【がっちり】と【がっしり】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「がっちり」と「がっしり」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「がっちり」と「がっしり」という言葉は、どちらも安定感を表すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「がっちり」と「がっしり」の違い

「がっちり」と「がっしり」の意味の違い

「がっちり」と「がっしり」の違いを分かりやすく言うと、「がっちり」は強固さや安定感の広い意味で使う、「がっしり」は体格や構造の頑丈さを表す時に使うという違いです。

「がっちり」と「がっしり」の使い方の違い

一つ目の「がっちり」を使った分かりやすい例としては、「彼はがっちりした体つきでとても頼もしく見える」「この棚はがっちり固定されていてびくともしない」「二人はがっちりと手を結び協力体制を整えた」などがあります。

二つ目の「がっしり」を使った分かりやすい例としては、「彼女はがっしりした肩幅で力強い印象を与える」「がっしりとした骨格のおかげで安定感がある」「がっしりした腕で重い荷物を軽々と持ち上げた」などがあります。

「がっちり」と「がっしり」の使い分け方

「がっちり」と「がっしり」はどちらも安定感を表すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「がっちり」は「がっちり固定されている」「がっちり稼ぐ」など、物理的にも比喩的にも隙のない確かさを表す言葉になります。体つきにも使いますが、人の関係性や経済的な堅実さなどにも幅広く使われます。

一方、「がっしり」は「がっしりした体つき」「がっしり組み合う」のように、主に体格や形状の頑丈さや力強さに対して使う言葉です。人間や物の形・構造的な強さを描写するときに使われます。

つまり、強固さや安定感の広い意味で使うのが「がっちり」、体格や構造の頑丈さを表すのが「がっしり」と覚えておきましょう。

「がっちり」と「がっしり」の英語表記の違い

「がっちり」を英語にすると「solidly」 「securely」 「firmly」となり、例えば「この棚はがっちり固定されている」を英語にすると「This shelf is securely fixed in place」となります。

一方、「がっしり」を英語にすると「sturdy」 「robust」 「well-built」となり、例えば「彼はがっしりした体つきをしている」を英語にすると「He has a sturdy, well-built physique」となります。

「がっちり」の意味

「がっちり」とは

「がっちり」とは、頑丈なことを意味しています。

表現方法は「がっちり組み合う」「財布のひもをがっちり締める」

「がっちり組み合う」「財布のひもをがっちり締める」「がっちり固定する」などが、「がっちり」を使った一般的な言い回しになります。

「がっちり」の使い方

「がっちり」を使った分かりやすい例としては、「棚を壁にがっちり固定しました」「その建物はがっちりした造りで安心感があります」「彼はがっちり相手の腕を掴んで離しませんでした」「新人とは思えないほどがっちりとした計画を立てていました」などがあります。

「がっちり」は、非常に堅固で緩みがなく、しっかりしている様子を意味する副詞または形容動詞的な言い回しです。副詞とは品詞の一つであり、他の語句を修飾して性質や状態を詳しく説明する役割を担っています。

「がっちり」の特徴

「がっちり」は「がっちり固定する」「がっちりした体つき」「資金をがっちり確保する」などのように、堅牢さ・安定・確実さを示したい場面に広く使われます。

また、「がっちり貯金する」「がっちり利益をつかむ」など、比喩的に抜け目なく確実にというニュアンスでも用いることができます。

「がっちり」は、対象の「強度・堅さ・ゆるぎなさ」を肯定的に表現することが多く、しっかりしていて安心というポジティブな印象を伴います。そのため、物理的な丈夫さだけでなく、堅実さや堅牢さを強調したいときにも効果的です。

「がっちり」の類語

「がっちり」の類語・類義語としては、強く結びついていることを意味する「しっかり」、堅く結びついて動かないことを意味する「がちっと」などがあります。

「がっしり」の意味

「がっしり」とは

「がっしり」とは、体や構造などがしっかりとして強くたくましいことを意味しています。

「がっしり」の使い方

「がっしり」を使った分かりやすい例としては、「がっしりした体つきの選手に憧れています」「この橋はがっしりと組まれていて安心感があります」「父は昔からがっしりとした肩幅をしています」「棚をがっしり固定したので地震でも倒れません」などがあります。

「がっしり」は、物や身体つきが丈夫で安定している様子、力強くしっかりしている様子を意味する副詞・形容動詞的表現です。

「がっしり」の特徴

「がっしり」は「がっしりした腕」「がっしり組む」「がっしり固定する」などのように、構造の安定性・身体の頑丈さ・物事の強固さを示す際によく使われます。また、「がっしり守る」「がっしり支える」など、精神的・抽象的な強さを表す場面でも使用することができます。

「がっしり」はポジティブな印象を与える語であり、「丈夫」「安定している」「信頼できる」といった安心感を伴う表現として使われます。そのため、強さや堅牢さをほめる際に適した言葉であり、人の体格に使うと「たくましく健康的な印象」を与えることが多いです。

「がっしり」の類語

「がっしり」の類語・類義語としては、物が固くて壊れにくいことを意味する「頑丈に」、動かないほどしっかり固定されている様子を表す「堅固に」などがあります。

「がっちり」の例文

1.この棚は職人が丁寧に仕上げたもので、木材同士ががっちり組まれているため、とても頑丈で安心して使えます。
2.新しいパートナーとは価値観ががっちり噛み合い、一緒に仕事を進めるたびに信頼が深まっていくのを感じます。
3.防犯対策として扉をがっちり施錠しておいたので、深夜に強風が吹いても全くびくともしませんでした。
4.彼は日頃から鍛えているだけあって体ががっちりしており、重い荷物も軽々と運べるのが本当に頼もしいです。
5.旅行のために予算をがっちり管理していたので、無理なく楽しめたうえに予想以上に節約することができました。

この言葉がよく使われる場面としては、頑丈なことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「がっちり」は強固さや安定感の広い意味で使う言葉です。

「がっしり」の例文

1.がっしりとした大黒柱が家の中心に立っており、その存在感が全体の安定感と住む人の安心感をしっかり支えてくれます。
2.彼は試合前に相手の手をがっしり握り、互いの健闘を誓い合うような力強いまなざしを向けていました。
3.公園にある滑り台はがっしり作られているため、子どもたちが一度に何人乗っても揺れることなく安全に遊べます。
4.重い荷物を持ち上げるとき、彼は腰を落として体をがっしり固め、怪我をしないよう慎重に動作していました。
5.その橋は太いワイヤーでがっしり支えられており、強風や大雨のときでもびくともせずに人々の往来を守っています。

この言葉がよく使われる場面としては、体や構造などがしっかりとして強くたくましいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「がっしり」は体格や構造の頑丈さを表す時に使う言葉です。

「がっちり」と「がっしり」はどちらも安定感を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、強固さや安定感の広い意味で使うのが「がっちり」、体格や構造の頑丈さを表すのが「がっしり」と覚えておきましょう。

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