりやすく言うと、エネルギッシュは精力的である人や様子を表現する時に使い、パワフルは力強い人や物を表現する時に使うという違いです。
エネルギッシュとパワフルの使い方の違い
一つ目のエネルギッシュを使った分かりやすい例としては、「エネルギッシュな人が職場にいるため見習わないといけないと感じる」「子どもはまだまだエネルギッシュなので私の体力が追いつかない」などがあります。
二つ目のパワフルを使った分かりやすい例としては、「姉はいつもパワフルなので振り回されるのが常だ」「パワフルな声援を聞いて背中を押された気持ちになった」「冷房機能がパワフルすぎて室内で凍えてしまいそうなほどだ」などがあります。
エネルギッシュとパワフルの使い分け方
エネルギッシュとパワフルはどちらも、力強い様子を表しますが、ニュアンスが若干異なります。
エネルギッシュは、活力に溢れている様子を表します。生命力を感じられるような人やその人の言動に対して用いられ、前向きな人に対して用いられることがほとんどです。機器類など物に対して用いられることはほとんどありません。
一方のパワフルは、強力な様子を表します。上記の「姉はパワフル」「パワフルな声援」などのように人の存在感や影響力が大きい場合に用いることもあれば、「冷房機能がパワフル」などのように物理的にパワーがある様子を表す場合にも用いられています。
つまり、エネルギッシュは生命力を感じ、やる気に満ち溢れている様子を表し、パワフルは存在感や影響力、物理的にパワーがある様子を表すという違いがあります。
エネルギッシュとパワフルの英語表記の違い
エネルギッシュを英語にすると「energetic」となり、例えば上記の「エネルギッシュな人」を英語にすると「energetic person」となります。
一方、パワフルを英語にすると「powerful」となり、例えば上記の「いつもパワフル」を英語にすると「be always powerful」となります。
エネルギッシュの意味
エネルギッシュとは
エネルギッシュとは、活力に溢れている様子を意味しています。
エネルギッシュの使い方
エネルギッシュを使った分かりやすい例としては、「エネルギッシュな人と付き合うのに慣れていないため、少し煩わしく感じることもある」「エネルギッシュな性格であればフットワークも軽かったのだろう」などがあります。
その他にも、「エネルギッシュな女性の尻に敷かれている男性に不満はないのだろうか」「エネルギッシュな人は変化を恐れていないように思えてまぶしく感じる」「エネルギッシュな猫は一日中活動している」などがあります。
エネルギッシュの由来
エネルギッシュはドイツ語の「energisch」に由来し、英語の「energetic」と同じように「精力的な」「活気に満ちた」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように使われ、「エネルギッシュな人」「エネルギッシュな性格」などのように使われています。
エネルギッシュの特徴
生命力を感じられるような人やその人の言動に対して用いられ、前向きな人に対して用いられることがほとんどです。そのため、「エネルギッシュな洗濯機」などのように物に対して用いられることはほとんどありません。
エネルギッシュの対義語
エネルギッシュの対義語・反対語としては、何をする気力もないことを意味する「無気力」があります。
エネルギッシュの類語
エネルギッシュの類語・類義語としては、飛びぬけて強いことを意味する「精強」、元気で勢いの良い様子を意味する「活発」、自分から進んで働きかける様子を意味する「アクティブ」などがあります。
パワフルの意味
パワフルとは
パワフルとは、強力な様子を意味しています。
その他にも、存在感や影響力の大きい様子を意味する言葉として使われています。
パワフルの使い方
「パワフルな車に乗っているとどこにでも行けそうな気持ちになる」「パワフルな吸引力を持っていた我が家の掃除機も徐々に劣化し始めた」「パワフルな扇風機は音がうるさい」などの文中で使われているパワフルは、「強力な様子」の意味で使われています。
一方、「パワフルな演説は多くの人を魅了した」「彼の声からパワフルさが伝わってくる」「母はいつも全力なためパワフルな女性だと思っている」などの文中で使われているパワフルは、「存在感や影響力のある様子」の意味で使われています。
パワフルの語源
パワフルは英語で「powerful」と表記され、「強い」「有力な」「説得力のある」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように使われており、物理的にパワーがある様子やより効果が大きい様子を表す言葉として、人や物に対して使われています。
その他にも、上記例文の「パワフルな演説」「パワフルさが伝わってくる」「パワフルな女性」などのように、物理的な力ではなく、存在感や影響力が大きい様子に対して用いられることもあります。
パワフルの対義語
パワフルの対義語・反対語としては、いかにも弱そうであり、力や元気がなさそうな様子を意味する「弱々しい」があります。
パワフルの類語
パワフルの類語・類義語としては、力や作用が強いことを意味する「強力」、勢力や威力などのある様子を意味する「有力」、極めて力が強く頑丈な様子を意味する「屈強」などがあります。
エネルギッシュの例文
この言葉がよく使われる場面としては、活力に溢れている様子を意味する時などが挙げられます。
生命力を感じられるような人やその人の言動に対して用いられ、前向きな人や動物に使われることがほとんどで、物に対しては用いられません。
パワフルの例文
この言葉がよく使われる場面としては、強力な様子を意味する時などが挙げられます。
例文3から例文5のように、存在感や影響力の大きい様子を意味する言葉としても使われています。
エネルギッシュとパワフルは、どちらも「力強い様子」を表します。どちらを使うか迷った場合は、精力的である人や様子を表す場合は「エネルギッシュ」を、パワフルは力強い人や物を表す場合は「パワフル」を使うと覚えておけば間違いありません。